昨日雪が降り、トレースは降雪と強風により消えたと思われますのであてにしないように。厳冬期用の装備必要。
天気・気温
山と周辺の状況
昨日雪が降り積もりました。トレースは降雪と強風により消えたと思いますのであてにしないようにお願いします。
入山時の積雪は例年よりも少なめでしたが、現在はほぼ例年並みに雪はあります。
そもそも雪の多少は春山でのルートの困難さにはほとんど関係しません。雪が少ないからといって歩きやすいわけでもなく、また技術的に簡単になるわけでもないのです。
下界では夏日ともなる時期ではあっても、穂高の3000mの稜線は、まだまだ冬の貌を失ってはいません。
登山道の状況
山荘周辺の登山道は、厳冬期と変わらない装備、技術、判断力が必要です。一般装備で登山可能になるのは7月中旬です。
稜線付近の状況は、現状では稜線の技術的難度はかなり高いと思います。
・山荘~奧穂山頂 厳冬期同様の装備、技術、判断力が必要。
奥穂への壁はまだかなりエビのシッポやベルグラが張り付いています。
またハシゴ場上部の雪壁も例年よりも斜度がありそうですし、またカチカチに締まった状態で、登りはともかくここをピッケル一本でクライムダウンするのは相当難しそうです。(私なら間違いなくロープを使って懸垂下降します)
まだ奥穂山頂へは行っていないので、確かなことはお伝え出来ませんが、山頂直下の「間違い尾根」の雪壁も、遠目に見る限り小雪庇となっていて悪そうな感じです。
かなりの人数が奥穂へ登ったので、雪壁にもステップが出来ていましたが、まだ所々固い所があるようです。
・涸沢・ザイテングラート 厳冬期同様の装備、技術、判断力が必要。
涸沢岳へもルートにはびっしりの雪ですが、雪もゆるんで快適そうです。
・白出沢(健脚者向き) 厳冬期同様の装備、技術、判断力が必要。この時期の当ルート利用者は稀。
この時期の特徴として「時間帯による雪のコンディション変化の激しさ」というのがありますが、白出のコル〜涸沢岳はルートが南向きということもあって特に状態が変わりやすい。
・北穂方面 厳冬期同様の装備、技術、判断力が必要。
・前穂・岳沢 厳冬期同様の装備、技術、判断力が必要。
・西穂方面(上級者のみ) 厳冬期同様の装備、技術、判断力が必要。この時期の当ルート利用者は稀。
これからの天候や気温動向で、この先ルート状況はどう変わっていくかはわかりませんが、
ともかくこの時期はコンディション変化の激しい時である ということを重々意識されて、美しさの裏にひそむ危険に、くれぐれもご注意下さるようお願いいたします。
登山装備
完全冬山装備必要。前爪のあるアイゼン、ピッケル。
行先によってはロープ、ハーネスその他。
注意点
・この季節は各地、暑いぐらいの日もありますが、稜線は、いまだ雪と氷の季節となっています。一般の方は7月中旬まで登山は不可能です。
・登山道状況は天候、時刻により、一日のうちでも刻一刻と変わりますので、上記のような表記とさせていただいております。なお、山荘周辺に関しては、例年と比較して、積雪は1~2m少なく、雪は全体として内部の固い氷の層が少ないです。
・雪山等経験者についても、道具や技術の過信をせず、気象情報、時間帯、状況により山行中止および山行継続の是非を判断ください。
・寒気流入時は強風にも注意。降雪がある場合は吹雪となります。
お知らせ
宿泊料金一部改訂 1泊2食付 9,600 円
今シーズンの営業は4月28日(月)~11月3日(月・祝)泊まで。
昨年の今頃の様子は?
営業4/27~(要予約)。5/20迄の予約受付中(WEB予約推奨)。例年より雪は少な目ですが雪面カチカチ2023.04.21
本日営業開始。昨日迄のまとまった降雪により雪崩や滑落に注意。厳冬期雪山登山装備必要2023.04.27
GWのトレースは天気により消失。雪山登山装備(必ず前爪のあるアイゼンとピッケルが必要)基本2023.05.09
涸沢からでも雪の状況によりルート選びが必要。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)基本2023.05.17
まだ降雪あり。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.05.24
融雪進んでいますが、雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.06.01
穂高岳山荘周辺の過去の様子
穂高岳山荘
- 現地連絡先:
- 090-7869-0045
- 電話番号:
- 0578-82-2150
- 連絡先住所:
- 岐阜県飛騨市神岡町東町504