奥穂高岳 | 穂高岳山荘

涸沢へはルートを選べば雪渓を通過せずに通れます。パノラマコースは雪道に慣れない人は軽アイゼンあると良い。白出沢は10本爪アイゼン・ピッケル必要。

涸沢カールの残雪状況(2014.08.07 穂高岳山荘 )
涸沢カールの残雪状況(2014.08.07 穂高岳山荘 )
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天気・気温

08/06(水) 雨、強風。日中の気温12~13℃。
松本市の天気予報
明日
28℃
8℃
明後日
晴のち曇
29℃
11℃
日本気象協会提供 2024年5月3日 6:00発表
高山市の天気予報
明日
30℃
7℃
明後日
晴時々曇
28℃
9℃
日本気象協会提供 2024年5月3日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

稜線上は、かなりの強風のため、体感温度はもっと低くなります。
小屋前のテラスの下はまだべったりと雪があります。
雪解けは進んだが、まだ登山道のうち雪の上を歩かなければいけない部分が残っている。溶けて再度固まることを繰り返した雪は大変固く、通行時は転倒や滑落をしないよう注意。
雪に不慣れな者は、経験者と同行することをすすめる。途中で危険・不安を感じたら勇気を持って撤退すること。
最低気温:7~9℃
最高気温:12~19℃
山荘周辺は岩ばかりの厳しい環境ですが、イワツメクサなどが咲いています。
ザイテン辺りでは、 ミヤマキンポウゲ ミヤマキンポウゲ ハクサンイチゲ ハクサンイチゲ などお花がたくさん咲いています。

登山道の状況

・穂高の一般登山道でアイゼン・ピッケルが必要なのは白出沢のみになりました。
 10日ほど前の白出沢は、雪渓は短くなっているものの、まだ脇を巻くことは困難だったようです。このルートだけは10本爪以上のアイゼンが必要です。
・稜線に関しては雪を踏む箇所はもうありません。
・残雪の豊富な涸沢でもルートを選べばほとんど雪渓を通過せずに登り降り出来ます。
 涸沢小屋上部の雪渓で、まだ20mほどありますがアイゼンは不要でしょう。
 涸沢ヒュッテからのパノラマコースはまだ長いトラバースがありますので、軽アイゼン程度はあった方が良いです。
 雪道に慣れない人は、滑って転ぶ率が高いです。
・西穂高〜奥穂高間のエスケープルートである天狗沢ですが、ここも残雪はあるものの脇を巻いて下れます。
 ただコルの直下しばらくはかなり道が荒れていて、下りるのは下りれますが快適な下降路とは云い難い状況です。
(4日にレスキューで下降しました。)
・前穂東壁や北尾根、あるいは滝谷などバリエーションではルンゼにまだ雪渓があるかと思います。
 一般ルートに関して云えば、これから初冠雪を迎えるまでの約2ヶ月間が、穂高ではビギナー向けのシーズンということになるかと思います。
・山荘~奧穂山頂 ほぼ夏道を通行可能。
・涸沢・ザイテングラート
 ザイテンバットレス(取り付き)へのトラバースに残雪部分あり。7m程度。登山道整備(道切り)を行い、「ふだん雪道を歩き慣れている人」であれば重登山靴での通行が出来る程度。よほど雪道に慣れていない人は、軽アイゼンや滑り止めがあれば安心です。
・奧穂~北穂方面
 縦走路の一部に残雪があるが稜線上はほぼ全て夏ルートを通行可。涸沢岳北面(涸沢槍付近)は浮石多くルートも不安定。大キレットについては北穂高小屋へ問い合わせのこと。
・奧穂~前穂・岳沢
 縦走路の一部に残雪があるが稜線上はほぼ全て夏ルートを通行可。吊尾根、重太郎新道は滑落事故に注意。
・奧穂~西穂方面
 縦走路の一部に残雪があるが稜線上はほぼ全て夏ルートを通行可。浮石多し。マーキングも不明瞭。

