登山記録詳細

無雪期登山
参考になった 6
紅葉踏み分けタワ尾根を行く(4C) ウトウの頭(関東)
img

記録したユーザー

すてぱん さん
  • 日程

    2018年11月3日(土)

  • 登山口へのアクセス

    バス
    その他:JR奥多摩駅から西東京バス東日原行き
    7:27よりも前に増便が出た

    帰りも東日原バス停14:50発に増便が出て2台で運行

  • 天候

    晴れのち曇り
    [2018年11月03日(土)の雨雲の位置を確認する]

この登山記録の行程

東日原(7:50)・・・小川谷橋(8:12)・・・一石山神社(8:18 8:23)・・・人形山 ミズナラ巨木(9:45 9:50)・・・金袋山 (10:20)・・・篶坂の丸(10:44)・・・ウトウノ頭 (11:31 12:01)・・・
篶坂の丸(12:28)・・・金袋山 (12:46)・・・一石山神社(13:56)・・・東日原(14:21)


総距離 約13.2km 累積標高差 上り:約1,764m
下り:約1,762m
奥多摩のタワ尾根に紅葉とミズナラの巨木を訪ねて、ウトウの頭まで往復してきました。紅葉は標高1000〜1300mあたり、特に一石山から人形山あたりが素晴らしかったです。

秋になっても暖かい日が続き、紅葉も遅れ気味だった印象ですが、このところ急に寒くなってきて紅葉も一気に進んだようです。タワ尾根は、一部植林、またウトウの頭(うとうのかしら)付近は常緑照葉樹林ですが、その大部分が美しい落葉広葉樹林です。以前から他の方のレコを拝見して、新緑や紅葉の時期にぜひ登ってみたいと考えていたところでした。今シーズンは、台風などの影響で紅葉は今ひとつという印象だったのですが、タワ尾根の紅葉は期待にたがわず素晴らしいものでした。このところの気温低下で一気に紅葉が進んだらしく、標高1000〜1300mあたり、特に一石山から人形山あたりが素晴らしく、しばらくぶりに山中を歩いていてうっとりした気分を味わいました。

ここは東京都の水源地。都心の私の部屋の蛇口から出る水にも、こんな美しい紅葉色を映した一雫が含まれているのでしょうか。

なお、このコースはある程度ルートファインディングの能力を要求されるバリエーションコースです。迷い込みやすいところにロープが貼ってある箇所もありました。しかし、普段踏み跡と道標だけを頼りに登っている様な方(私も良く整備されているコースではそうしています)には、道迷いのリスクが高いコースですので、技能と経験を積んでから登ることをお勧めします。

<一石神社から一石山まで>
取り付きは神社の石段を上がり社務所のような建物のわきなのですが、入り口部分には小さな標識があるだけで、積極的には誘導していないようです。落石防止壁の間を進むと、草が伸びたためかいきなり踏み跡が不明瞭で、憧れのバリエーションルートということで緊張気味だった私の緊張はさらに高まりました。こちらの登山道は、かつてはかなりしっかり整備されていたことをうかがわせる石組みやベンチなどがもありますが、メンテナンスはあまり行われていないようです。しばらく登ると踏み跡は明瞭になりますが、急斜面につけられた道は狭く、特に尾根末端の下りは注意が必要です。

なお、一石神社から人形山のミズナラの巨樹までは、日原鍾乳洞先から取り付く「ミズナラ巨樹周回コース」というのも別にあるそうです(当初の記述を訂正します)。「登山詳細地図・奥多摩西編」によれば、こちらも経験者同行が望ましいとされています。

<一石山から篶坂ノ丸>
一石山までで急登は一服。広やかな尾根は広葉樹に覆われていて、素晴らしい紅葉が楽しめました。特に一石山から人形山あたりが鮮やかで、なかなか前に進めません(笑)。一方、この時期特有の落葉による踏み跡が不明瞭になっていることに注意が必要です。特に尾根が広く緩やかになっている箇所では、位置と方向確認を怠らないようにしましょう。人形山の山頂南側直下にミズナラの巨樹がそびえていて、圧巻です。周囲は厚く落ち葉が積もっていて、踏み跡を見失いやすく、私も人形山ピークから周囲を見回してミズナラの巨木を見つけた次第です。

