ワセリン、テーピング、パット・・。いろいろあるぞ! 登山靴の靴擦れ防止テク

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POINT
  • 靴擦れ予防には、ワセリンがおすすめ!
  • 靴擦れしたら「早めにテーピングで固定」が鉄則
本日のお悩み

行動中に靴ずれを起こすことが多く困っています。予防と保護について、くわしく知りたいです。(20代/女性/登山歴1年未満)

どんなに自分の足に合う登山靴を買っても、登山中の靴ずれはつきものですよね。登山経験が長いとか短いとかに関係なく、靴ずれは登山者の永遠の悩み。起きてしまう「靴ずれ」をどのように乗り越えているのか、山のセンパイたちに聞いてみました!

ワセリンやテーピングで予防できる!

靴ずれが起こると、歩くスピードが遅くなったり、ひどくなると歩けないほど痛かったり、そんな経験がある人も多いのでは。最悪の場合「もう山登りなんて懲り懲り!」なんてことにもなりかねないですよね・・・。せっかく始めた山登り、靴ずれが原因であきらめるのはもったいない! 山のセンパイたちに、予防策を教えてもらいました。

「山に行くときは、白色ワセリンを足に塗っておきます」という森浜さん(大阪勤労者登攀クラブ)。足にクリームを塗る予防法は、トレイルランニングなど長距離を走る方々もやっているようで、靴擦れ防止専用のクリームまで出ているそうです。でも、薬局などで手軽に買える「ワセリン」で十分代用でき可能とのこと。

ちなみに、クリームの欠点は汗でとれたりするので、途中で塗り直さないと効果が薄れてしまうことがあります。塗り直すことが難しい場合は、テーピングもおすすめ。「少し厚めのテーピングをよく靴ずれするところにあらかじめ貼っている」のは、テーピング予防派の花折さん(京都明峯勤労者山岳会)。長時間の登山には心配な場所に貼っておくと安心ですね!

起きてしまった靴ずれの応急処置法は?

もし靴ずれが起きてしまったときはどうしたらいいのでしょうか。花折さんの対処法は、「百円ショップやドラッグストアに売っている丸い穴の開いたパッドを、靴ずれしたところにあてるといいです。靴ずれをしたらそれをテーピングテープで貼っています」とのこと。山のセンパイは少し厚めのパッドを自作して、登山のときはいつも持ち歩くそうです。

貼るタイミングですが、陶山さん(山の会かたつむり)によれば「違和感を感じた時点でテーピングテープをかかとに幾重にも貼って処置をします」ということで早めの対処が肝心。「水ぶくれが破れていなかったらガーゼ等をあてておき、テーピングテープで保護します。破れていたら、浮いた皮膚を切り取ってから保護します」と具体的に教えてくれたのは森浜さん。靴ずれの応急処置で大事なのは、それ以上傷が広がらないように止めるということのようです!

山のセンパイたちの靴擦れ対策、どれもすぐに始められるものばかりなので、靴擦れにお悩みの方はさっそく試してみましょう!

プロフィール

森浜 学(大阪勤労者登攀クラブ)

岩登りと岩稜縦走が大好きな50代。荷物を軽量化して、長い距離を歩くことが多い。山で意識していることは「攻守のバランス」だそうで、体力・技術面(攻)とともに、気象・地形・ファーストエイド・確保技術など(守備)にも力を入れている。得意分野は、地図読み、山道具、気象ネタ、雪崩対策など。

⇒大阪勤労者山岳連盟のイベント登山教室等はこちらをチェック

花折 敬司(京都明峯勤労者山岳会)

19歳から本格的な登山を始め、40数年間、冬季や簡単なバリエーションも含め、連れ合いをパートナーとして一年を通じて山に登る登山愛好家。登山を始めたきっかけは「子どものころ父に連れて行ってもらった大峰山系 山上ヶ岳や弥山・八経ヶ岳などの体験」。

陶山 正(山の会かたつむり)

「春夏秋冬野に山に!」がモットーの60代。登山歴は35年。山とスキーが好きで、夏は低山から高山まで幅広く楽しみ、冬は山スキーと雪崩講習に勤しんでいる。お気に入りの山は、西上州の笠丸山、大菩薩山稜の小金沢連峰~雁ガ腹摺山。得意分野は、地図読み、高山植物、雪崩対策など。

⇒陶山さんが所属する、「山の会かたつむり(東京都勤労者山岳連盟)」の講習会などイベント情報

登山のお悩み・解決します

「下り坂が苦手」「読図のコツをつかみたい」など、登山に関するお悩みを、山のセンパイたちが相談に乗り、解決方法を指南します。

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