残暑が厳しい2025年! 紅葉登山の正しいウェア選び

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もうすぐ紅葉の季節です。秋山は、なにを着ていけばいいか迷いますよね。どんな格好をするのがよいか、高山と低山に分けて、好日山荘・池袋西口店の高野 優(たかの・すぐる)さんに教えてもらいました。

文=山と溪谷オンライン編集部

目次

今年の秋は残暑が厳しそう

山と溪谷オンライン編集部(以下編集部):高野さん今日はよろしくお願いします。

高野さん:よろしくお願いします。

編集部:今回は紅葉の時期のウェア選びということで、高山と低山のウェア選びについてうかがいます。

高野さん:最近の秋はどんどん暑くなっています。さっき調べてみたのですが、今年の秋は残暑が厳しく、冷え込みはゆっくりきそうですね。

編集部:そういえば、10月にやや厚手の服で北アルプスに行ったら熱中症になりかけたことがあります。

高野さん:寒さ対策も重要だけど、同時に暑い可能性もあると考えたほうがいいでしょう。暑さ対策でいうと、高い山でも汗対策をするのが大事です。

編集部:では、先に高山のウェア選びからうかがいます!

高い山でも汗対策を

高野さん:秋山では、夏山以上に汗対策が重要です。汗冷えをすると、残暑とはいえ秋の涼しい山では低体温症のリスクが高まります。

編集部:具体的にはどうしたら汗対策ができますか?

高野さん:アンダーウェアで肌をドライに保つものを着ることがいちばんよいでしょう。

高野さん:代表的なのは、ファイントラックのドライレイヤーです。汗をかいても肌をさらっと保てるアンダーウェアを着ましょう。ウール素材は人によっては暑いかもしれません。

ほかにできる汗冷え対策は、着すぎないことです。暑いと思ったら面倒でも立ち止まって上着を脱いで、汗をかきすぎないことを意識して歩くとよいですよ。

秋の高山では気象遭難が多い

高野さん:紅葉の時期のアルプスでは、急に雪が降りだしたりするほど一気に冷え込むことがあります。体は秋山の寒さに慣れていないので、汗冷えしたときの低体温症のリスクが夏山より高まりますし、平地の感覚で準備をすると、防寒対策が甘くなりがちなこともあって、秋は気象遭難が多いです。

編集部:安全な登山のためにも、正しいウェアを選びをしたいですね。具体的にはどんなものを用意すればよいでしょうか?

そろえるべき衣類とは

高野さん:そろえるマストアイテムは、①さきほど紹介した機能性アンダーウェア、②Tシャツ、 ③フリース、 ④レインウェア、⑤ダウンジャケット、 ⑥防風シェル です。 パンツは、秋冬用のトレッキングパンツ1枚でよいと思います。

Tシャツは長袖チョイスしたけれど、暑がりの人は半袖も視野に入れて
フリースは、Tシャツ1枚では寒い時に簡単に羽織れるものがよい。
レインウェア(上下)はどの季節の登山でも必須アイテム
ダウンジャケットは、休憩中や宿泊時に活用したい
防風シェルは軽くて持ち運びしやすいものがおすすめ
トレッキングパンツは秋冬モデルを選ぼう

低山の紅葉のウェア選び

編集部:高山の紅葉のウェア選びはよくわかりました。低山は、紅葉のウェア選びからアレンジすればよさそうですか?

高野さん:そうですね。低山のウェア選びも、持っていくものは先ほど紹介した①~⑥と同じです。低山のほうが高山に比べると暑いから、より暑さ対策を意識しましょう。登り始めると暑くなるから、その日の気温によっては登り始めは夏山と同じ格好という場合もあるかもしれません。天気予報と、気温をみてウェアを選んでください。

編集部:重要なのは①機能性アンダーウェア、②Tシャツ、③フリース、④レインウェア、⑤ダウンジャケット、⑥防風シェルの6アイテムなんですね! これらをそろえて山に行きたいと思います。

その他小物は必要?

最後にお聞きしたいのは、手袋や帽子など、小物は持っていったほうがよいですか?

高野さん:手袋は持っていった方がいいですね。薄手のもの、防風系のものが一組ずつあるとよいでしょう。帽子は、どちらでもよいと思います。着るものにフードがついていればそれで代用すればよいですし、耳周りが冷えるのが気になる方は持っていくのがよいですね。

編集部:よくわかりました! 高野さん今日はありがとうございました。

高野さん:ありがとうございました。

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