椹島から反時計回りで聖巡業(3泊4日山小屋泊の旅)(2日目)
千枚岳、丸山、悪沢岳(東岳)、中岳、前岳、小赤石岳、赤石岳、大沢岳、中盛丸山、小兎岳、兎岳、、聖岳、奥聖岳、小聖岳( 南アルプス)
パーティ: 6人 (Yamakaeru さん 、ほか5名)
千枚岳、丸山、悪沢岳(東岳)、中岳、前岳、小赤石岳、赤石岳、大沢岳、中盛丸山、小兎岳、兎岳、、聖岳、奥聖岳、小聖岳( 南アルプス)
パーティ: 6人 (Yamakaeru さん 、ほか5名)
快晴
マイカー
その他:
畑薙第一ダム夏季臨時駐車場。200台規模。畑薙第一ダムを過ぎた沼平ゲート(沼平駐車場)まで車で侵入可能だが、一般的には臨時駐車場に車を停めてバスで南アルプス南部(赤石岳、悪沢岳、聖岳方面)の拠点となる椹島ロッジまで向かう。畑薙第一ダム夏季臨時駐車場のマップコード(777 517 201*03)。仮設トイレあり。ちなみに椹島ロッジへのバスは、東海フォレストが運営する山小屋の送迎バスの位置づけを兼ねているので、乗車券として3,000円(往復分)を支払うが、山小屋に宿泊すればその料金分が割り引かれる仕組み。
千枚小屋(04:38)・・・千枚岳(05:41)・・・丸山(06:33)・・・悪沢岳(東岳)(07:00)・・・中岳・・・前岳(08:31)・・・荒川小屋(09:24)・・・大聖寺平(10:26)・・・小赤石岳(11:33)・・・赤石岳(12:12)(昼食~12:53)・・・赤石岳避難小屋(13:01)・・・百間平(14:10)・・・百間洞山の家(14:51)
【2日目】
4時少し前に起床。外に出ると、空が少しずつ明るくなり始めていた。このまま千枚小屋前で日の出を待つか、一瞬悩んだがとにかく千枚岳の山頂目指して、登れるだけ登ってみることにする。
5時を回るとヘッドライトに頼ることなく足元がしっかりと見えるようになってきた。日の出前に樹林帯を抜けきってしまおうとペースを上げていく。
途中、なんとか見晴らしの良い場所で日の出を迎える。富士山の左横、雲海がひときわ赤く染まり、揺らめくように真っ赤な太陽が顔を出してきた。夕陽に染まる赤と同じ赤でも、優しさを感じる夕陽の赤に対し朝日の赤は力強さを感じる。
千枚岳に到着。2日目にしてようやく1つ目のピーク。
頂からは北へと延びる南アルプスの大きな山々が連なって見えた。特徴的なピークには、南アルプスの北部を飾る北岳や仙丈ケ岳に甲斐駒ヶ岳と言った3,000m級の名峰。改めて南アルプスのスケールの大きさを感じた。
次のピーク、丸山を目指す。ここから先は待ちにまった稜線歩き。岩場が増えて悪路となるが、お花畑のポイントも多く岩と岩の間に様々な種類の高山植物を見ることができた。
丸山を過ぎると荒川岳のエリアへと入ってく。荒川岳とは、赤石山脈南部の最高峰でその総称。正確には荒川三山として、東岳(3141m)、中岳(3083m)、前岳(3060m)の3つからなる。また、一番高い東岳は、通常「悪沢岳」と呼ばれることが多い。山に来てまで頭は使いたくないが、非常にややこしい帯だ。
その荒川三山を 東岳、中岳、前岳の順番で巡っていく。危険な岩稜地帯が続くと聞いていたが、思ったほどではなかった。それよりも、終始、雲海に聳える富士山を眺めながら歩ける、なんとも贅沢な縦走路だった。
前岳を過ぎると、折角3,000mの世界に来たのに、再び高度を下げていく。
降った先には荒川小屋。その先には見上げるようなでかい山が聳えている。赤石岳の片鱗。これから登る山がいかに大変か、それを見ただけでも伺える。
登る前に、荒川小屋で水を補給する。水場は小屋から100mほど下ったところにあり、パイプから沢の豊富な水が勢いよく流れだしている。試しに口をつけてみたが、手がしびれるほど冷たく、のど越しがよい。つい「ゴクゴク」と飲みすぎてしまった。甘くてまろやか&美味し。さすがは「南アルプスの天然水」だ。
