岩手山・八幡平・安比高原50kmトレイル

岩手山・八幡平・安比高原
50kmトレイル

JAPAN TRAIL 本線

岩手山・八幡平・安比高原50kmトレイル

岩手県と秋田県の県境の岩手山(いわてさん)から八幡平(はちまんたい)、安比(あっぴ)高原までをつないだ約50㎞、標高1500mの稜線上のトレイルです。火山特有の地形や山麓の温泉も魅力です。

高山植物と温泉を楽しむ雲上トレイル 岩手山・八幡平・安比高原
50kmトレイル

タイプ(環境) 登山
ベストシーズン 6月上旬~10月下旬
スルーハイク日数 2泊3日
総距離 約50km

公式サイト

岩手と秋田の県境に伸びる奥羽(おうう)山系にある南部片富士(なんぶかたふじ)とも呼ばれる岩手山から八幡平、安比(あっぴ)高原まで続く標高1500mの雲上の登山路です。

日本百名山の岩手山は古来より山岳信仰の対象で、現在も岩手山上坊コースや山頂火口には江戸時代に建立された数多くの石標が現存し、山伏修験装束の参拝登山者を目にします。

八幡平では、地球の営みを身近に感じる日本初の地熱発電所である松川地熱発電所をはじめ、旧松尾鉱山遺構群や旧藤七硫黄鉱山、藤七(とうしち)温泉への古道、国の特別天然記念物モリアオガエル繁殖地の大揚沼(おおあげぬま)付近の石畳など、随所に往時を忍ばせる跡を垣間見ることができます。さらに、アオモリトドマツの樹海や大小の湖沼、湿原の高山植物など見所に溢れ、雪解けで現われる八幡平ドラゴンアイは春を告げる風物詩です。

国際的リゾート地として人気の安比高原は、八幡平と共に火山帯特有の自然景観で、東北で最も標高の高い藤七温泉や松川温泉、八幡平温泉郷などが山旅の疲れを癒してくれます。秋の三ツ石山は全山が紅葉で彩られ、毎年多くのハイカーでにぎわいます。

こんな人におすすめ

岩手山は中上級クラスで日帰りが可能です(ただし、現在火山活動レベル2のため入山不可)。裏岩手連峰、八幡平は多くの登山者でにぎわうコースです。特に八幡平は散策路が整備されており、緩急多彩なルートの中から体力に合わせて行程が選べるので、登山初心者から上級者まで楽しめます。八幡平は高山植物の宝庫ですが、季節の移ろいが早いので、高山植物の愛好家はタイミングを逃さないようにしましょう。

アドバイス

プランニング

健脚で標準2泊3日を想定しています。宿泊は、避難小屋や麓の温泉施設の利用となります。エスケープコースとしては、藤七温泉、松川温泉、網張温泉、安比高原への下山となります。標高1600m前後ですが緯度が高いため、天候が変わりやすく霧が発生しやすいので注意が必要です。

宿泊

無人避難小屋は三ツ石山荘、大深山荘、陵雲荘、茶臼山荘があります。国立公園のためテント設営は禁止です。松川温泉キャンプ場、安比高原ブナの駅にはテント泊が可能です。宿泊は最寄りのホテル、旅館、ペンションなどになります。

季節

5月〜6月上旬は八幡平ドラゴンアイ、9月下旬〜10月上旬の紅葉期の三ツ石山はオーバーツーリズム状態で、アスピーテライン等の大渋滞が懸念されます。情報収集の上、出かけましょう。また、残雪期、晩秋は天候の急変での事故の発生が見られるので気をつけましょう。グループ登山に努め、単独登山は避けるようにしましょう。

アクセス

新幹線等の公共交通機関利用の場合、盛岡が起点となります。定期バスの利用がおすすめです。グリーンシーズンには、盛岡駅から八幡平自然散策バス(山頂散策路無料ガイド案内付き)の利用も便利です。JR花輪線利用の場合は大更駅で下車し、タクシーやバス利用となります。八幡平アスピーテラインは冬季間閉鎖となります。八幡平樹海ラインは、松川温泉、藤七温泉までは利用可能ですが、現在、一部崩落のため通行止めになっています。なお、八幡平アスピーテラインは11月上旬〜4月中旬の間は冬季閉鎖となります。

その他

岩手山は、令和6年10月3日から火山活動(レベル2)のため入山規制となりました。岩手山各コースとも入山できません。50㎞トレイルコースも、八幡平方向から縦走した場合、網張コース犬倉山分岐から岩手山方向へは入山できませんので注意してください。また、最近ツキノワグマの出没情報が報じられています。入山時には鈴、クマよけスプレー、ラジオなどを携行しましょう。入山に際しては、市役所、観光協会などに最新の情報確認し入山してください。八幡平山頂付近のレストハウスには売店と食堂がありますので利用しましょう。

ヤマタイム

登山地図&登山計画マネージャ「ヤマタイム」で計画を立てられます。

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