鹿島槍・爺ヶ岳 | 冷池山荘

梅雨明け直前!夏の花はやや遅め、この後は夏の花と秋の花が混在して咲きさらに楽しめそうです。

鹿島槍と初秋の空(2013.08.29 冷池山荘 )
鹿島槍と初秋の空(2013.08.29 冷池山荘 )
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天気・気温

08/02(金) 天候は、朝のうちガス。
富山市の天気予報
明日
26℃
11℃
明後日
晴のち曇
27℃
15℃
日本気象協会提供 2024年5月3日 12:00発表
松本市の天気予報
明日
28℃
8℃
明後日
晴のち曇
29℃
11℃
日本気象協会提供 2024年5月3日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

この1週間は、晴れ間が出る時間帯もありましたが、総じて雨の時間帯が多かったです。昨日も午前中は土砂降り、午後は止み間もでました

今日までは、毎日のように付いていた、新潟の天気予報の雨マーク、傘マークが消え去りました。ようやく明日以降新潟や北陸の梅雨明け宣言も発表される可能性もどっと高まった感じです。ほんとうに、待ちに待った安定した夏空がやってきてくれたら、これほどうれしいことはありません。来週にかけて、期待の太平洋高気圧も勢力を強めそうです。
北アルプス北部の梅雨明けは、北陸地方や新潟県が梅雨明けしなければやってきません。北陸地方の梅雨明け平年値は7/24です。今年はかなり遅めの梅雨明けになりそうです。
朝の温度はすずしい日で、8℃ぐらいです。梅雨明けして夏型強まると日中は最高気温23℃近くまで上がり、暑くなります。

午後の雷雨発生には、より注意しなければなりません。日焼けや熱中症等予防にも、常に心がけるようにいたしましょう。

新越山荘周辺は本日、朝から濃いガスの中。今夏最後の梅雨日であってほしいです。小屋前の チングルマ チングルマ やコ イワカガミ イワカガミ がひたすら夏の到来とお客様のお越しを待っています。とっても魅力いっぱい、剱岳立山の大展望台たる「新越街道」もっと多くの皆さんに目を向けて欲しいコースです。周辺のお花畑では、 コバイケイソウ コバイケイソウ が最終盤を迎え、キンポウゲや シナノキンバイ シナノキンバイソウ がどんどんと咲きだしています。

主稜線では チングルマ チングルマ 、アオノ ツガザクラ ツガザクラ コマクサ コマクサ ミヤマキンポウゲ ミヤマキンポウゲ シナノキンバイ シナノキンバイソウ ミヤマキンバイ ミヤマキンバイ ミヤマダイコンソウ ミヤマダイコンソウ 、タカネ スミレ スミレ ニッコウキスゲ ゼンテイカ キヌガサソウ キヌガサソウ 等の夏をいろどるお花たちが咲きほこります。
夏に大きなお花畑になるような場所の残雪もほぼ消えました。周りの雪の早く消えた場所から、どんどんと夏の花が咲きだしています。場所によっては、雪消えがかなり遅かったので、例年より遅くまでお花も楽しめそうです。今夏はお盆過ぎもけっこう夏のお花を楽しめそうです。
盛夏の代表の、 ハクサンフウロ ハクサンフウロ ウサギギク ウサギギク 、ミヤマ アキノキリンソウ アキノキリンソウ なども咲きだしています。また初秋のお花の トウヤクリンドウ トウヤクリンドウ などもつぼみをふくらませてきています。夏のお花がやや遅めの感じですので、この後は夏の花と秋の花が混在して咲き、さらに楽しめそうです。

