甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

登山口から雪と氷。アイゼンの前爪を利かせて慎重に。降雪後のためワカンもあると良いでしょう。予約制通年営業中。

七丈小屋オリジナルステッカーの販売がスタートしました。ステッカーマニアの方、いかがですか〜。ここでしか手に入りませんよ。(2018.03.30 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
七丈小屋オリジナルステッカーの販売がスタートしました。ステッカーマニアの方、いかがですか〜。ここでしか手に入りませんよ。(2018.03.30 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
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天気・気温

03/01(木) 吹雪

山と周辺の状況

2/28 朝の気温-8℃。夜半強い西風。
七丈小屋の南側の細い通路は西風が吹くと瞬く間に吹き溜まる場所ですが、今朝見たら全く埋まってませんでした。
ここしばらく、ちらつく程度の雪でした。
残雪の春山みたいな様子の小屋周りだったけど、また冬の景色を楽しめるかも。
春は待ち遠しいけど、冬が去るもの寂しい気持ちもあります。

3/1 一転して朝から積雪。
夜半は時折突風が唸っていたが、朝には風は幾分収まっていました。気温はマイナス2℃。小屋前の積雪30cm
人の往来のない西側はもっと積もったようです。
麓では雨のようでしたが、登山道の途中から雪になったのでしょう。
午前中、小屋の前の雪掻きをし、お茶を飲んでいる間に再び吹雪いてきました。

週末に登山を予定している方は早めの出発。それにワカン等もあった方が良いでしょう。

登山道の状況

3/1の降雪がありました。トレースは風で消えることもあります。

●以下は2/22の状況です。
竹宇駒ヶ岳神社~七丈小屋まで
参道を歩き吊り橋を越えてからはすぐに雪と氷の登山道となります。
慣れていればアイゼン無しでも歩けるけれど、思い切って履いてしまえば楽かもしれません。スタートから転けて痛い思いはしたくないものです。
この場所は、約1週間前の下山時よりも雪は幾らか減ったようですが、減れば氷が出てそれはそれで厄介です。

刃渡りはよく踏まれて歩きやす状態ですが、スリップは絶対出来ない箇所なので気を付けたてください。
幾つか梯子を通過すると刀利天狗に到着します。
ここはしっかりしまった雪面にアイゼンがよく利きました。
降雪後や風が強く吹いた後には、もれなくラッセルとなる黒戸山の巻き道はよく踏まれ快適でした。いつもこうなら良いのですが・・・・

五合目からの長い梯子は、樹脂製の偽木のためアイゼンでは些か不安定です。
特に登り終えた辺りは硬い雪面なのでアイゼンの前爪を利かせて行きましょう。
下りは特に緊張します。

このあたりで健脚な日帰り登山者とすれ違った際に小屋上の状況を聞くと
「トレースはバッチリで快適だけれど、核心のルンゼは緊張した」とか。
次の降雪までは、よく踏まれた雪面を歩けそうです。

小屋近くの垂直の梯子には雪は付いていませんが、登りきった箇所の登り下りは特に慎重にお願いします。
先日、何ヶ所かフィックスロープも施しました。冬の鎖は手袋では滑るのでロープの方が安心かもしれません。

●厳冬期に黒戸尾根を目指す皆さまへ
八合目から九合目にかけて、数年に一度は必ず滑落死亡事故が起こる場所があります。
昨年も4月23日に死亡事故が発生しました。
ここでいま一度、この場所について皆さまと共有したいと思います。
以下にまとめましたのでご一読下さい。
https://www.kaikoma.info/single-post/2018/01/12/厳冬期に黒戸尾根を目指す皆さまへ

登山装備

厳冬期雪山登山装備が必要です。

注意点

この時期小屋からの山頂往復にかかる時間についてお問い合わせをいただくことがあります。
実際は天候や積雪条件、また登山される方の力量や経験によって本当に様々です。
厳冬期でも4時間ほどで下りてこられる方もいれば、6時間、またそれ以上かかって戻って来られて、ゆとりを持って連泊される方もいらっしゃいます。
もちろん天候条件等の影響で下山せざるを得ない場合もあるかと思います。
それでも真冬の黒戸尾根を楽しんでいただけるかどうかは、登山されるご本人の正しい判断と準備次第で大きく左右されると感じます。
無理のない計画で、この季節ならではの甲斐駒ヶ岳を存分に楽しんでいただきたいと思います!

小屋ブログ 
「情報発信の難しさ」情報発信と言うよりも、小屋番のつぶやきとなります。。。
https://www.kaikoma.info/single-post/2018/01/28/%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%99%BA%E4%BF%A1%E3%81%AE%E9%9B%A3%E3%81%97%E3%81%95

お知らせ

●​甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
予約と問い合わせ 090-3226-2967 ※電波不良時や作業中などの場合は、電話に出られないことがあります。
・宿泊は予約制です。
・山梨県内のこだわりのお酒も多やホットドリンクも多数用意があります。
山の状況が許す限り、いつでもご利用いただけるよう準備をして、皆さまのお越しをお待ちしております。

●小屋の入り口について
七丈小屋受付は、三角屋根の七丈第一小屋から約10m先にあります。
ご宿泊、テント泊の方は受付を済ませてください。
受付口にはチャイムボタンがあります。スタッフが受付のご案内させて頂きます。

第一小屋から約50m先に七丈第二小屋があり予約状況によって、第1第2どちらかのお部屋にご案内します。

テント泊の方も第1小屋受付口にて一旦お声掛け下さい。
サイトはさらに約200m登山道の先です。

●冬季営業について 水道ストップしている冬期営業期間=11月中旬〜6月上旬予定
https://www.kaikoma.info/winter
・暖房費として別途800円頂戴します。
・夕食(冬メニュー)のみの提供となります。
・朝食は、各自自炊、または販売しているカップ麺やアルファ米などを利用下さい。
​・飲料水は、宿泊テント泊の方は1人2リットルまで無料。それ以上は有料(お湯は別料金) 
通過者もお声がけ頂ければ有料でお分けします。

昨年の今頃の様子は?

明日は雨予報。雨後も万全の装備で。冬山営業5/28迄。5/29~夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.14

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。5/28迄冬山営業。以降は夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.21

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。雪質変化あり確実なアイゼンワークで一歩一歩、慎重に2023.04.27

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。
  • 小屋付近の様子
  • 夜半から強風。今朝は晴れて厳しい冷え込みとなりました。不安定な天気です
  • 強い西風が吹いていますが晴天が続いてまいす
  • 山頂へ続く道 強い西風で雪質は締まってきました
  • 周辺の様子
  • 積雪
  • 小屋前の様子 昨日の降雪が今朝は湿雪に変わりました
  • 小屋前の様子

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

関連する山

山梨県 / 赤石山脈北部

甲斐駒ヶ岳 標高 2,966m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

駒津峰 標高 2,752m

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

双児山 標高 2,649m

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