単独で入山する場合は家族や会社の同僚との情報共有の徹底を 島崎三歩の「山岳通信」 第387号

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長野県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。第387号では、単独で入山して行方不明になる事案について言及。万が一に備え、家族や会社の同僚との情報共有を行なうことを促している。


4月3日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第387号では、期間中に起きた4件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。

  • 3月26日(水)、北アルプスの白馬乗鞍岳で、単独で入山した49歳の男性が、なんらかの原因で行動不能になり死亡した。

  • 3月30日(日)、北アルプスの南岳で、2人パーティで入山した51歳の男性が、新穂高温泉から入山して南岳付近を登山中に滑落して行方不明となっている。

  • 3月30日(日)、北アルプスの爺ヶ岳で、9人パーティで入山した50歳の女性が、爺ヶ岳東尾根を下山中にアイゼンをひっかけて滑落。下部にいた仲間の64歳の男性も巻き込んで滑落、負傷した。

  • 3月31日(月)、中央アルプスの空木岳で、単独で入山した38歳の男性が、空木岳方面に入山したまま行方不明となっている。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

先週、長野県内では、4件の山岳遭難が発生し、うち2件は行方不明遭難です。

3月には、単独登山による5件の死亡遭難、2件の行方不明遭難が発生しています。単独登山は、単独ならではの魅力がある反面、トラブルが発生した際の通報や初期の対処へのデメリット、リスクが非常に高いため、単独登山される方は、今一度、ご自身の登山を見つめ直し、安全な登山を心掛けましょう。

また、登山計画書を必ず提出するとともに、万が一に備え、

  • 登山計画書の写しを渡す
  • 定期的に連絡をする 
  • 予備日を伝える

など、家族や会社の同僚との情報共有を行ないましょう。

 

登山SafetyBook(春山情報) を作成しました!

長野県警察では『登山SafetyBook(春山情報・PDF)』を作成しました。県内各山域の登山ルート上の危険情報(滑落・雪崩)などが記載されています。春山登山をされる方は、ぜひご一読ください。

 

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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