行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
上高地バスターミナル(05:30)・・・河童橋・・・明神(06:15)・・・徳沢(07:00)[休憩 45分]・・・横尾(08:30)[休憩 35分]・・・槍見台(10:25)[休憩 20分]・・・横尾分岐(13:40)[休憩 15分]・・・蝶ヶ岳(14:30)
【2日目】
蝶ヶ岳(07:15)・・・妖精ノ池(07:45)[休憩 10分]・・・長塀山(08:25)[休憩 5分]・・・2000mの平(09:55)[休憩 5分]・・・徳沢(11:00)
【3日目】
徳沢(07:42)・・・徳沢(07:45)・・・明神(08:22)・・・河童橋・・・上高地バスターミナル(09:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
2018年7月、海の日の三連休に蝶ヶ岳で小屋泊デビューを果たしました。
まず、6月の編笠山の経験から、標高差のある中級以上のコースをテン泊装備で登るには、現段階で力量不足であるというところまでは夫も納得してくれました。
その上で、この先新たな山々に挑戦するに当たっては、やはりどうしても小屋泊の経験が必要でしょうということも、漸く合意に達します。(Yes!)
さて、小屋選び。
有名な小屋?明るくモダンな小屋?食事がおいしいと評判の小屋?…いえいえ、夫の最後のこだわりは「メシぐらい好きなように喰いたい」でしたので、素泊まり基準で考えます。結論としてたどり着いたのが蝶ヶ岳ヒュッテでした。(笑わないで)
理由は色々ありますが、今や夫も大ファンとなった上高地からの入山であるということと、下山後にもキャンプが楽しめ入浴も可能であるということ、そして、天気さえ良ければあの誰もが息をのむ素晴らしい景色を目の当たりにできるということ。
いつかはあちら側の神々しい山々へ…という下心も、勿論ありありです。
いつものように松本市内で前泊。
午前3時にはホテルを出て4時前には沢渡に入りますが、すでに駐車場はほぼ一杯の状態。
バスも大行列になっています。 晴れ予報の三連休なので当然そうなりますよね。
迷わずタクシーの列に並び、この日も運良くジャンボタクシーに乗車できました(1000円/1人)。
釜トンネルは4:55分には開き、5:10にはバスターミナルへ。
登山計画書の提出と軽食とトイレを済ませて5:30の出発。
たった一年ちょっとで、私たち「普通の山登り」の行動してる…と、しみじみ感動です。
7:00徳沢着。 受付で2名1泊+空テン1泊分の料金を支払い、30分ほどでテント設営。
下山後に必要な着替え等をテント内に残して出発です。
(この際、食料はテント内外に残さないのがお約束)
(シュラフや着替えなどは防水をしっかり考えます)
蝶ヶ岳への登りは横尾からとしましたので、まずは横尾まで歩きます。
身支度を調え登り始めたのが9:10。
ここからがある意味「はじめての本当の山登り」になった気がします。
日帰りの荷物だけではなく、山の中に泊まるための水も食料も調理器具も酒も、一切を自分で背負って山道を登るという、当たり前のようだけど夫にとっては貴重な初体験。
(いや、実際は「一切」ではありませんね。 屋根と壁と布団は置いてきていますから。
山の上に、その足りないもの=「小屋」があることが、どれだけ有り難いことか!)
今にして思えばあの日、夫は軽い熱中症のような状態であったかもしれません。
体力に自信のある人が陥りやすい罠にかかってしまっていた当時の夫は、荷物を軽くする方向にどうしても気持ちが向かなかったらしく、食べたいもの飲みたいもの使いたい調理器具や使うかもしれないものまで、全部ザックに詰め込んでいました。(後で聞いたら「お前がうるさいから少しでも軽くするために着替えは全部テントに残してきた」と。…いや、そこじゃないから…)
重い荷物での急な登りで、あっという間に夫の体は悲鳴を上げはじめたようで、汗と呼気とで水分がどんどん失われていく状態。
小まめに水を飲んでもらい、塩飴や行動食を口にしてもらいながら何度休んだことでしょうか。
木々の間に時折見え隠れする槍様のお姿だけが唯一の慰め。
やはり、こちらのコースで正解でした。
長塀尾根の登りだったら、心折れていたかも。
午後になるとガスが上がってきてしまう?と私は少し不安になり焦り始めましたが、無事稜線に出てみればガスがかえって幸いして雷鳥の親子が姿を見せてくれました。
それで少し心が和み、今夜のお宿はもう目の前!と、重い足にもまた気合いが入る。
予定より大幅に遅れての到着でしたが、そこからは多分、小屋泊デビュー戦としては大成功と言ってもよさそうな。
着替えも持っていない夫に「蝶」のTシャツを買い(記念品Get!)、ビールで乾杯し、夫のこだわり山ごはんを堪能し、2~3人で一枚の布団にも夫婦で仲良く並んで寝て、翌朝は何一つ遮るもののない極上の槍穂様のお姿!!
下山ルートの長塀尾根には、まだ所々残雪がありました。
長い下りでしたが、食料とお酒の分がすっかり軽くなった荷物と、心のうちの達成感のようなものに満たされ助けられて、ゆるゆると楽しく歩くことができました。
そして、愛しいテントがちゃんと待っていてくれた徳沢に到着。
早速ビールで乾杯し、無事この美しいリゾート地に戻ってきた実感を味わい尽くしました。
お風呂にも入ることができ、小屋泊とキャンプとのいいとこ取りの2泊3日でした。
ただ、最近はテントやテント内のもの、あるいはテントごと全部の盗難(2019年の立山・雷鳥沢でしたでしょうか)などの報告もあるようなので、いつまでも同じスタイルを続けるわけにはいかないのかもしれません。
しかし、この時点では、この旅の成功にたいへん気をよくしていましたので、この先ももう少し同じパターンの山行計画を立ててみようと考えていた、2018年の夏でした。
フォトギャラリー:3枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) |
ナイフ | 修理用具 | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ |
トレッキングポール | ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー |
カトラリー | |||||
【その他】 携帯トイレ |