人形山から先は、踏み跡はさらに不明瞭になって行きます。地図やコンパス、もしくはGPSで位置確認を怠らず、基本的に尾根伝いのコースだということを念頭に進路を定め、時折出てくるピンクや赤のテープや標石で答え合せをしながら歩くのがいいように思えます。篶坂ノ丸あたりは、薄い藪っぽくなっていました。人形山から金袋山をうっとり歩いている際に、鹿の鋭い鳴き声を何度か耳にしました。ああ、秋だな。

<篶坂ノ丸からウトウの頭>
篶坂ノ丸から左手(南)に天祖山の石灰岩採石場が望め、右手には長沢背稜、前方にはウトウの頭のピークが見えます。わずかに降った鞍部からウトウの頭を目指しますが、ここから再び急斜面、岩場も何箇所か出てきますが全て巻きます。どこを進めば安全に上り下りできるか、指導標やペンキマークがついているわけではありませんから、見定めて進みます。この辺りから植生が変わって、照葉樹林になっています。三つばかり岩場をやり過ごすとウトウの頭のピークに飛び出します。展望に恵まれているわけではありませんが、数人が休憩したり食事ができるくらいのスペースはありました。ウトウの頭のトレードマークの、カラフルな山頂標識を写真に収めて、ランチにします。

私は、ここから元きた道を引き返しました。支尾根が分かれる箇所など、迷い込みやすいところはロープなども張ってありましたが、方向確認は怠らないようにしたいものです。一石神社からの取り付き、および篶坂ノ丸との鞍部からウトウの頭への登り返しは急斜面で、特に後者は岩場もあります。切り立った箇所もあり、特に下降はスリップしないように足元に十分注意して進むべきです。落ち葉のせいもあるのでしょうが、足場が悪い上に滑りやすい状態でした。

マイナーなコースかと思いきや、紅葉の時期限定かもしれませんが、五組ほどパーティーが入山していました。ピークなどで言葉を交わした人々は、ここからさらに長沢背稜へ進む人、すでに天祖尾根から長沢背稜を経て下にかかる方、破線コースですらないオロセ尾根から登ってきた方々、いやはや大変な健脚やベテランが集まる山域なのだなと感じました。

コース定数34.7 主観的グレーディングC、コースタイム比0.88

<なぜウトウノ頭なのか?>
さて、「ウトウノ頭(かしら)」にはウトウ(善知鳥)のカラフルな山名標がかかっているのだが、これはそもそも北方の海鳥。なぜ、奥多摩の秘峰ともいわれるピークにその名が冠されているのか、疑問だった。気になってググって見たら、以下のような説得力のある説明を見つけた。なお、この記事によれば山名標の裏側には藤原定家の歌も刻まれているのだとか。あー、これは気付いていませんでした。それにしても、北方の古い民話、定家や西行法師、謡曲などをへて名前がついているとしたら、なんとも重層的な話だと思う。
https://toshihiroide.wordpress.com/2010/11/12/ウトウの頭の考証学/amp/

