奥穂高岳 | 穂高岳山荘

山荘周辺の積雪約5cm。稜線上はエビのしっぽ、凍結、薄い積雪で今が一番気の抜けない危険な時期です。

うっすらと雪がついています。(2015.10.28 穂高岳山荘 )
うっすらと雪がついています。(2015.10.28 穂高岳山荘 )
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天気・気温

10/14(水) 晴れ、12:55の気温4℃。
松本市の天気予報
明日
曇のち雨
21℃
15℃
明後日
曇一時雨
23℃
14℃
日本気象協会提供 2024年5月5日 18:00発表
高山市の天気予報
明日
曇のち雨
20℃
13℃
明後日
雨のち曇
22℃
13℃
日本気象協会提供 2024年5月5日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

最低気温:-5℃~3℃ぐらい、最高気温:4℃~8℃ぐらい

昨日から不降り続いていた雪はやみ、現在山荘周辺の積雪は約5cmで、昨日の朝からそれほど増えていません。
今日晴れているため、気温が上がれば溶けますが、天候が良くても冷え込みが続いた場合、登山道は積雪のままの状態となります。

朝方は気温が氷点下となり、登山道上の凍結や、エビのしっぽ(岩などの表面に結晶上に伸びた氷結)が見られる日も多いです。
標高の高い場所での行動は、日が昇ってからのほうが良い場合もあるかもしれません。(薄い積雪や凍結は、アイゼンもほぼ役に立ちません)
気象情報では、「冬型の気圧配置」「上空の寒気」の情報に注意して下さい。

ぎりぎりの計画の場合、なんらかのトラブルがあった際に日没を迎えてしまうと、リカバリや救助が非常に困難になり、この季節、夜をビバークで越すのは大変厳しくなります。

登山道の状況

以下の情報は10月13日現在のものです。
・穂高岳山荘~奧穂高岳山頂 積雪や、多少凍結がある日も。登頂は状況判断を。
・穂高岳山荘~涸沢岳山頂 積雪や、多少凍結がある日も。登頂は状況判断を。
・涸沢~ザイテングラート~穂高岳山荘
 標高高い箇所は、積雪や多少凍結がある日も。登山を行う場合は、気象情報(とくに「冬型の気圧配置」「上空の寒気」の情報)に留意し、ひとつ前の山小屋で状況を確認の上、登山行程を柔軟に判断すること。
・新穂高~白出沢~穂高岳山荘
 標高高い箇所は、積雪や、多少凍結がある日も。登山を行う場合は、気象情報(とくに「冬型の気圧配置」「上空の寒気」の情報)に留意し、登山可否を判断すること。
 ルート上、マーキングがわかりにくかったりなくなっている部分もあり、ルートファインディング能力が必要。大きな浮き石にも注意。荷継小屋上、濃霧時等、左の沢への道間違いに注意。
 1800m付近のゴルジュ下徒渉地点には丸木橋あり、問題なく通行できるが、大雨が降り続いた後は渡れなくなる。
・穂高岳山荘~北穂高岳
 積雪や、多少凍結がある日も。登山を行う場合は、気象情報(とくに「冬型の気圧配置」「上空の寒気」の情報)に留意し、登山可否を判断すること。
・穂高岳山荘~前穂高岳・岳沢
 積雪や、多少凍結がある日も。登山を行う場合は、気象情報(とくに「冬型の気圧配置」「上空の寒気」の情報)に留意し、登山可否を判断すること。
 吊尾根はルートの全てが岳沢側を通る。涸沢側への踏み跡へ入らないよう注意。落石、転滑落注意。
 登りに使用する際は夕方遅く到着する人が多く見られ、危険。妥当な計画、早めの行動を。
 このルートでの登りでの利用は、「岳沢小屋から穂高岳山荘までのルートが比較的長く、エスケープも困難」「気温の低い稜線上で、比較的長く行動しなくてはならない」ため、この時期にはあまりおすすめしない。
・穂高岳山荘~西穂高岳
 積雪や、多少凍結がある日も。登山を行う場合は、気象情報(とくに「冬型の気圧配置」「上空の寒気」の情報)に留意し、登山可否を判断すること。
 一般ルートに非ず。マーキングに頼らず適切なルートファインディングが可能、かつ、状況に応じた適切な進退判断が自ら可能な、エキスパート(岩稜経験を多く積んでいる人)以外通行不可。
 夕方遅く到着する人が多く見られるが、大変危険。妥当な計画、早めの行動を。このルートは上記岳沢ルートよりはるかに稜線を長く歩くため、この時期にはあまりおすすめしない。

