グレーディングの低い山でも、相当の標高差があることを留意しましょう 島崎三歩の「山岳通信」 第369号
長野県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。第369号では、横尾山で起きた遭難について言及。難易度の低い山でも、油断のないよう説明している。
11月27日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第369号では、期間中に起きた1件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。
11月21日(木)、山梨県境の横尾山で、7人パーティで入山した76歳の女性が、横尾山から信州峠に向けて下山中にバランスを崩して転倒、負傷した。
長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
先週、長野県内では1件の山岳遭難が発生しました。山梨県境にある横尾山で発生した山岳遭難は、山頂から信州峠に向けて下山中、バランスを崩して転倒し、行動不能になったものです(遭難者は骨折の重傷)。
【横尾山】
〇グレーディング
1A(山梨 山のグレーディング)
〇コースタイム
登山口・・・(50分)・・・カヤトの原・・・(40分)・・・頂上・・・(40分)・・・カヤトの原・・・(30分)・・・登山口
※休憩時間を考慮していません
〇登山口と頂上の標高差
信州峠(1480m)→頂上(1818m)・・・・・・標高差338m
〇注意点
横尾山のグレーディングは1A、コースタイムも往復2時間40分と初心者向けとされ、人気の山ですが、頂上までの標高差は338mあり、東京タワーを超える高さを登って、下ります。また、登山道には岩や根が露出している場所もあり、油断は禁物です。
日も短くなっているため、早出早着を意識した行動とヘッドライトや防寒具、ツェルトなどの装備を必ず携行しましょう。
プロフィール
島崎三歩の「山岳通信」
信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。
島崎三歩の「山岳通信」
長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。
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