2024年夏、小岩井大輔が撮った、富士山頂という異世界
千紫万紅、ご来光
富士登山の目的の1つが「ご来光」。陽光が差し込んが瞬間に歓声が上がり、シャッター音が鳴り響くのは、富士山の風物詩の一つだ。そんなご来光は、その日の天候状況によって大きく変わる。色とりどりのご来光をご覧あれ。
大迫力の吊るし雲
富士山の山頂付近には、時折、大迫力の不思議な雲「吊るし雲」が現われる。強い風が山にぶつかり、空気の波ができ際に発生する雲で、富士山頂付近に、まるで「天空の城ラピュタ」のように浮かび上がる。その摩訶不思議な姿をご覧あれ。
山頂でたくましく生きる者
富士山頂で生活するのは、真夏でも非常に厳しい。朝晩の冷え込み、吹き付ける強風、強い日差し・・・。そんな場所に現われるチョウは、上昇気流に乗ってくるという。また荒涼とした富士山頂にも、わずかに草木は根付いている。
漆黒の闇に浮かぶ輝き
富士山頂の夜の闇は非常に深い。そのため、漆黒に中にあるわずかな光は、その輝きを一層引き立ててくれる。眼下の夜景、月、そして星――。その輝きは、闇をさらに際立たせる。
雷鳴轟く
富士山頂で最も恐ろしいものの一つが雷。ご存じの通り、雷は高い場所に落るため、周囲で最も高い場所となる富士山頂に雷雲が近づけば、非常に危険な場所となる。
雷が聞こえれば、発電機を止め、携帯電話やカメラなどの電化製品はすべてオフにして、静かにやり過ごすしかない。
2024年は天候が不安定で、雷雲を多く見ることになった。遠くに見える雷雲は、ただただ壮観だ。
なにが見える、どこまで見える? 日本一から見下ろす景色
富士山が見えるのは、北は福島県、南は八丈島、東は千葉県の銚子、西は京都府、最遠望は和歌山県からだという。一方で、富士山からは、どこまで見えるのだろう。なにが見えるのだろう?
2024年夏、富士山頂から見えた遠望を紹介しよう。
プロフィール
小岩井 大輔(こいわい だいすけ)
1973年生まれ。埼玉県在住。写真家。20歳のときに富士山の夜明けに魅せられて写真をはじめる。麓からの優美な山容、頂上からの神秘的な富士山の風景を撮影。
⇒Mt.Fuji3776m―神々の世界―
「今を撮り、今を生きる」小岩井大輔の、富士山頂日記
天空の森羅万象を撮り続ける写真家、小岩井大輔の「ほぼ日刊、山小屋日記」。富士山の神秘的な風景、および富士山頂の異次元の様子を、カメラマンの目を通して案内します。
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