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山梨側から三頭山に登り、豊かな自然林の紅葉を楽しむ(3A)

三頭山( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

快晴

登山口へのアクセス

バス
その他: (行き)JR青梅線奥多摩駅から 西東京バス奥12 小菅の湯行き 7:25発 バスは全員座れるくらい
(帰り)都民の森より数馬経由、JR武蔵五日市駅 途中数馬で入浴

この登山記録の行程

余沢(08:15)・・・向山(09:20)[休憩 5分]・・・向山分岐(10:12)・・・神楽入ノ峰(10:52)[休憩 2分]・・・三頭山西峰(11:27)[休憩 31分]・・・鞘口峠(12:42)・・・森林館(12:48)[休憩 4分]・・・都民の森(12:55)

コース

総距離
約9.2km
累積標高差
上り約1,236m
下り約826m
コースタイム
標準4時間45
自己3時間58
倍率0.84

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

山梨県側から落葉広葉樹が豊かに残る三頭山西斜面を登り、紅葉を満喫してきました。先週大菩薩周辺では、標高1300から1600mあたりが紅葉の見頃でしたが、今週の三頭山では1100から1300mあたりまで下がってきていました。今回のコースでは台風の影響はあまりなかったようで、通行に支障はありませんでした。

「山と渓谷」に連載されている山田哲哉氏の随想の、奥多摩周遊道路の開発でいかに豊かな森が失われたのか、それでもなお三頭山の西側斜面にはその面影が残っているといった趣旨の記述(手元にその記事が残っていない)が印象深く、いつかは山梨側から登ってみたいと思っていた。先週の状況を考えれば、紅葉が見頃を迎えているであろう標高もピタリ。都民の森側とは異なり、入山者も少なく静かな山歩きが楽しめそう。さて、鶴峠から登ろうか、余沢からアプローチしようかと思案していたら、素敵な奥多摩のコースを指南してくださる「いっきさん」から余沢がお勧めとのコメントを頂戴して心は決まった。前週の牛ノ寝通り同様、登山者が押し寄せることもなく静か。コースの大部分が落葉広葉樹に覆われ、静かに紅葉を楽しむことができる素晴らしいコースだった。

奥多摩駅から、湖面がいまだに濁っている奥多摩湖沿いにバスで進むと、余沢(よさわ)で降りた登山者は私を含めた5人だけ。オマキ平(向山)ハイキングコースの標識と、公衆トイレが目印の登山口から出発。歩き始めは寒いくらいだったが、すぐに体も温まり上着を脱ぐ。最初は杉の植林帯だが、標高800mあたりからミズナラなどの落葉広葉樹に。1000mに差し掛かるあたりから色づき始めて、徐々にテンションも上がってくる。今は朽ちてしまった木製の展望台がある向山(1077m)は、素晴らしい紅葉・黄葉でうっとり。恐らくはベストの紅葉ではあるまいが、私には十分楽しめた。山頂付近は小広く、落ち葉が厚く積もっていて踏み跡も見当たらないので、コースが尾根づたいであることを意識して、しっかりと進路を定めて進みたい。

鶴峠からの登山道と合流する鶴峠分岐辺りの紅葉も好ましかった。ブナの大木が黄金色に黄葉しているのを愛でながら、神楽入ノ峰に登っていくが、これがブランクのある出戻り登山者にはなかなかの急登。紅葉の見頃は概ね標高1100から1300mあたりで、1400mを超える頃には色褪せたり、落葉が目立つようになる。神楽入ノ峰のピーク(1447m)は、狭く、展望もない。鞍部を挟んで三頭山に向け標高を稼いでいくと、露岩があり、本日初めて富士山の姿を眺めることができた。北側に雲取山など石尾根に連なる峰々、南には小金沢連嶺や手前に牛ノ寝通りなども見渡せ、一服するのに良いところ。(神楽入ノ峰までの区間でペースがガクンと落ちて見えるのは、この露岩で休憩したためだろう)

三頭山西峰は、恐らくは都民の森側から登ってきたのであろう大勢の登山者たちで大にぎわい。幸い富士山を正面に臨むベンチに腰掛けることができ、のんびり景色を楽しみながらランチ。三頭山は混雑もするだろうし、寒いかもしれないと考えて、今日はストーブではなく、魔法瓶にお湯を詰めて持参した。風も穏やかで晴天だったので、杞憂ではあったのだが・・・。

都民の森へは、鞘口(さいぐち)峠経由で降る。なかなかの急斜面で、先週5年ぶりに靱帯炎を再発してしまった出戻り登山者は大事をとってポールを取り出し、慎重に下る。幸い、今回のコースでは台風の影響はあまりなかったようで、通行に支障はない。

都民の森から無料のシャトルバスで数馬まで行き、藁葺き屋根で兜造りの「蛇の湯たから荘」で源泉掛け流しのお湯に浸かる(入湯料1000円)。幸い二週連続で好天に恵まれ、紅葉の一番良い時期を静かに楽しむことができた。

