まだ登山道のうち雪の上を歩かなければいけない部分があり、溶けて再度固まることを繰り返した雪は大変固く、滑落しないよう注意。
天気・気温
山と周辺の状況
まだ登山道のうち雪の上を歩かなければいけない部分があります。
溶けて再度固まることを繰り返した雪は大変固く、滑落しないよう注意。
7月に入ってから、12本爪アイゼンやピッケル等を装備していたにも関わらず滑落される事故が数件起きています。
最低気温:5~6℃
最高気温:13~19℃
山荘周辺は岩ばかりの厳しい環境ですが、そのなかでも高山植物が咲きはじめています。
登山道の状況
・涸沢方面からの登山道
7/13に登山道整備を行い、「ふだん雪道を歩き慣れている人」であれば、軽アイゼンでの通行が出来る程度に、雪を切って整備を行いました。
・山荘~奧穂山頂 ほぼ夏道を通行可能。
・涸沢・ザイテングラート
3ヶ所(ザイテンバットレス(取り付き)へのトラバース(25mぐらい)、ザイテンバットレス上部の登り始め(15~20mぐらい)、ザイテングラート中間あたりトラバース気味10mぐらい)の積雪部分については、登山道整備(道切り)を行い、「ふだん雪道を歩き慣れている人」であれば軽アイゼンもしくは重登山靴での通行が出来る程度。
その他、斜度がゆるく不連続な積雪部分は雪切りをしていない部分があり、軽アイゼン必要。涸沢~ザイテングラート取り付きまでも雪に覆われています。例年より残雪は多め。
・白出沢
白出沢は雪渓がところどころ固く氷状になっており、滑落の危険性大。ピッケル、アイゼン(10本爪以上)なしでは通行不可能。岩切道および鉱石沢においては、雪渓の下が空洞で抜けてしまう状態のため、通行には十分な注意が必要。この時期のルートファインディングはかなり困難なため、自身で進むべき道を判断できる人以外は通行しないこと。
・奧穂~北穂方面
ほぼ全て夏道が出ていますが、一部残雪あり(迂回可能)。涸沢岳北面(涸沢槍付近)は浮石多くルートも不安定。大キレットについては北穂高小屋へ問い合わせのこと。
・奧穂~前穂・岳沢
吊尾根は紀美子平寄りの2ヶ所(各5m程度)、重太郎新道に1ヶ所、登山道上に積雪部分がありますが、岳沢小屋さんによる道切りが行われており「ふだん雪道を歩き慣れている人」であれば軽アイゼンもしくは重登山靴での通行が出来ます。
・奧穂~西穂方面
縦走路の一部に残雪があるが稜線上はほぼ全て夏ルートを通行可。浮石多し。マーキングも不明瞭。
登山装備
・ルートにより6本爪~10本爪以上のアイゼン、ピッケルまたはストック、ヘルメット、防寒着などが必要です。
注意点
● 沢筋は残雪が雪渓となり、場所によってはカチカチのことも。滑落せぬよう十分に注意してください。雪解けによる落石にも注意。
● 雪の状況や気温の変化が激しい時期です。最新の気象情報を基にした慎重な行動を心がけてください。
● 最低気温は都会の真冬並みです。下界の暑さに惑わされず、十分な防風防寒着をお持ちください。
● 雪道に不慣れな場合、時期を改めるか、経験者と同行し、アイゼン・軽アイゼンの使い方を習熟した上で持参し、滑落等せぬよう細心の注意を払いましょう。途中で危険・不安を感じたら勇気を持って撤退しましょう。
● 雪山等経験者についても、道具や技術の過信をせず、気象情報、時間帯、状況によりルート変更、山行継続の是非を判断ください。
お知らせ
・Facebookページ、Twitterで、毎日、写真や天候と気温の情報を発信しています。
昨年の今頃の様子は?
営業4/27~(要予約)。5/20迄の予約受付中(WEB予約推奨)。例年より雪は少な目ですが雪面カチカチ2023.04.21
本日営業開始。昨日迄のまとまった降雪により雪崩や滑落に注意。厳冬期雪山登山装備必要2023.04.27
GWのトレースは天気により消失。雪山登山装備(必ず前爪のあるアイゼンとピッケルが必要)基本2023.05.09
涸沢からでも雪の状況によりルート選びが必要。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)基本2023.05.17
まだ降雪あり。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.05.24
融雪進んでいますが、雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.06.01
穂高岳山荘周辺の過去の様子
穂高岳山荘
- 現地連絡先:
- 090-7869-0045
- 電話番号:
- 0578-82-2150
- 連絡先住所:
- 岐阜県飛騨市神岡町東町504