最近リフト券が高い! そんなスキーヤーにおすすめの「時間券」という新しい選択
いよいよ待望のスキーシーズンだが、近年続くリフト券の高騰はスキーヤーにとってつらいところ。そこで、時間券をうまく活用してはいかがだろうか。
文・写真=中橋秀和 トップ写真=PIXTA
いよいよスキーシーズンがスタートする。軽井沢プリンスホテルスキー場は11月1日(土)で、志賀高原の横手山・渋峠スキー場は11月8日(土)にオープンの予定だ。北海道の札幌国際スキー場や富良野スキー場なども11月の下旬にはオープンとなっており、待望のシーズンの到来だ。
ただ、今年もリフト券の値上げの情報が相次いでいる。人件費や燃料代の高騰を考えれば、スキー場としては苦渋の決断になるが、我々利用者としてはとてもつらい状況だ。10年前は5000円でも高いと言われていたのが、今シーズンは1日券が1万円を超えるスキー場がいくつも出てきた。
そこでスキーヤーにうまく活用してもらいたいのが、近年になって登場した「時間券」だ。たとえば日本スキー場開発(NSD)は、運営する9つのスキー場(みやぎ蔵王えぼしリゾート、オグナほたかスキー場、川場スキー場、鹿島槍スキー場ファミリーパーク、つがいけマウンテンリゾート、白馬岩岳スノーフィールド、竜王スキーパーク、菅平高原スノーリゾート、めいほうスキー場)で使用できる25時間券、15時間券を販売しており、群馬県の5つのスキー場(川場スキー場、丸沼高原スキー場、ほうだいぎスキー場、ホワイトワールド尾瀬岩鞍、オグナほたかスキー場)では、「パウダー5ぐんま」の名称で10時間券と20時間券を販売している。
これらの時間券は、最初にリフトのゲートを通過した時にまず1時間がカウントされ、1時間を経過してゲートを通過した時に次の1時間がカウントされるシステムになっている。時間がカウントされている間は、何回リフトやゴンドラに乗っても構わない。つまり滑走時間に応じて料金を支払う形になっており、NSDの9スキー場、パウダー5ぐんまの5スキー場ではそれぞれ共通の時間券として使えるため、時間券で複数のスキー場で滑ることもできる。2時間本気で滑ればかなりの量を滑ることができ、満足度は大きいので10時間券が1日券5日分に相当すると考えることもできる。
注意したいのは、スキー場によっては違うシステムで時間券を販売しているところもあるということ。たとえば「5時間券」として時間券を販売しているスキー場の中には、時間券が当日限り有効というところもあり、日やスキー場をまたいでの使用はできないものもある。時間券を使用する際には、そのあたりをしっかりと調べてから、自分にマッチした時間券を選んでほしい。
プロフィール
中橋秀和(なかはし・ひでかず)
競技スキー専門誌の編集長を経て山と溪谷社に入社。高校時代はスキー部に所属し、その後大学までは競技スキーを行なう。以後、さまざまなスタイルのスキーを楽しんでおり、山と溪谷社入社以降は山スキーがメインになっている。火打山(新潟県)に初めて登って滑ったのは中学生のとき。元skier編集人。『山スキールート212』(山と溪谷社)共同執筆。
スキー場をもっと楽しもう!
日本には400を超えるスキー場があります。リフトが整備され、ゲレンデの雪面が整備されたスキー場は、安全に雪山を楽しむための条件がそろっています。
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