閉山のあとの静かな山頂を堪能して下山へ。そこに現れた幻想的な光景
9月11日 小屋閉め作業、そしてゆっくりお鉢巡り
日の出:〇 気温:6℃
夜中から暴風雨の山頂……、雨が屋根を叩きつける音が響き渡り何度も起きてしまい大荒れでした! 朝は笠雲の隙間から、見える吊るし雲の端っこが焦れったいし、ドキドキ。でも……撮れない。これが山頂撮影の難しくて面白いところなのさ〜!

雨が降る中、幻想的な御来光や黄金色に輝く相模湾&やっとスカイツリーも望めましたよ~! 数日後にはあの街に帰るんだなぁと思うと切ないですわ。


日中はガスったり晴れたりの繰り返だったけど……念願の吊るし雲も一瞬見れたしホント良かった。

予想以上に天気も崩れずに、小屋閉め作業も順調に進み、念願の自由時間をゲット!
曇天空の中、だーれもいない山頂御鉢周りへ……。閉鎖看板設置の御殿場口、富士山の神様である浅間大社奥宮、三島岳下にある石仏群、昨夜の大雨でえぐれてしまった馬ノ背、日本最高峰3776mの剣ヶ峰、一周回って大変お世話になった久須志神社。





お天気は微妙だけど…至福の時間を堪能致しました。
夕方になると神奈川方面に迫力満点の積乱雲がゴロゴロ……。18時過ぎには稲光も出て撮影チャンス! 雲に覆われてしまい条件は厳しかったけど、面白い撮影ができました!


9月12日 下山日の朝は、山頂は真っ白に!?
日の出:× 気温:4℃
昨夜から山頂は雷雲に覆われてしまい、発電機も切って就寝〜! 早朝も笠雲に覆われ真っ白雲の中でした。
雲が抜けると……、天と地の境目のような光景が!

裏が抜けないけど吊るし雲も拝めて幻想的な朝景になりました。霰が降り積もり、白く積もった箇所もちらほら。

大好きな成就岳の火山弾や久須志岳の鳥居にご挨拶していざ下山〜! 山頂は濃い霧で済んだけど、8合目からは雨で5合目到着時にはべしょ濡れに……。






今夏は例年以上に時が進むのが早く、あっという間の山頂生活でした。
入山料など新しいシステムも導入され心配しましたが、登山者さんの意識も高くなり、マナーも良くなったような気がします。もちろん、登山者数は減り、寂しい富士山になりました。インバウンドのお陰で成り立っているような気がします。

来年も新たな出会いを楽しみに、限りなき挑戦をして行きたいと思っております。今後共、頑張って参りますので、宜しくお願い致します!
感謝申し上げます。
プロフィール
小岩井 大輔(こいわい だいすけ)
1973年生まれ。埼玉県在住。写真家。20歳のときに富士山の夜明けに魅せられて写真をはじめる。麓からの優美な山容、頂上からの神秘的な富士山の風景を撮影。
⇒Mt.Fuji3776m―神々の世界―
「今を撮り、今を生きる」小岩井大輔の、富士山頂日記
天空の森羅万象を撮り続ける写真家、小岩井大輔の「ほぼ日刊、山小屋日記」。富士山の神秘的な風景、および富士山頂の異次元の様子を、カメラマンの目を通して案内します。
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