基本の道具

初心者がまず揃えたい山ごはんの基本的な道具を紹介します。ソロまたは2~3人の少人数におすすめの内容です。

監修=いきいき登山ガイド・ヤッホー‼さん
イラスト=黒地秀行

まず揃えたい基本の道具

1.登山用バーナー(ストーブ)+燃料

初めてのバーナーは、取り扱いが簡単な「直結型ガスバーナー」がおすすめ。アルコールやガソリンを燃料にするタイプは、軽量化や冬山など、目的を選んだ上級者向けです。ガス缶直結型とホースで繋ぐ分離型がありますが、直結型はガス缶が山小屋でも入手しやすく、バーナーシートが不要、という点で便利です。分離型は大人数で大きめのクッカーを使うときに重心が低く安定感があります。


2.クッカー(コッヘル)

2~3人分であれば、内径15㎝程度、容量1ℓ程度で、アルミ製のものが使いやすいです。表面に「ハードアノダイズド加工」という耐久性を向上する加工がされているものがおすすめです。

径の小さい深型は1人でお湯を沸かすだけなら便利ですが、山ごはんには不向きです。フライパン型で、フタがあるものだと料理の幅が広がります。フッ素加工したものは、汚れがつきにくく便利ですが、加工が劣化しやすい点には注意が必要です。


3.カトラリー

好みのもので構いませんが、おすすめはシリコンスプーンです。食器に付いたソースやスープなどをきれいにとりながら食べることができるので、後片付けがラクになります。


4.フリント式ライター

ガスバーナーには点火装置がついていますが、不具合が起きた時の予備のために持っていきましょう。

あると便利な道具はコレ!

1.シエラカップ

食事をとりわけるお皿として、飲み物を入れるコップとしても使える便利なアイテムです。おすすめはチタン製。軽くて強度が高いうえに、金属臭が少なく料理の味を邪魔しません。調理には向きませんが、直接火にかけてお湯を沸かすこともできます。


2.キッチンバサミ

ナイフとまな板では、道具も後片付けの手間も増えてしまいます。基本的には事前に家でカットしたものを持って行き、山ではキッチンバサミを活用すると便利です。薬味を直接クッカーの上に切り入れたり、調理したものを切り分けたりできます。


3.トイレットペーパー、ウエットティッシュ、アルコール消毒スプレー

登山の基本装備に入れている人もいるかと思いますが、後片付けや調理前にも必要になるアイテムです。

監修=いきいき登山ガイド・ヤッホー‼さん
本名、芳須勲。管理栄養士・健康運動指導士・登山ガイドの資格を持ち、中高年登山者の健康づくりを、栄養と運動の両面からサポート。山ごはん・アウトドア料理を得意とし、災害時における野外炊飯法などの講習会も各地で行なっている。著書に山登りABC「登山ボディのつくり方」(山と溪谷社)、山登りABC「もっと登れる山の食料計画」(山と溪谷社)など。
HP:http://cocolohas.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/ikiikitozan/
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