準備を整えていざ出発。ガツガツと登っていく。ある程度登るとトラバースとなり、赤石岳にとりつくための水平移動となる。その間はとても気持ちの良い登山道が続く。
赤石岳にとりつくと本格的な登りが始まる。しかも、登っても登っても急登の連続で、足場もザレていて注意が必要。
ピークにたどり着き「うぉー、赤石岳攻略!!」と叫ぶが、実はその手前の小赤石岳。標高3,081m。ちっとも小さくなんかない。
しかし、その先の赤石岳を見ると、標高3,120mはさすがにでかいと思った。
なんとか赤石岳にたどり着き、山頂で昼食とする。もうお腹はペコペコ。目の前の富士山よりも、今は手にあるカップラーメンの方が有難い。
赤石岳の山頂からすぐ下には赤石岳避難小屋が見下ろせた。
食事を終えて移動開始。ここまで頑張って登ってきた分、今度は頑張って降らなければならない。山頂からも切り立った斜面が見えていたが、これがかなりの苦行だった。大斜面下コルというところまでザレた九十九折の道を延々と降った。
降りきると、今度は聖岳を見ながら縦走が楽しめる馬の背に入るが、残念ながら雲がせり出してきて、一面真っ白で何も見えなくなってしまった。それでも馬の背の縦走は楽しく、真っ白な世界が逆に天国を歩ているような幻想的な風景を作り出していた。
百閒平に到着。ここで小休止をとったのち、今日の宿泊先、百閒洞山の家(「ひゃっけんぼら」と短く呼ばれる)を目指す。百閒洞へは、再びザレた九十九折の道を降る。赤石岳の降りよりも、今回は霧で先が見えない分、エンドレスの罰ゲームをしているような気分になった。キャンプ場の看板を見つけたときにはほんとに嬉しかった。
しかし、キャンプ場から山小屋までが意外に遠かった。キャンプ場脇には豊富な水量の沢が流れているため、水には困らないがトイレは小屋までいかなければいかず、なかり不便そうだった。
百閒洞山の家は、両脇、山に囲まれた谷あいに建っていた。
早速、受付を済ませ荷物を運びこむ。聞くといつも混んでいるらしいが、今日も3連休の初日だけあって、相当混んでいるとのこと。寝返りし放題だった昨日とは大違いで、寝袋の向きを、足と頭が交互になるよう敷き詰める。お隣さんの足元から壁までの間にできたわずかなスペースにザックを置く。ちょうど寝ると頭の両脇にザックがある感じ。
寝床が整ったところで、つまみとお酒を持って外に出る。小屋の横を流れる沢の音を聞きながら、テーブルに座り2日目の宴会がスタート。
ビールを買いに行ったら、なんと恵比寿ビールが売っていた。「ぷしゅ」っという音とともに今日の達成感を味わう。
本当は、初日のみ自炊の計画をしていたが、昨日の食材が余っていたので、お金をセーブするために今日も自炊とする。でも、百閒洞はトンカツが超有名なので、次回、機会あればぜひ食べてみたいものだ。
食事を終えて、ミノムシの寝床に戻る。寝袋のファスナーを全開にしても蒸し暑くとにかく寝苦しかったが、アルコールの力も借りながらなんとか眠りに落ちる。
シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | スタッフバック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | 予備電池 | タオル |
帽子 | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 登山計画書(控え) | ナイフ |
ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 携帯トイレ |
非常食 | 行動食 | GPS機器 |
みんなのコメント