登山道の状況

●鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありません。アイゼン等ももう必要はありません
●柏原新道 上部の「ガラバ」に雪渓が残っていますが、小屋のスタッフがカットしていますので気をつけて通行すれば問題ありません。ガラバ付近では落石にも注意してサッと通過してください
●赤岩尾根 支障箇所はありません。
●新越山荘~針ノ木岳 支障はありません。赤沢岳の南側下りはガケっぽいところを下るので、転落滑落に注意してください。また落石を落とさないようにも注意ですし、ルートを見失わないようにも気をつけてください。
●針の木大雪渓 雪は中間帯を中心にまだたっぷりあります。延長1.5km近い雪渓歩きになります。
小屋の直下の最上部の急斜面では、夏山登山道が出現していますので、雪の上を歩かなくて大丈夫です。
通称「ノド」の辺りは、少し急ですので、不安な方はアイゼン、ピッケルなどお持ちになれば安心でしょう。針ノ木小屋で軽アイゼンを借りて大沢小屋で返却することもできます。下り時には、慣れない方は軽アイゼンを使って下りたほうが安心です。
●梅雨時の雨や地震等による登山道被害報告等ははありませんが、この時期はまだまだ浮石や落石等へ十分に注意をはらってください。また大雨が降っても登山道の全線の状況をすぐに把握することは不可能です。大雨の後で、道は大丈夫かとすぐに聞かれても、わかる術はありません。登山道に被害等があったときには引き返して小屋や警察署等にご連絡くださるようお願い申し上げます。
●大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません
●大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。1時間に30ミリの豪雨が降った場合や、雨が止むことなく降り続き130ミリに達した場合が該当します。※こういった事前規制は猿倉、中房、上高地等 北アルプス各所の登山口への車道でもあります。

登山装備

3000m級夏山登山装備が必要です。

注意点

●参考になる天気予報の地域
NHK気象情報を見るときは、「新潟」の天気が後立山連峰の天気に最も似ています。

●アプローチのバスダイヤ+タクシー
こちらをご参照下さい。http://www.kasimayari.jp/bus.zikokuhyou.htm

●種池山荘からの下山について
午後4時ごろに小さな子供を連れて下山する日帰りグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶な日程、コースの日帰りの人が多いことです。

●車の駐車について
週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています。また駐車するときもできるだけ詰めて1台でも多くの車が停められるようにしてください。
谷原に駐車される方は、防災工事の大型車が通行しますので、大型車両の通行に絶対に支障にならないようお願いします。

お知らせ

●混雑状況
・今週末8/3(土)冷池山荘は予約段階で定員を超えました。
現在は新たな予約のお断りや、変更をお願い申し上げている状況です。直前計画でお出かけの方は、他の山域への振り替えをしていただくか、種池山荘や新越山荘の8/3(土)は、定員までまだ余裕がございますので、そちらの小屋を利用した計画に変更していただくようお願いを申し上げます。
・8/2(金)と8/4(月)も、冷池山荘と種池山荘がやや混みあいそうです。8/3(日)は前後の日と比べれば、ご予約少なめです。
・週末以降は、夏型のお天気が続きそうな、気配になってきましたので、来週は平日でも、かなりお客様が動きそうな感じになってきました。
・長野県内恒例の学校登山の予定日では種池山荘の8/23(金)と8/27(火)が小屋の定員に近い人数ですので、この日のご宿泊は避けていただきたくお願い申し上げます。冷池山荘は学校登山ありません。

昨年の今頃の様子は?

2023年GW営業はありません(冷池山荘、種池山荘、新越山荘)。夏山営業7/1~(5/15から予約受付)2023.04.27

冷池山荘と種池山荘は営業7/1~、新越山荘は7/15~。7月泊の予約受付は5/15~(テント6/1~)2023.05.10

冷池山荘周辺の過去の様子

  • 爺ヶ岳も鹿島槍ヶ岳も主稜線の雪庇の張り出しも気持ち小さい感じがします。
  • 鹿島槍ヶ岳。手前の里山の雪ももうじき無くなってしまいそうです
  • 鹿島槍ヶ岳の頂上稜線では30cm近い積雪でしょうか。吹き溜まりは場所によっては1mあっても不思議でありません。
  • 鹿島槍ヶ岳も全容を現してくれました。頂上付近に雪が残っているのが見えます
  • 日当たりの少ない針ノ木岳や蓮華岳の北側斜面には雪が残っているのがわかります
  • 昨日そして今日の雨で小屋前の雪もほぼ消え去りました。種池山荘前
  • 前日の雪も上がって好天下、爺ヶ岳を皆さん目指します。爺ヶ岳南峰まででしたら主稜線も危険なところはほぼありません。
  • 15時 冷池横の黄葉の木々が白く染まりました
  • 種池山荘前も白の世界へ
  • 前線通過の雨に洗われて、いちだんと紅葉は輝きを増しました。
  • いい感じでにぎわった、種池山荘前庭。
  • 今年も「初氷娘」の登場する季節到来! 初氷で鹿島槍ヶ岳に乾杯(種池山荘)

冷池山荘

電話番号:
0261-22-1263
連絡先住所:
長野県大町市平5328

地図で見る
http://www.kasimayari.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

