ミレー「パルマラン35」

背負い心地をキープした
ライト＆ファスト

文＝高橋庄太郎、写真＝小山幸彦　
[PR]2025.03.28

一昨年に発表された「サースフェーNX」シリーズの大ヒットが印象的なミレー。そのサースフェーNXは誰もが使いやすいオーソドックスなモデルの進化系というイメージだったが、それに対してこの「パルマラン」シリーズは軽量性を重視し、ロールトップ式のルックスも現代的である。

とはいえ、背負い心地を犠牲にしてまでUL的に仕上げているわけではない。機能性と軽量性のバランスをうまくとった“ライト＆ファスト”なモデルだ。上部にボリュームがある形状なのは、背負ったときに重心が上になるようにして、スピーディに動けるようにとの工夫である。開閉に手間がかかる荷室へのアクセスでストレスを感じずに済むように、フロントとサイドには大きなポケット。本体の半分もの面積があり、ストレッチ性も高いため、驚くほど大量の荷物を収納できる。つまり、このポケットを活用すれば、本体を開く必要が少なくなるわけだ。本体内部の荷物を取り出す場合でも、フロントの長いファスナーを開けられるので不便さはない。

よく考えられていると思うのは、ショルダーハーネスの位置を変えられるディテールだ。フックを移動するだけの簡単さで、パーツが増えて重量が重くなることもない。サイドにジグザクにつけられたコンプレッション用のコードも便利だ。