登山靴、レインウェア、ザック... その次は何を揃えるべき?

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POINT
  • 意外と重要!? 見落としがちな「ヘッドランプ」
  • いざという時、命を守る。「防寒着」の重要性
  • 山での食事を充実させるなら「バーナーとクッカー」
本日のお悩み

登山用品は値段が高いので、少しずつ揃えていっています。登山靴、レインウェア、ザックの次に買うと良いものって何ですか?(50代/女性/登山歴1〜2年)

 

登山用のアイテムはセット売りされているわけではないので、必要最低限のものからひとつずつ揃えていくのが一般的。ただ、優先順位として"三種の神器"と呼ばれる、登山靴、レインウェア、ザックの次に買うべきもの...となると、ちょっと迷いますよね。山センパイに聞く、「4番目」に買うべきアイテムとはどんなものなのでしょう?

 

日帰りでも常備!「ヘッドランプ」は第4の必須アイテム

多くの山センパイが4番目に買うアイテムとして挙げたアイテムは、「ヘッドランプ」。「日帰りのハイキングでもヘッドランプって必要なの?」と不思議に思うかもしれませんが、山センパイの下机さん(盛岡山友会)によると「トラブルで下山が遅れることも想定し、必須装備として持ち歩くことをおすすめしたい」とのこと。「雨具、地図・コンパス、ヘッドランプを私たちの連盟では"登山の三種の神器"と呼び、"弁当忘れても登山の三種の神器を忘れるな"が合言葉になっています」と、花折さん(京都明峯勤労者山岳会)。ヘッドランプは、それくらい重要なアイテムなのです! ちなみに、花折さんが挙げている地図とコンパスは、持っていても使えなければ意味がありませんのでご注意を・・・。

日が落ちた山の中は視界が悪く、ヘッドランプなしで歩くのは至難の技。携帯のライトや懐中電灯で代用すると片手がふさがってしまうので、ちゃんと両手の使えるヘッドランプを持ち歩きましょう。

 

山での"冷え"から命を守る「防寒着」

「天候の急変に備えて、ダウンや濡れても暖かい化繊の防寒着を準備し持ち歩いた方が良いです」とは、下机さん。山での体の冷えは、時に命に関わります。ウェアが雨や汗で濡れると、不快なだけでなく身体の体温が奪われ、最悪の場合、低体温症になることも。歩く時でなく、休憩なども含めてこまめな体温調整が大切です。なお、大型衣料品店やホームセンターではなく、登山用品の専門店で山用のものを買うことをおすすめします。

 

山ごはんがグレードアップ!「バーナーとクッカー」

ウェアなどの装備が一通り揃ったら、次は「食事」をアップデートしたいところ。山でのごはんといえば、持ち運びやすいおにぎりやサンドイッチ...となりがちですが、せっかく気持ちの良い場所に来たのであれば、おいしくて温かいものを食べたいですよね。「アウトドア用のバーナーとクッカーがあれば、日帰りのランチでも食事のバリエーションが増えますよ」と教えてくれたのは、山センパイの小林さん(山岳同人RAIZ)。お湯を沸かしてコーヒーを飲んだり、カップラーメンを食べたり。材料があれば鍋料理も楽しめます!

備えあれば憂いなし、というように、想定外のトラブルなどを見越して用意しておいた方が良いものが「ヘッドランプ」と「防寒具」。そして、登山をさらに楽しめるアイテムが「バーナーとクッカー」です。登山前に、きちんと使えるかチェックするのも忘れずに。特にヘッドランプの電池は予備電池を含め、しっかり見ておきましょう!

プロフィール

下机 勉(盛岡山友会)

山に行く時に楽しみにしていることは「仲間との交流」という60代。仲間と笑い語らうべく、日々「山ごはん研究」に勤しんでいる。岩手県在住で、好きな山は早池峰山。「積雪期の早池峰山は、泳ぐようなラッセルが楽しめますよ!」とのこと。

⇒「盛岡山友会(岩手県勤労者山岳連盟)」の講習会などイベント情報

花折 敬司(京都明峯勤労者山岳会)

19歳から本格的な登山を始め、40数年間、冬季や簡単なバリエーションも含め、連れ合いをパートナーとして一年を通じて山に登る登山愛好家。登山を始めたきっかけは「子どものころ父に連れて行ってもらった大峰山系 山上ヶ岳や弥山・八経ヶ岳などの体験」。

小林 健一(山岳同人RAIZ)

広島県を中心に活動するクライミングサークル「山岳同人RAIZ」代表。 無雪期は三倉岳のワイドクラックを中心に登り、冬は大山の北壁を中心に活動するクライミング好き。

登山のお悩み・解決します

「下り坂が苦手」「読図のコツをつかみたい」など、登山に関するお悩みを、山のセンパイたちが相談に乗り、解決方法を指南します。

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