登山中の画像
  • いつもの稲村岩。周囲も色づいているようです。気温が低く、上着を羽織っての歩き出しです
  • 一石神社。ここで清めてから社殿に向かいます
  • 一石神社
  • 石段を登ると拝殿の前に出るが、思わずおーっと声が出てしまう。背後に燕岩が迫り、右手には川をはさんで槍の様に岩が屹立しており、厳かな雰囲気。 今日の無事登山をお願いする。
  • 社務所のような建物の脇に、目立たず登山口がありますが、案内もなくあまり積極的に誘導していないようです。踏み跡も薄く、本当にここでいいのか迷う場面も。いきなりこのコースはハードルが高いなと思わされました。
  • 下部は、かなりしっかり整備された痕跡がありますが、長いことメンテナンスが行われていないように思えました。
  • 急登に喘ぎながら一石山に出ると、傾斜が緩んで美しい広葉樹の黄葉が広がる。あー、美しい。
  • 惚れ惚れしてしまい、なかなか前に進めません。
  • 紅葉は標高1000〜1300mあたり、特に一石山から人形山あたりにかけてが、素晴らしかったです。
  • ミズナラの巨樹。人形山のピークから少し南に下ったところにあります。やはり迫力があります。
  • 東京都の標石。落ち葉で踏み跡が不明瞭なところも多々出てきますから、時折出てくる赤テープや標石で、答え合わせをしながら歩くといいでしょう。
  • すでに落葉している銀白色の木々を見下ろす。これもまた美しいものです。
  • ウトウの頭近くには、岩場が数カ所でてきますが、全て巻きます。かなりの急斜面で息が上がります。
  • ウトウの頭に到着。お昼ご飯を食べてから、元来た道を戻ります。帰りは、入山者の踏み跡のおかげか、コースに迷う場面は減りますが、尾根が二筋に分かれる場面など、慎重に進路を定める必要があります。
  • ウトウの頭と篶坂ノ丸の鞍部付近の黄葉
  • 曇ってしまい鮮やかさは今ひとつなのだけれど、やはり美しいなあ
この山行で使った山道具
参考になった 6

※この登山記録が、あなたの登山計画の参考になった場合
感謝の気持ちを込めて、右のボタンを押してください

すてぱんさんの登山記録についてコメントする
  • いっき さん
    タワ尾根の紅葉 やっぱり良いね。 今年は無理だけど
    ここは 来年にでも行こうと思っています。
    タイミングは 例年通りか 少し早い感じですね。

    巨樹周回路は 日原鍾乳洞先にある登山口が 周回路として
    整備していた道でして そちらの道は震災後 昔の道を
    う回路として使い始めたようです。
    以前は 踏み跡も不明瞭で 踏み跡も錯綜して どう歩いていいか
    悩んだものです。

  • すてぱん さん
    いっき さん、コメントありがとうございます
    なるほど、ミズナラ巨樹コースは別なのですね。すぐに記述を改めるようにします。

    タワ尾根の存在も、イッキさんのレコでその魅力に気づかせてもらいました。長沢背稜のツツジの紅葉とどちらにしようか、かなり悩んだのですが、登ってとても良かったです。イッキさんのレコにあった材木小屋尾根にも興味があったのですが、今回はおっかなびっくり登ったので、次回以降の楽しみにしておこうと思います。

  • ガバオ さん
    すてぱんさん、こんにちは。

    紅葉のタワ尾根を歩かれたのですね、お疲れさまでした!。
    憧れ(?)の破線ルートを歩かれたすてぱんさんのテンションがレコの隅々から伝わってくるようです!。目の覚めるような真っ赤な紅葉などは、期待以上だったのではないでしょうか。

    私も、タワ尾根は常にポケットの上の方に入れてあるのですが、前後のつなぎを考えると中々踏ん切りがつかず、そのままになっていましたので、取り付きや大ミズナラの様子など、とても参考になりました!

    この秋、芝刈り業務中に「整備された山」の紅葉は目にしているのですが、、、やはり深山のバリエーションの紅葉が恋しいです。

  • すてぱん さん
    ガバオ さん、コメントありがとうございます。

    はい、バリコースということでかなり緊張して臨みました。鳥屋戸尾根とか棒杭尾根より数段上という印象です。昨年はまずは天祖山で様子を見ましたが、正解だったようです。紅葉は、あまり期待しないようにして登りましたから、余計素晴らしく感じられました。これはもっと条件の良いシーズンにまた登りたいなと思わせます。

    天祖山からの周回、酉谷山避難小屋を絡めて長沢背稜縦走も考えていたのですが、まずは小手調べというところでしょうか。

    バリルートや巨樹好みのガバオさんには、ぴったりなコースではないかと思います。

  • やぎやぎ さん
    すてぱんさん こんにちは。

    本当に…うっとりとする綺麗な紅葉ですね。
    どの写真も行って見てみたくなりますが・・ちょっとハードルが高そうです。
    なぜ「ウトウの頭」と言う名になったのか…興味が湧きました(笑)。

  • すてぱん さん
    やぎやぎさん、コメントありがとうございます

    ウトウの頭の名前の由来、私も気になります。鳥のウトウを描いたカラフルな山名標のイメージが強いですが、果たして真相は?

