甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

標高差2200mの黒戸尾根では、新緑の山から雪山まで楽めます。小屋から上部は雪の締まっている早朝の行動がベター

テント場は第一、第二ともに数張り程度が地面に設営可能。それ以外は雪上へ。(2017.05.16 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
テント場は第一、第二ともに数張り程度が地面に設営可能。それ以外は雪上へ。(2017.05.16 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
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天気・気温

05/16(火) 晴れ。小屋前の最低気温0℃。午前11時現在気温10℃。

山と周辺の状況

雪がずいぶん少なくなりました。
標高差2200mの黒戸尾根では、新緑の山から雪山まで、あらゆる要素を楽しむことができます。

登山道の状況

<尾白川登山口770m~笹の平分岐~刃渡り~刀利天狗2050m>
尾白川渓谷の駐車場は、今週いっぱい舗装工事をしております。
駐車場やトイレは使用可能ですので、少しご不便をおかけいたしますが現場の指示に従ってください。今週末には工事は終わっている予定です。
入山の際は、日向山や尾白川渓谷道を含めて、登山届の提出をお願いします。登山道状況は駐車場にある売店「おじろ」のおばちゃんにも聞いてみてください。
おばちゃんのところには、いろいろな情報が集まっています。
登山口から刀利天狗まではほとんど雪はありません。汗をたっぷりかく区間ですので、水分をしっかりと持って来てください。

<刀利天狗~五合目~七丈小屋2400m>
刀利天狗から雪が目立ち始めます。黒戸山のトラバースは、例年も遅くまで雪が残っている場所でもあります。
五合目から七丈小屋までは、ほぼ夏道が露出しています。ハシゴや鎖もすべて露出しました。

<七丈小屋~頂上>
完全な雪山です。アイゼン・ピッケルは必携です。雪の状態、アイゼンの脱着、ルート選び、様々な見極めの判断が必要な状況です。小屋から先は、夏道はほとんど出ていません。テント場から先は、まずは尾根上の雪の上を進みます。小さな剣が立っている七合五尺から上は、夏道沿いに雪が残っていますので、忠実に歩くことができます。先月からお伝えしている黒戸尾根核心部は、だいぶん雪は少なくなりました。しかしまだ夏道には雪がしっかりと残っています。一応通行可能ですが、尾根沿いに冬ルートがありますので、しばらくは冬ルート経由が良さそうです。九合目から上部は硬い雪がまだしっかりと残っていますので、滑落等に気をつけて登山をしてください。
黒戸尾根から北沢峠へは、しばらくは直登ルートを使用してください。夏道が露出していて通行可能なように見えますが、途中で残雪のトラバースなどやっかいな場所が多いです。

登山装備

五合目から七丈小屋までの区間でのアイゼンの使用は、ハシゴや木の根にアイゼンの爪がひっかかりそうな状況で、かえって危険です。
何も装着しないか、チェーンスパイク程度が安心かと思います。足回りは冬靴またはセミワンタッチアイゼン装着可能なキックステップができる硬めの夏靴がおすすめです。
気温は高めの日が多いですが、朝晩は冷え込みます。

注意点

七丈小屋から上部の行動は、早朝に済ませることをおすすめします。
朝7時頃になると急速に雪が緩み、踏み抜きがひどい場所もあります。
またアイゼンも効きにくくなりますので注意が必要です。

七丈小屋前に最新の登山道状況を掲示しています。登山の際の参考にしてください。

お知らせ

甲斐駒ヶ岳七丈小屋は、山梨県北杜市が指定管理者制度で運営する公共施設です。2017年4月に指定管理者が変わり、営業体制が変わりました。
登山者のみなさまにとってより良い小屋になるよう努力して参りますので、よろしくお願いいたします。

七丈小屋は通年営業をしておりますので、いつでもお越しください。お食事付きの場合は必ずご予約をお願いいたします。
今の時期は、夕食のみご用意が可能です。素泊まりの場合でもできるかぎりご連絡をお願いいたします。
小屋直通電話 TEL090-3226-2967

北沢峠のこもれび山荘さんでは、七丈小屋を利用して黒戸尾根を越えてきた皆さまにワンドリンクサービスがあるとのことです。

昨年の今頃の様子は?

明日は雨予報。雨後も万全の装備で。冬山営業5/28迄。5/29~夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.14

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。5/28迄冬山営業。以降は夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.21

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。雪質変化あり確実なアイゼンワークで一歩一歩、慎重に2023.04.27

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 山頂付近の様子
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • テント場の様子。雪が半分残っている状態。第1+第2テント場あわせて10張りほど地面の上に設営できそう(小型テントであれば)。
  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。
  • 小屋付近の様子
  • 夜半から強風。今朝は晴れて厳しい冷え込みとなりました。不安定な天気です
  • 強い西風が吹いていますが晴天が続いてまいす
  • 山頂へ続く道 強い西風で雪質は締まってきました

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

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甲斐駒ヶ岳 標高 2,966m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

駒津峰 標高 2,752m

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双児山 標高 2,649m

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