行程・コース
天候
初日:小雨のち晴れ、2日目:曇りのち晴れ、3日目:晴れ時々ガス、4日目:晴れ
利用した登山口
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
初日:穂高駅よりバス(1800円)→中房温泉
最終日:上高地バスターミナルよりバス(2500円/上高地線込み)→新島々(臨時バスに乗車)→松本駅→大糸線(330円)穂高駅
この登山記録の行程
【1日目】
中房・燕岳登山口(08:00)・・・第2ベンチ(09:05)[休憩 5分]・・・合戦小屋(11:00)[休憩 45分]・・・燕山荘(12:45)[休憩 25分]・・・燕岳(13:35)[休憩 5分]・・・燕山荘(14:00)
【2日目】
燕山荘(05:00)・・・大下りの頭(05:55)・・・切通岩(07:10)・・・大天荘(07:55)[休憩 10分]・・・大天井岳(08:13)[休憩 2分]・・・大天荘(08:20)[休憩 30分]・・・東天井岳分岐(09:55)[休憩 10分]・・・横通岳南肩(11:10)[休憩 5分]・・・常念小屋(11:45)
【3日目】
常念小屋(04:30)・・・常念岳(05:45)[休憩 10分]・・・蝶ヶ岳三角点(09:30)・・・横尾分岐(09:35)・・・蝶ヶ岳(10:00)[休憩 30分]・・・横尾分岐(10:40)[休憩 5分]・・・槍見台(13:00)[休憩 10分]・・・横尾(14:00)
【4日目】
横尾(04:00)・・・徳沢(04:50)[休憩 5分]・・・明神(05:40)[休憩 5分]・・・河童橋(06:30)[休憩 10分]・・・上高地バスターミナル(06:45)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
幾重にも幸運が重なって実現した、私たちにとって初めてのパノラマ銀座です。
思うところあって今シーズンはテン泊山行休止と決めたものの、競争激しい山小屋の宿泊予約に疲れ切ってしまい、9月の連休は細切れの日帰り登山を繋ぎ合わせるしかないな…と考えていました。
「9月19日(土)、燕山荘とれたから」と、夫に突然告げられたのは8月下旬のことです。
「9月18日(金)は、松本のホテル予約しといた」…とも。
登山計画も山小屋の予約もホテルの手配も、今まで全て私がしていたので、正直驚きましたが…とりあえず「燕岳」は決定!ということで、急いで(私の分の)特急あずさの予約をしました。
※ちょうど「えきねっと」から「お先にトクだ値スペシャル(乗車券つき)50%割引」の案内メールが来ていたので、そのままネット予約で50%OFFの指定席券を購入(新宿→松本・片道:3300円)。
以前は、金券ショップで回数券を買っていましたが、回数券がなくなってからは「えきねっと」経由で、最大でも30%OFFでしか買えなかったので、今回が最安値ということになります。
(利用期間は、2021年3月31日乗車分までとのことですので、今後も機会があれば…!!)
燕山荘の予約が出来たのは、夫が小まめに「予約状況」の確認をしてくれていて、一瞬「空き」が出た隙に素早くオンライン予約を完了した…とのことでした。 諦めないって大事…なのですね…。
しかし…突然、連休初日の燕山荘が決まってしまって、さあどうしようかとちょっと混乱…。
でも、すぐに気を取り直し、翌日には常念小屋(20日)と横尾山荘(21日)の予約を入れました。
槍ヶ岳山荘は早い段階で満室の情報が出ていましたので、大天井~常念へ向かう「パノラマ銀座」計画です。
本来なら3泊目は、コース上の蝶ヶ岳ヒュッテとしたいところでしたが…今夏は「予約受付は1週間前から」ということで、その時点では予約すら出来ない状況でした。
また、3日連続の小屋泊でお風呂に入れない上に、最終日に長塀尾根をずっと下り、更に2時間歩いてやっと上高地バスターミナルというのも厳しそうで…、ひとまずは、その時点で確約の得られる宿として横尾山荘(風呂アリ)に予約を入れたのでした。
7月に一度(横尾山荘の予約を)キャンセルしてしまっているしね…という気持ちもあり、結局、最終的にすべての予約はそのままということになりました。
天気予報に一喜一憂しながら、それでも何とか大丈夫そうとの予報を頼りに迎えた連休初日の午前2時、現地情報の最終チェックをしていたら「中房線、18日19時30分より通行止」のニュースが…。
18日(金)の雨によるもので、とりあえず「規制」ということで、実際に土砂災害があったわけではないようでしたが、19日午前5時台のバスの運休は既に決定されていました。
19日(土)、午前6時前には穂高神社裏の駐車場(無料)に到着。
駐車場は、8割以上埋まっていたと思います。 また、穂高駅前のバス停には、既に30~40人の列。
6時過ぎに「通行止解除」の情報が入り、6時40分発のバスは4~5台は出たようです。
去年も、まったく同じ時期に歩いた合戦尾根は、角材や丸太の階段状の足場などもきちんと修復されており、よく整備されて、去年よりずっと歩きやすくなっていると感じました。
しかし、去年は同じ連休初日でも、雨の中を静かに歩いた記憶があるのですが、今年は蟻の行列状態で、自分のペースで歩くことはとても困難。 また、朝のうちの雨が上がり、気温と湿度が上がってからの登りは、汗がどんどん噴き出して、気分的にもとても疲れました。
合戦小屋で(今年も名物のスイカは終了していました)おうどんをいただき、再スタート。
天気はどんどん回復し、色づき始めた葉っぱがとてもきれいで、北アルプスの女王・燕岳もその美しい姿を秋空に輝かせて、多くの登山者の歓声やため息に包まれていました。