鹿島槍ヶ岳 標高 2,889m

 この山は、後立山連峰の中央部に位置し、名実ともに後立山の盟主という存在である。  端麗と表現される南北2つの峰と、それを結ぶ吊尾根がつくるこの山の姿は、どこから眺めても美しい。この山に魅せられた岳人たちは、同時にこの山が内懐に秘める荒々しさのとりこにもなったのである。それは山麓からではうかがい知れない、北壁や荒沢奥壁などのバリエーション・ルートである。これらのルートの開拓は大正末期から昭和の初期に、学校山岳部を中心に華々しく行われ、それは日本におけるアルピニズムの歴史に、貴重な一頁を記しているのである。  鹿島槍ヶ岳への登路は、縦走路のほかには、東面・信州側から短くて急峻な赤岩尾根1本のみである(鹿島から所要9時間)。この尾根の途中の高千穂平は、鹿島槍ヶ岳のよき展望台ともなっているが、そこから眺める大冷(おおつべた)沢の源頭には、残雪期に獅子やツルの雪形が現れる。そこから昔は、山名をシシ岳とかツル岳、あるいは双耳峰からの連想で背比べ岳などとも呼ばれていた。現在の鹿島槍ヶ岳の山名は鹿島集落の背後にある槍ヶ岳といった意味である。山体は信州側は急崖、西面・越中側はなだらかな非対称山稜の典型である。  西面には、支稜の牛首尾根を挟んで東谷と棒小屋(ぼうごや)沢が、西面の水を集めて黒部川に注いでいる。この棒小屋沢と、剱岳東面を流下する剱沢とが、黒部峡谷に対して対向から合流する、有名な黒部の十字峡を形成している。  東面を落ちる白岳、大冷の各沢は、源頭部にバリエーション・ルートを提供している。その1つ、カクネ里はU字谷をなし、平家の落武者が隠れ住んだという(隠(かく)れ里(さと))伝説をもつ、ロマンを秘めた圏谷である。もちろんここに人が隠れ住むというのは不可能だが……。  南峰から主稜を南へ下ると、肩といった存在の布引岳(残雪が布を敷いたように見えるのでこの名がある)で、付近には船窪地形が散見される。その南の小平地には冷(つべた)池があり、冷池山荘が建っている。また吊尾根の雪田付近から北峰を巻いて北へ下ると、両側の谷からの浸食によって、主稜線に深いⅤ字形の切れ込みの入った八峰(はちみね)のキレットに出る。その北側にキレット小屋がある。  登山口の鹿島集落は昔から戸数11戸しかなく、集落の人々は平家の落武者の子孫といわれている。ここで民宿を営んでいる狩野氏宅には、近代登山以降の鹿島槍ヶ岳の登高記念帳が保存され、それがそのまま鹿島槍ヶ岳の登山史ともなっている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

爺ヶ岳 標高 2,670m

 後立山連峰の南部にあり、3つのピークからなる。北から一直線に南下してきた後立山の主稜線は、この爺ヶ岳で西方へ大きく湾曲し、越中側にすり鉢を半分に切ったような、ハイマツの見事な大斜面をつくっている。一方、東面には大きな白沢天狗尾根を張り出している。この天狗尾根や扇沢にはかつて登山道があったが、現在は廃道となり、種池山荘の柏原正泰氏が拓いた柏原新道がある。新道は扇沢出合から爺ヶ岳南稜をたどって種池に登るもの(扇沢出合から所要3時間30分)で、2つの廃道の欠点を取り除いた、後立山連峰の主稜線へ登るものとしては、最も容易なコースである。  爺ヶ岳の山名は、南峰と中央峰との間、白沢の上部に、残雪期に種子蒔き爺さんの雪形が現れることから付けられたもので、爺さんが蒔く種を漬ける種池だ、というおまけまでついている。種池は主稜上の池塘で、そばには種池山荘があり、幕営地にもなっている。この西方にも棒小屋沢乗越の池がある。種池から南峰にかけて、またその南斜面も広大なお花畑である。  積雪期の爺ヶ岳東面は、ヒマラヤひだが発達して壮観で、いくつかのバリエーション・ルートが拓かれている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

岩小屋沢岳 標高 2,630m

飛騨山脈北部、富山県と長野県の県境にそびえる山。西側には種池小屋、東側には新越乗越山荘がある。

ユーザーの登山記録から

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