甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

登山道の状況は大きな気温変化の影響を受ける時期。冬よりもテクニカルです。経験者同伴で

北杜市からの朝の甲斐駒(2020.03.25 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
北杜市からの朝の甲斐駒(2020.03.25 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
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山と周辺の状況

今週前半の気温は真冬並みに下がりました。
3/24夜はマイナス1℃度まで下がりました。

3/25朝は青空 気温0℃でしたが、外に出たら生暖か感じなんともキツネにつままれたような気温差です。
上空は風が吹き荒れているようです。

週後半は気温が上がる予報です。
そして週末は悪天の予報。雨かもしれません。

■新型コロナウイルスと今後の七丈小屋営業 
3/25東京都の会見を受けて、「現時点」での対応をお知らせいたします。
なお、こういう状況ですので何事も朝令暮改になる可能性があることはご了承ください。

まず第一に小屋を維持管理する業務があります。
またご宿泊のお客様だけでなく、テント泊や日帰りのお客様への対応もあります。
例年4月5月は小屋の利用者・登山者がかなり少なくなる時期でもありますが、
これらの業務に対応するため小屋番が常駐しております。
以上を鑑みて、通常通り、小屋番が常駐して営業させていただくことにいたします。

登山計画につきましては、冒頭のような状況であることから、登山者ひとりひとりが判断をして行動をしていただきたいと存じます。
小屋をご利用の際は、食事付き、素泊まりに関わらずご予約をお願いします。
テント泊をされる場合のご予約は不要ですが、テント場の整地に必要な金属製のショベルを必ずご持参ください。
引き続き体調が優れない(咳やくしゃみがある、微熱があるなど)場合は、登山を控えていただきますよう、重ねてお願い申し上げます。

当面の間(GW連休を含めた4月5月)は、定員を10名程度とさせていただきます。‬

■二年前 黒戸尾根で滑落事故がありました。
これからしばらく事故が多いシーズンです。
黒戸尾根での事故はほぼ下山時に起こっています。
気温差が激しくなることから、下山時に雪が緩み、足元をとられやすいコンディションとなります。
それによって起こる滑落は、黒戸尾根の場合は場所によっては致命的です。
ぜひ2年前の記事や3年前の記事をご一読いただき、いま一度、ご自身と山に向き合った行動判断をお願いいたします。
https://www.kaikoma.info/post/2018/03/18/untitled

https://www.kaikoma.info/post/2017/04/23/%E3%80%90%E6%8B%A1%E6%95%A3%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%80%91%E9%87%8D%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%8C%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F

登山道の状況

■黒戸尾根
3/24は夜から朝にかけて小雪が舞い、強い風が吹きました。
そんな天候の中ですが、単独の登山道が山頂を往復してきました。
低気温と吹き付ける風、吹き溜りのラッセルと、緊張感のある冬仕様の甲斐駒を満喫してきたようですが、小屋に戻ってきた時には凍てついた赤い顔をほころばせていた。
やる気と経験値によって遠くにも近くにも感じる山の頂ですが、単独登山者はそのすべてが自分にかかっています。
自分で判断を下すことはとても難しいことです。
気持ちだけで突っ込んではもらいたくありません。
判断力を研ぎ澄ませた行動をお願いします

登山道のコンディションはこれから気温の大きな変化でコロコロ変わります。
ある意味冬よりもテクニカルになる時期です。
出来るのなら経験者と来ることをお勧めします。

■2020年夏 広河原へのアプローチについて
・北沢峠~広河原間のバス運行は休止
昨年の台風19号被害により林道は不通
詳細とマイカーについては以下を参照下さい
https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/docs/mycar_bus_taxi_tozan.html

・仙流荘から北沢峠へのバス
※北沢峠には長野県伊那市のバスを利用して入ることができます。
南アルプス林道バス 2020年の詳細についてはまだ発表がありません(ヤマケイオンライン付加情報)

※甲斐駒ヶ岳には黒戸尾根からぜひお越しください!
小淵沢駅から尾白川渓谷間の二次交通を、往復で作る予定あり

■山梨県における登山計画書の提出が義務化
山梨県では冬の南アルプスを登山する場合は、登山計画書の提出が義務化されました。
登山前に登山計画書の提出と、家族や友人への共有をお願いいたします。

登山装備

3000m級山岳の雪山登山装備が基本
前爪のある12本歯以上のアイゼン、ピッケル等の本格的な冬山装備が必要

注意点

■冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根ツアー
冬の黒戸尾根ツアーの募集 全日程花谷がメインガイド。
https://first-ascent.co.jp/tours/kuroto-winter/?fbclid=IwAR2J5kgCQFOdC3dLT22e6zmhVJVWXr1ka4yLsMLiSygijFY8AITnAKYuaLc

■前夜泊プラン
冬に七丈小屋をご宿泊のお客様限定の、3月29日ご宿泊分までの特別プランとなります。
https://www.kaikoma.info/agrieable

■北杜市のふるさと納税返礼品に登場
北杜市のふるさと納税返礼品として、「弊社ツアーもしくは甲斐駒ヶ岳七丈小屋でのお支払いにご利用いただけるクーポン券」あります。
https://furu-po.com/goods_detail.php?id=477682

お知らせ

■甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
予約と問い合わせ 090-3226-2967
※電波不良時や作業中などの場合は、電話に出られないことがあります。
・宿泊は予約制です。

■冬の営業
通常営業しています。
冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根は、誰もが登れる世界ではありません。
しかし、しっかり経験を積み上げた方には、ぜひ挑戦していただきたいと思っております。
厳しい登山であるからこそ、七丈小屋では少しでもほっこりと過ごしていただけますようご用意しております。

■冬季はお水が一部有料。
お水が必要な方はスタッフにお声掛け下さい。
小屋、テント泊の方は、2Lまで無料。
宿泊以外の方、又は宿泊のお客様でも2L以上は0.5L毎に100円で販売。
お湯は0.5L毎に200円で販売致します。
貴重なお水なので、ご理解とご協力を宜しくお願い致します。

昨年の今頃の様子は?

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。5/28迄冬山営業。以降は夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.21

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。雪質変化あり確実なアイゼンワークで一歩一歩、慎重に2023.04.27

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

雨により地盤が緩んでいるので注意。小屋から上の残雪も少なくなりアイゼンなど不要2023.06.02

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 樹林帯の状況
  • 山頂付近の様子
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • テント場の様子。雪が半分残っている状態。第1+第2テント場あわせて10張りほど地面の上に設営できそう(小型テントであれば)。
  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。
  • 小屋付近の様子
  • 夜半から強風。今朝は晴れて厳しい冷え込みとなりました。不安定な天気です
  • 強い西風が吹いていますが晴天が続いてまいす

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

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甲斐駒ヶ岳 標高 2,966m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

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駒津峰 標高 2,752m

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双児山 標高 2,649m

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