  • すてぱん さん
    こういう記述を見つけました。猟師が難渋した沢の頭、という説明は私にはとてもよく腑に落ちました。
    https://toshihiroide.wordpress.com/2010/11/12/ウトウの頭の考証学/amp/

  • やぎやぎ さん
    なるほど・・・・!!
    詳しい記述を見つけてくれて・・ありがとうございました。
    ウトウの頭は「善知鳥の頭」でいいのですね。
    善知鳥という鳥も知らない私にも・・良くわかりました。

関連する現地最新情報

すてぱん さんの他の登山記録

もっと見る

参考になった 6

※この山行記録が、あなたの登山計画の参考になった場合
感謝の気持ちを込めて、右のボタンを押してください

[このページのトップに戻る]

こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

晴時々曇
明後日

晴時々曇
(日本気象協会提供:2020年2月26日 11時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW カリマー最上級モデル モニターレポート
カリマー最上級モデル モニターレポート 冬の栂海新道、八ヶ岳のバリエーションルートで使用した永山さんのモニターレポート。ウェアもバックパックも高評価!
NEW 神戸の背後に広がる山々。六甲山へ行こう
神戸の背後に広がる山々。六甲山へ行こう 気軽なハイキングを楽しむのもよし、本格派な登山やクライミングを楽しむのもよし。六甲山ならではの魅力を味わおう。
NEW 紅葉写真コンテスト2019結果発表!
紅葉写真コンテスト2019結果発表! 紅葉写真コンテストに沢山のご応募をありがとうございました。216の応募写真から受賞作品が決定!!
NEW 長野県佐久地域で夢のアウトドアライフ
長野県佐久地域で夢のアウトドアライフ 晴天率が高く、便利で暮らしやすいという佐久地域。移住を実現した方々や地域の魅力を紹介。移住セミナーも開催します!
NEW ギミック満載の防寒帽/山MONO語り
ギミック満載の防寒帽/山MONO語り 山岳ライター高橋庄太郎さんの連載、今月はアウトドアリサーチの冬仕様の帽子を滝子山でチェック!
NEW 雪の浅間山と輝く樹氷を見に行こう!
雪の浅間山と輝く樹氷を見に行こう! 浅間山の絶景が待つ黒斑山スノーシューと、歴史を感じる街歩き。冬の小諸市の魅力を堪能する山旅の提案です。
NEW スノーシューの楽しみ方、冬の山の遊び方
スノーシューの楽しみ方、冬の山の遊び方 本格的な雪山登山は不安で二の足を踏んでいる…そんな人はスノーシューハイキングに行ってみましょう!
NEW 750mlサイズ新登場!サーモスの山専用ボトル
750mlサイズ新登場!サーモスの山専用ボトル 「もうちょっと」の声に応えた「ちょうどいい容量」の山専ボトル。「萩原編集長」の活用術もご紹介!
梅の香りの漂う早春の山への誘い
梅の香りの漂う早春の山への誘い 寒空にほんのりと漂う梅の花の香りは、五感で春を感じさせてくれる。今こそ梅の香りの漂う山へ――
冬でも歩けるアルプス! 全国のアルプスファンへ
冬でも歩けるアルプス! 全国のアルプスファンへ 日本全国にはその数は50以上あるともいわれる「ご当地アルプス」。本場を彷彿とさせる!?
冬だ! 富士山の見える山へ行こう!
冬だ! 富士山の見える山へ行こう! 日本一の山・富士山は、空気の澄んだ冬はとくに美しい。西は和歌山から北は福島まで――、富士山の見える山を目指してみては?
春を見つける・感じる山、早春ハイキング
春を見つける・感じる山、早春ハイキング この時期にいち早く春を感じる山を6つ紹介。いち早く花開く場所、陽だまりと海と空を感じる場所など、春を満喫できる場所へ