県内は年末年始に積雪量が増加、入山前後の降雪状況の確認を 島崎三歩の「山岳通信」 第247号

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長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2022年1月6日に配信された第247号では、長野県内は年末年始に大雪となり積雪量が増加していることを説明。入山前後の降雪状況など事前の下調べを十分に行うことを促している。

 

1月6日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第247号では、期間中に起きた3件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。

  • 12月27日、八ヶ岳連峰の横岳で、26日から2人パーティで入山した51歳と38歳の男性が横岳方面に登山中に道迷い、行方不明となる山岳遭難が発生。27日に茅野警察署山岳遭難救助隊員及び諏訪地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動し、山小屋に自力下山した男性2人を救助した。

  • 12月29日、八ヶ岳連峰の本沢温泉で、2人パーティで本沢温泉キャンプ場を目指して入山した38歳の女性が、露天風呂に入浴中に体調不良により行動不能となる山岳遭難が発生。警察本部山岳遭難救助隊員、佐久広域消防署員、南佐久地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動して、女性を救助した。

  • 1月1日、八ヶ岳連峰の夏沢鉱泉で、アイスクライミングのために2人パーティで入山した46歳の男性が、夏沢鉱泉付近でアイスクライミング中に滑落する山岳遭難が発生。茅野警察署山岳救助隊員及び諏訪地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動して、男性を救助した。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

12月2週、3週、4週は0件、5週は3件(年末が1件、年始三が日は1件)の山岳遭難が発生しました。年末年始の長野県内は、北部を中心に大雪となり、積雪量が増加しています。標高の高い山域では深い新雪により、長時間のラッセルを強いられるほか、雪崩の危険性も非常に高まっています。登山やバックカントリーエリアに立ち入る方は、ビーコンやゾンデ、スコップなどの雪崩対策装備を携行するとともに、入山前後の降雪状況など、事前の下調べを十分に行い、自身や仲間の体力・技量に見合った、無理のない登山計画と行動をお願いします。

 

長野県内入山注意報発表中

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため添付の「入山注意報(12月16日付)」を発表しています。以下の資料の通り、入山を控えていただくエリアと、入山注意区域を発表しています。「入山注意」山域へ入山する際は、「登山者への5つのお願い(PDF)」を守ってください。

 

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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