秋の日光で紅葉の中禅寺湖畔散策と半月山からの絶景を堪能
紅葉の名所として観光客にも人気の日光。紅葉の男体山と青く輝く中禅寺湖の絶景を堪能しました。
日光といえば男体山ですが、今回は中禅寺湖を挟んで対岸に位置する半月山に登り、男体山と中禅寺湖の絶景を楽しむコースを紹介します。
夏の北アルプスの縦走で痛めた足のリハビリをかねて、紅葉・黄葉に彩られた中禅寺湖畔の絶景を眺めながら散策を楽しみました。
混雑を避けて夜のうちに歌ヶ浜第一駐車場へ。さざ波立つ群青の湖面の先に、朝の光を浴びて黄金色に輝く男体山をじっくり眺めながら、遊歩道を進みます。
30種類とも言われる木々の極彩色に彩られた紅葉の名所・八丁出島が次第に近づき、ブルーの湖の水面との見事な対比に感動します。
狸窪の分岐点から半月峠へは樹林帯の中のジグザグの緩やかな登りとなります。
半月峠から左の尾根へ、急登すること30分足らずで展望台へ。なんと半月山駐車場から上がってきた観光客で超満員。満員電車の中をかきわけるように八丁出島の撮影スポットに出て2、3枚撮って即退散、半月山頂上へ。頂上は展望のない樹林帯の中でした。再び半月峠へ引き返します。
なかなかの急降下の登山道を膝をかばいつつゆっくり下って半月峠へ出ると、今度は中禅寺山から、眼下に中禅寺湖畔を眺めながらのなだらかな稜線の下りです。男体山が樹林帯越しに堂々たる姿を見せています。こちらは打って変わってほとんど人と出会わない静かな山行となりました。
阿世潟峠から社山まで登れば、紅葉満載の中禅寺湖が俯瞰できるのですが、今回は割愛、中禅寺湖畔まで降りて、気持ちの良い遊歩道を黄金色に輝くイタヤカエデなどの林の中をのんびりと戻りました。(取材日=2019年11月2日)
プロフィール
奥谷晶
30代から40代にかけてアルパイン中心の社会人山岳会で本格的登山を学び、山と溪谷社などの山岳ガイドブックの装丁や地図製作にたずさわるとともに、しばらく遠ざかっていた本格的登山を60代から再開。青春時代に残した課題、剱岳源次郎尾根登攀・長治郎谷下降など広い分野で主にソロでの登山活動を続けている。2013年から2019年、週刊ヤマケイの表紙写真などを担当。2019年日本山岳写真協会公募展入選。現在、日本山岳写真協会会員。
今がいい山、棚からひとつかみ
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