登山装備

・白出沢ルートは10本爪以上のアイゼン、ピッケルまたはストック。
・ヘルメットはあった方が良いです。
・雨具、地図、ヘッドランプ、薄手防寒着など。

注意点

穂高は「落ちたら死ぬ」ところがいっぱいあります。
濡れた岩場では要注意です。
人間のやることに「絶対」はない ー山に関わっているとそのことを思い知らされます。
● 沢筋は残雪が雪渓となり、場所によってはカチカチのことも。滑落せぬよう十分に注意してください。雪解けによる落石にも注意。
● 最低気温は都会の冬と同様(7度)です。下界の暑さに惑わされず、十分な防風防寒着をお持ちください。
● Facebookページ、Twitterで、毎日、写真や天候と気温の情報を発信しています。
● 今年は岩場、はしご、鎖での事故が多くなっています。標高の高い場所や、岩稜帯に不慣れな方は、経験者との同行をおすすめします。

お知らせ

・Facebookページ、Twitterで、毎日、写真や天候と気温の情報を発信しています。
最混雑予想日:8月9日(土)、23日(土)、9月6日(土)、27日(土)
かなり混雑予想日:8月15日(土)、9月14日(日)
だいぶ混雑予想日:8月29日(金)、30日(土)、9月5日(金)、13日(土)、19日(金)、21日(日)
8月14日~17日は例年混雑します。

昨年の今頃の様子は?

営業4/27~(要予約)。5/20迄の予約受付中(WEB予約推奨)。例年より雪は少な目ですが雪面カチカチ2023.04.21

本日営業開始。昨日迄のまとまった降雪により雪崩や滑落に注意。厳冬期雪山登山装備必要2023.04.27

GWのトレースは天気により消失。雪山登山装備(必ず前爪のあるアイゼンとピッケルが必要)基本2023.05.09

涸沢からでも雪の状況によりルート選びが必要。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)基本2023.05.17

まだ降雪あり。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.05.24

融雪進んでいますが、雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.06.01

穂高岳山荘周辺の過去の様子

  • 涸沢岳方面からの穂高岳山荘
  • 大キレット方面
  • ジャンダルムと飛騨尾根
  • ヘリコプターの中から
  • 飛騨側、硬い氷をチェーンソーで割る様子
  • 夕焼けの白出沢
  • 満月に照らされる奥穂高の岩壁
  • 完全な雪山となりました 涸沢岳方面から小屋方面の様子
  • 凍てつく小屋
  • 凍てつく小屋
  • 北尾根も完全雪化粧
  • 稜線の標識も雪に埋まりそうです

