金沢トレイル
JAPAN TRAIL 本線
金沢トレイル
金沢トレイルは、石川県・金沢市街から新・花の百名山である医王山(いおうぜん)、歴史ある温泉地・湯涌(ゆわく)温泉などをつないだ、全長約70kmのトレイルです。加賀百万石の歴史と文化、里山の自然を感じられる道です。
戦災を受けることなく、今なお加賀百万石の歴史と文化が色濃く残る城下町、金沢。その情緒あふれる古い街並みを起点に、山麓寺院群を歩き、金沢の扇状地を囲む里山に入り、金沢市街地や日本海、富山県砺波平野の散居村を見渡す眺望が楽しめる全長約70kmのロングコースです。特に里山は、金沢を流れる2本の川の源流域で、春の花や山野草、低山にかかわらずみごとなブナ林の新緑や紅葉、池塘群の草花や両生類など、変化に富んだ自然を楽しめます。
ルートは、金沢城公園を起点とし、歴史と文化を感じるひがし茶屋街、卯辰山(うたつやま)山麓寺院群を抜け、金沢大学里山ゾーン、戸室山、医王山を縦走し、金沢の奥座敷といわれる湯涌温泉へ。さらに、ディープな里山のブナ林や池塘群がある高尾山(たかおやま)、吉次山(きちじやま)を通り、倉ヶ岳(くらがたけ)、白山信仰の白山比咩神社へ到着します。
戸室山は、金沢城の石垣に使われる戸室石と呼ばれる安山岩でできており、医王山はその名のとおり古くから薬草の山として重宝されました。湯涌温泉は、古くから人と山とが共存し、ほかの温泉地のように俗化せず、その文化を守り続けてきた魅力的な地です。大正6年に逗留した竹久夢二が魅力にひかれて歩いた古道も本ルートに入っています。
こんな人におすすめ
歴史や文化、里山の自然を合わせて楽しみたい方におすすめです。金沢の古い街並みや古さと新しさを併せもった文化を楽しんだ後に、魅力的な里山に足を延ばしてみるのもいいでしょう。里山には危険な箇所はないので、技術的な心配はなく、山を歩く体力があれば歩けます。体力に自信がない方も楽しめるショートハイクも実施しています。
アドバイス
プランニング
全行程を歩く場合は4泊5日。1区〜2区は公共交通機関を利用してスルーハイクができます。1泊目はキャンプ場、2泊目は温泉地で、バスで金沢市内まで戻れます。3区まで地図がありますが、標識も一部のみになっていますので注意が必要です。4区、5区は自然災害の影響で現在は閉鎖中です。年に数回、セクションハイクやショートハイクイベントを実施していますので、ホームページやSNSなどでご確認ください。
宿泊
1区1泊目は医王の里オートキャンプ場で、テントサイトやバンガローがあります。2区2泊目は湯涌温泉での宿泊となります。3区以降はテント泊となり、現在整備中ですので、ご注意ください。問合せは、医王の里オートキャンプ場(TEL:076-229-1312、email: iouzen@iouzen.com)、湯涌温泉観光協会(TEL:076-235-1040)
季節
11月下旬〜4月初旬の積雪期は深雪のため通行不可で、キャンプ場も閉鎖されます。令和7年は積雪が多く、5月初旬まで雪が残りました。春の花の時期から初夏の新緑の時期、紅葉の秋がおすすめです。
アクセス
金沢駅から、1区出発点の金沢城公園(兼六園下バス停)と2区終点の湯涌温泉(湯涌温泉バス停)へは、北陸鉄道バスでアクセスできます。3区終点の熊走バス停は廃止となり、最寄りの上辰巳バス停まで3.5㎞の徒歩、またはタクシー等での移動となります。5区終点の白山比咩神社からは、北陸鉄道石川線で鶴来駅から金沢市内へアクセスできます。
その他
金沢トレイルは、未完成のトレイルで、1区から3区までは地図はありますが、標識も整備中ですので注意してください。不明な点はトレイル事務局へお問合せください。4区~5区は自然災害のため2025年6月現在閉鎖中です。