……思えば、この日の午後から、風は急激に冷たくなっていきました。
翌朝、20日(日)未明の気温は2度。 少し風が吹いただけで、体感温度は零下となります。
稜線上では更に強い風が吹き、前日、汗にまみれて歩いていたことが嘘のような、凍える寒さでした。
手袋や帽子、防寒着などが必要となる寒さなのですが、それでも歩けば体温が上がりますので、汗をかかない程度に衣服を軽く、風にさらされないようにウィンドシェルなどを羽織って(雨の予報もありました)…と、細かい条件をクリアしながら、尚かつ「立ち止まらない」注意も必要です。
大天荘での休憩時も、宿泊者以外は(トイレを除き)風よけ・雨よけのある場所に逃げ込むことが出来ないため、雨でも汗でも「濡れない」ということには細心の注意を払いました。
幸い、この日は降雨(霙でもおかしくない気温でしたが)もなく、先を急いで常念小屋へ。
ここを2泊目に決めたのは、何かあった場合の撤退ルートとして一ノ沢を念頭に置いてのことです。
テン場は大賑わいで、「密」や「マスク」などは、殆ど意識されていないように見えました。
最終日、21日(月)は終日晴れ予報でしたが、実際は時々ガスがかかるような変化に富んだ一日でした。
それでも、幾つものアップダウンを越えながら、気がつけばいつも大展望広がる贅沢な縦走路ですから、誰もが皆笑顔です。 一つ一つの標高差はたいしたことがなくても、2500m以上の場所での登下降で体力はそれなりに消耗します。 けれど、青い空に槍ヶ岳穂高連峰とそこに連なる美しい北アルプスの峰々を見渡しながら、やっぱり皆笑顔になっていたと思います。
コース全体を通して技術的に難しいところはありません。 一にも二にも「体力」だと思います。
疲れてきて、足の置き方が雑になって…となれば、大きな事故に繋がりかねないのは確かです。
自分のペースを守り、適切に水分・エネルギーの補給をし、体力やコンディションを正しく判断して、場合によっては停滞や撤退を考えることが出来るかどうかが、とても大事なことだと感じました。
結果的には天候に恵まれ、暴風にさらされることもなく、無事に下山できましたが、それは多分に「幸運」であったということだと考えています。 本当にラッキーで、幸せ!な休日でした。
今回のコースの最難関は、蝶ヶ岳から横尾への下山ルートだと覚悟していました。
3日分の疲れもある中で、必ずしも歩きやすいとは言えない急坂を数時間かけて下るというのは、なかなかリスクの高いことだと思っていました。 案の定…というか、次第に足取りが怪しくなり、歩みは遅く休憩も多くなりました。 それでも、大きな怪我なく事故もなく、無事に横尾にたどり着けたのは、やはり幸運だったのだと思います。
登山道は、多少荒れている箇所もありましたので、少ないですが写真を載せておきます。
22日(火)、横尾からの帰り道は、上高地バスターミナル7時50分発の新島々行きバスに乗車。
上高地線に乗り継ぎ松本まで行く切符(バス+電車=2500円)で、新島々からの臨時バスに乗ることが出来、松本駅でトイレに寄っても余裕で9時55分発の大糸線に乗れました。
新島々までのバスの中で少し眠れたのが良かったのか、その後はあまり疲れを感じることもなく、穂高から自宅まで順調に帰ることができました。
もしかしたら…生涯最良の4日間だったのかもしれない…と、今もしみじみと思い返しています。
フォトギャラリー:34枚
秋の気配。ナナカマドも色付き始めていました。
美しいです。でも…山頂は人だらけです。
燕山荘・別館の談話室からこの絶景!
「登り始める前に十分に水分をとってください」との赤沼さんのお話。
一度「渇いて」しまうと、どんなに飲んでも吸収できなくなるのだそうです。
雨の予報もありました。冷たい風が吹いて、とても寒い朝でした。
天気さえ良ければ、難しくはないです。
一番の敵は「疲れ」だと思います。
どんどん歩いて行きます。
稜線歩きは、本当に楽しい!
草紅葉。
とてもきれいです。
左奥に、乗鞍岳と御嶽山!
常念小屋が見えてきました!
それでもやっぱり、この景色。
少しアップにしてみます。
お昼過ぎになると、上高地側からよく「常念山脈に雲が…!」って言っていましたが、その瞬間がまさに目の前で起こっていました。
テン場は大賑わいでした。
常念岳山頂は、人があふれかえっていて写真は諦めました。
この先は長いので、ひたすら歩きます。
眺望に別れを告げ、横尾に下ります。
下はくぐれないので、端をまたぎます。(二カ所ほど同じような場所がありました)
ここは回り込んで歩く…(雨の時はやっかいかも)。
第三ベンチはなくなっていました。(プレートのみ有)
ここは、「なんちゃって…」の場所かな?
第一、第二のベンチと、槍見台のベンチは、新しくなっていました。
全体的に、ちょっと荒れた感じが残っていました。
明神の朝。
焼岳です。
河童橋は、早い時間の割には人は多かったです。
臨時のバス。有難かったです。
大糸線は、上高地線の向かい側から発車です。
安曇野は、もう稲刈りが済んでいました。
本当に、秋なんだなぁ…と。
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) |
ナイフ | 修理用具 | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
虫除け | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール |
ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー | カトラリー |
【その他】 携帯トイレ、マスク類、除菌グッズ、インナーシーツ、体温計 |