穂高岳山荘

現地連絡先:
090-7869-0045
電話番号:
0578-82-2150
連絡先住所:
岐阜県飛騨市神岡町東町504

地図で見る
http://www.hotakadakesanso.com/

施設の詳細を見る

関連する山

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

奥穂高岳 標高 3,190m

 奥穂高岳は穂高連峰の中央にそびえる盟主である。標高3190mは富士山の3776m、南アルプスの北岳の3192mに次ぐ日本第3位の高峰で、頂上に造られた2mを超す大ケルンの上に立つと第2位になろうかという高峰なのである。しかも堂々と大きい山容がいい。  山頂で綾線が分岐し、南西に延びる岩稜は馬ノ背からジャンダルムの奇峰を経て、間ノ岳、西穂高岳、焼岳へと延びる。  もう1つの岩稜は南東へ吊尾根となってたわみ、前穂高岳、明神岳となって上高地に雪崩落ちていく。  山稜は硬いひん岩(ひんがん、ひんは「王」偏に「分」の字)の破片に覆われ、岩屑の堆積した山だ。南東側は涸沢のカールが削り取った断崖で、南面は岳沢が急角度に落ち込み、上高地や乗鞍岳が見える展望の優れた山頂である。  山頂から100mほど西へ向かってから右に折れる主稜線を、うっかり見落として直進すると急傾斜にセバ谷に落ち込んでしまう。毎年のように事故を起こす「だましの尾根」だ。主稜線を北に下ると白出乗越で、穂高岳山荘がある。  頂上から南西に延びる岩稜は、奇峰ジャンダルムに続いている。前衛峰、門番といった意味のフランス語だが、むしろ独立峰と呼びたい山で、悠々としてとりとめのない奥穂高岳をきりっと引き締めている。  初登頂は明治42年(1909)の鵜殿正雄パーティで、槍ヶ岳への初縦走の途中だった。彼は大正元年(1912)には岳沢から天狗沢に入り、天狗のコルからジャンダルムを経て奥穂高岳の初トレースをしている。穂高岳開拓のパイオニアとして銘記されるべき人である。  穂高連峰の開拓は信州の梓川側が早く、山小屋もほとんど信州人が占めているが、奥穂高岳だけは、白出乗越に飛騨の名ガイド、今田重太郎が小屋を建てて登山者の安全を期した。1度登山者の不始末で全焼したが再建し、現在では近代的な山荘になっている。  一般登山道は涸沢からザイテングラートの岩尾根を登って白出乗越に出、奥穂高岳へ向かう。涸沢から白出乗越まで2時間、それから奥穂高岳頂上まで1時間。  飛騨側からは、新穂高温泉から蒲田川右俣を白出沢出合まで2時間、白出沢を登って白出乗越まで7時間。静かな谷のいいコースで、下りに使えば白出乗越から5時間30分で新穂高温泉に着き、バス停前の無料温泉で山の汗が流せるので、山好きに好評である。  上高地から岳沢を経て前穂高岳、吊尾根、奥穂高岳のコースは9時間で頂上に着く。少しきついが、登り甲斐のある道だ。

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

北穂高岳 標高 3,106m

 北穂高岳は穂高連峰の最北端にそびえる。東は涸沢谷、西は蒲田川右俣からの支流、滝谷によって壮絶な岩壁になっている。主稜線は南北に起伏し、南は岩を踏んで涸沢岳へ、北は大キレットを隔てて南岳、中岳、大喰(おおばみ)岳、槍ヶ岳へと続いている。  この山のよさは、西面の滝谷に尽きる。日本でも超一流のロッククライミングのゲレンデである。かつて、名案内人といわれた上條嘉門次が「鳥も止まれねえ」と嘆かせた悪絶な岩壁で、初登攀は大正14年(1925)。早大の四谷龍胤(りようすけ)、小島六郎パーティとR.C.Cの藤木九三(くぞう)、ガイドの松井憲三パーティが、同じ8月13日に挑み、成功している。  滝谷は中間の合流地点からA沢~F沢が分かれ、B沢~D沢の間のルンゼや岩稜、岩壁が主な登攀対象になり、日本を代表する優れたクライマーたちを育ててきた。  北穂高岳は北峰と南峰に分かれている。北峰に三角点があり、直下に北穂高小屋があるので、普通、北穂高岳頂上とは北峰を指す。  登山道は涸沢カールから南稜の急登をがんばれば、3時間で山頂に立てる。上高地からは8時間30分の道のり。

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

涸沢岳 標高 3,110m

 穂高連峰の主な岩峰は、涸沢カールを中心に半円を描いている。テント場から見上げるとひときわ目をひくのが北の肩に鋭い三角錐の涸沢槍を従えた涸沢岳である。南に前穂高岳と奥穂高岳、北にクライマーのハイマート、北穂高岳と、すばらしい山々がそびえているが、姿のよさでは涸沢岳がまとまっている。  ひん岩(ひんがん、ひんは「王」偏に「分」の字)の筋肉質の岩峰で、北穂高岳側は険しい岩壁となり、縦走路としては一級の悪さだ。  南の鞍部は白出(しらだし)沢の突き上げる白出乗越。歴史の古い穂高岳山荘が、風力発電、太陽光発電など最新のシステムを駆使して建っている。山頂から西に張り出している西尾根は冬期コースとなり、北穂高岳・滝谷の眺めがすごい。  上高地から涸沢、ザイテングラート経由で所要8時間30分。涸沢の中腹には、近代登山史に残る涸沢の岩小屋がある。新穂高温泉からは白出沢経由で所要9時間30分。

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