融雪は進みましたが、雪渓が割れて不安定になってきています。アイゼン・ピッケルなしに歩けるようになるのは今月の海の日以降です。
天気・気温
山と周辺の状況
昨日の午後からガスが多くなり、夜には雨になりました。
朝はまだ雪が硬く滑りやすく、現在の残雪量ほぼ例年なみか、若干多いくらいです。
最近天候が不安定で、雨や雷もあります。
ルート上のわずかな残雪でも、いたるところが断崖の穂高では滑落すれば結果は重大なものになります。
各山小屋がルートを整備し、アイゼン・ピッケルなしに歩けるようになるのは今月の海の日以降です。
登山道の状況
ここ最近は急速に雪解けも進んでザイテングラートもほとんど出ては来ましたが、取り付くためには急傾斜の雪渓を登り降りしなくてはなりません。
まだまだどのルートを辿るにしても10本爪以上のアイゼンとピッケルが必携です。
どのルートも融雪により、岩が緩んでいますので落石注意です。
・山荘~奧穂山頂 ハシゴ場上部に残雪がまだ残っていますが、脇を迂回できます。他は全て夏道。
・涸沢・ザイテングラート 涸沢ヒュッテ直下500mからは雪の上です。ザイテンはところどころ雪があり、上部で急傾斜の残雪あります。ピッケル、アイゼン(10本爪以上)必携。
・白出沢 出合登山口~標高1800m以上の地点まで夏道になりましたが、例年より若干残雪多いです。橋もまだかかっていません。岩切道ゴルジュ~鉱石沢の雪渓は、割れて不安定になっています。荷継ぎ小屋跡~山荘下までも急傾斜の雪渓でここも割れ、不安定になっています。岩と雪、氷のミックスです。ピッケル、アイゼン(10本爪以上)必携。梅雨明けになるまで、もう少し待った方が良いと思います。
・北穂方面 夏道が出ているが、一部のコルに残雪あるものの迂回できます。涸沢岳北面(涸沢槍付近)は浮石多くルートも不安定。大キレットについては北穂高小屋へ問い合わせのこと。
・前穂・岳沢 重太郎新道は上部に急傾斜の残雪がまだあり、最近数件の滑落事故も発生している。吊尾根は雪渓のトラバースあり。ピッケル、アイゼン(10本爪以上)必携。
・西穂方面 稜線上はほぼ夏ルートを通行可。浮石多く注意。
登山装備
・10本爪以上のアイゼン、ピッケル、ヘルメット、防寒着。
注意点
・雪渓での滑落事故が多発しましたが、ザイテンでの要救助者は、12本爪のアイゼン、ピッケル、ヘルメットも着用されていましたが、ちょっとしたミスで事故は起ってしまいます。
・沢筋は雪に覆われており、時間帯や天候によってはカチカチになることもあります。縦走以外のルート上には急傾斜の雪が残っており、10本爪以上のアイゼンとピッケルは必携です。雪解けによる落石にも注意。
・雪の状況や気温の変化が激しい時期です。最新の気象情報を基にした慎重な行動を心がけてください。
・夏山装備では、7月中旬以降まで登山は不可能です。雪山等経験者についても、道具や技術の過信をせず、気象情報、時間帯、状況によりルート変更、山行継続の是非を判断ください。
お知らせ
・Facebookページ、Twitterで、毎日、写真や天候と気温の情報を発信しています。
昨年の今頃の様子は?
営業4/27~(要予約)。5/20迄の予約受付中(WEB予約推奨)。例年より雪は少な目ですが雪面カチカチ2023.04.21
本日営業開始。昨日迄のまとまった降雪により雪崩や滑落に注意。厳冬期雪山登山装備必要2023.04.27
GWのトレースは天気により消失。雪山登山装備(必ず前爪のあるアイゼンとピッケルが必要)基本2023.05.09
涸沢からでも雪の状況によりルート選びが必要。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)基本2023.05.17
まだ降雪あり。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.05.24
融雪進んでいますが、雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.06.01
穂高岳山荘周辺の過去の様子
穂高岳山荘
- 現地連絡先:
- 090-7869-0045
- 電話番号:
- 0578-82-2150
- 連絡先住所:
- 岐阜県飛騨市神岡町東町504