コース定数24

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フォトギャラリー:36枚

奥多摩湖は台風の影響か、依然として灰緑色に濁っている。車道も所々法面の補修で片側通行。

奥多摩駅から小菅の湯行きバスで、余沢へ。バスを降りたのは5人。

標高700mあたりまでは植林された単調な登りが続く。

ようやく広葉樹が出てきて・・・

・・・標高1000mあたりから木々が色づいている

もっと色あざやかなシーズンはあるのだろうけど、それでも美しい

向山(1077.8m)の展望台。階段が朽ちていて登れない

向山山頂付近はモミジが多い。おそらくはもっと鮮やかに紅葉する年もあるのだろう。

向山山頂周辺は、落ち葉と緩やかな斜面で踏み跡が見つからない

ステンドグラスのように、逆光に映える紅葉

神楽入ノ峰への登りはきつい。けれども、十分に報われる。

鶴峠からの登山道との分岐点

ブナの大木の黄葉

画面中央に雲取山

紅葉のピークは1100から1300mあたりまで。

小金沢連嶺。標高1400mを超えると葉も色あせ、落葉が目立つようになる。

神楽入ノ峰(1447m)。展望は乏しい

三頭山西峰手前の露岩は、見晴らしが開け、本日初めて富士山がはっきりと望めた。

三頭山は、都民の森側から登ってきたであろうハイカーでいっぱい。急に賑やかになる。

山頂から眺める石尾根の山々。左端のピークは雲取山

標高1500m付近はすでに落葉している。

鞘口峠へずんずん降る。先週靱帯炎を再発してしまったので、ポールをでして慎重に降る。

高度を下げていくと再び紅葉

森林館に到着

蛇の湯たから荘で源泉掛け流しのお湯に浸かる。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 余沢から登られたのですね。
    5人もとは 珍しい。私が行った時はいつも私だけでしたから。
    このルートも少し知名度が上がったのかな??
    紅葉は いいタイミングだったようですね。
    次回が有れば ヌカザス尾根への 巻道を歩いてみて下さい。
    そこから見上げる金屏風のような 紅葉は見事ですよ。

  • すてぱんさん、こんにちは!
    追記前にコメントになりますが、先週に引き続き、今回も素晴らしい紅葉ですね~。ステンドグラスのようなとはうまい表現をされるものだなと感心しながら拝見していました。今シーズンはまだガッツリとした紅葉にはお目にかかっておらず、うらやましい限りです、いいなぁ~。靱帯炎の具合はよさそうですね、どうぞお大事に。引き続きの紅葉レポ、楽しみにしています。
      ぼっけもん拝

  • いっき さん 、コメントありがとうございます。

    本文にも書きましたが、鶴峠と余沢、どちらから登ろうかなと思案していた時に、ちょうどアドバイスを頂戴して、心が決まりました。今回は巻き道を歩いていませんが、イッキさんの勧めとあらば、いずれ登らねばなりますまい。

    これからも素敵なコースをご指南くださいませ。

  • ぼっけもん さん、コメントありがとうございます。

    静かで、素晴らしいコースでした。でも、屋久島に行かれたり、単身赴任の気楽さ(?)で毎週のように山登りを楽しんでいらっしゃるご様子は、私の方こそ羨ましく感じます。

    ああ、あの頃が懐かしい・・・笑

  • すてぱんさん、こんばんは!

    三頭山は山梨県側こそ素晴らしい、というのはこのことだったのですね~。
    素晴らしいタイミングでの紅葉レコ、たっぷり堪能させて頂きました!

    7:25奥多摩発小菅行のバスに乗ることができれば、私の行動範囲ももっと広がるのですが、悲しいかな、江戸川の東側からでは到底間に合いません(涙)。
    丹波行きバスに乗って深山橋から余沢まで歩いたことがありますので、コースタイム的にチャレンジする余地はありそうです!

    PS. 数馬には何度となく出掛けてりますが、たから荘はいつも素通りしてしまっています。きっといい感じなのでしょうねっ!

  • ガバオ さん、コメントありがとうございます

    今シーズンの紅葉は、今ひとつなのでしょうけれども、それでもあの色彩の中に迷い込むのはとても楽しいですね。このコースも、台風の影響は限られて、通行にも支障はありませんでした。何よりも、静かな広葉樹林帯というのが素晴らしかったです。都民の森のような整備された施設は、アプローチも楽で私のような登山者にも多大なメリットがあるのですが、半面植生を変えてしまったり、大勢の人を招き入れてしまいます。矛盾ですね(笑)。趣味の登山は、かなり貴族的な行いなのかしら?

    鶴峠からのアプローチなら、大月駅からバスが出ていたと思いますが、そちらだといかがでしょうか?あるいは、都民の森から山梨側に下るとか・・・?

    たから荘は、日本秘湯を守る会認定のお湯だそうです。数馬の湯のそばにある穴場的な存在ですが、料金は820円対1000円と高いです。露天風呂などもありませんが、渓流を見下ろす開放的な内湯はやはり静かですよ。

登った山

三頭山

三頭山

1,531m

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