登山装備

すでに稜線上は凍結、エビのしっぽ、薄い積雪と雪山です。アイゼンとピッケルはお持ちください。
強風にあおられると体感温度はぐっと下がり、完全冬装備で防寒防風をしっかりと。

注意点

●すでに冬山に近くなっています。積雪や凍結していることを前提とした登山計画をしてください。稜線からは凍結で早朝出発できないケースもあります。
●日が短くなっています。登山計画をもう一度見直し、エスケーププランを設定し、登山開始後でも少しでもまずいと思ったら、撤退判断をできるようにしましょう。
●薄い積雪や凍結の場合、アイゼンやピッケルもうまくきかないことがあります。岩と雪氷のミックス状態に慣れていない場合危険です。
●遅い到着の人がいます。15:00までに到着できる計画にしてください。その結果、何かトラブルがあっても、17:00ごろまでに到着できます。早い出発、早い到着により、トラブルを避けやすくなり、さらにトラブル時のリスク(夕方になり救難ヘリを呼べないなど)が下がります。

お知らせ

・11月3日の宿泊まで(4日は売店営業のみ)
・カード3種(アメックス、VIZA、マスター)使用できるようになりました。ご利用ください。
・トイレは水洗トイレです。

昨年の今頃の様子は?

営業4/27~(要予約)。5/20迄の予約受付中(WEB予約推奨)。例年より雪は少な目ですが雪面カチカチ2023.04.21

本日営業開始。昨日迄のまとまった降雪により雪崩や滑落に注意。厳冬期雪山登山装備必要2023.04.27

GWのトレースは天気により消失。雪山登山装備(必ず前爪のあるアイゼンとピッケルが必要)基本2023.05.09

涸沢からでも雪の状況によりルート選びが必要。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)基本2023.05.17

まだ降雪あり。雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.05.24

融雪進んでいますが、雪山登山装備(前爪アイゼン+ピッケル)必要。雪崩、落石、クラックに注意2023.06.01

穂高岳山荘周辺の過去の様子

  • 涸沢岳方面からの穂高岳山荘
  • 大キレット方面
  • ジャンダルムと飛騨尾根
  • ヘリコプターの中から
  • 飛騨側、硬い氷をチェーンソーで割る様子
  • 夕焼けの白出沢
  • 満月に照らされる奥穂高の岩壁
  • 完全な雪山となりました 涸沢岳方面から小屋方面の様子
  • 凍てつく小屋
  • 凍てつく小屋
  • 北尾根も完全雪化粧
  • 稜線の標識も雪に埋まりそうです

穂高岳山荘

現地連絡先:
090-7869-0045
電話番号:
0578-82-2150
連絡先住所:
岐阜県飛騨市神岡町東町504

地図で見る
http://www.hotakadakesanso.com/

施設の詳細を見る

関連する山

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

奥穂高岳 標高 3,190m

 奥穂高岳は穂高連峰の中央にそびえる盟主である。標高3190mは富士山の3776m、南アルプスの北岳の3192mに次ぐ日本第3位の高峰で、頂上に造られた2mを超す大ケルンの上に立つと第2位になろうかという高峰なのである。しかも堂々と大きい山容がいい。  山頂で綾線が分岐し、南西に延びる岩稜は馬ノ背からジャンダルムの奇峰を経て、間ノ岳、西穂高岳、焼岳へと延びる。  もう1つの岩稜は南東へ吊尾根となってたわみ、前穂高岳、明神岳となって上高地に雪崩落ちていく。  山稜は硬いひん岩(ひんがん、ひんは「王」偏に「分」の字)の破片に覆われ、岩屑の堆積した山だ。南東側は涸沢のカールが削り取った断崖で、南面は岳沢が急角度に落ち込み、上高地や乗鞍岳が見える展望の優れた山頂である。  山頂から100mほど西へ向かってから右に折れる主稜線を、うっかり見落として直進すると急傾斜にセバ谷に落ち込んでしまう。毎年のように事故を起こす「だましの尾根」だ。主稜線を北に下ると白出乗越で、穂高岳山荘がある。  頂上から南西に延びる岩稜は、奇峰ジャンダルムに続いている。前衛峰、門番といった意味のフランス語だが、むしろ独立峰と呼びたい山で、悠々としてとりとめのない奥穂高岳をきりっと引き締めている。  初登頂は明治42年(1909)の鵜殿正雄パーティで、槍ヶ岳への初縦走の途中だった。彼は大正元年(1912)には岳沢から天狗沢に入り、天狗のコルからジャンダルムを経て奥穂高岳の初トレースをしている。穂高岳開拓のパイオニアとして銘記されるべき人である。  穂高連峰の開拓は信州の梓川側が早く、山小屋もほとんど信州人が占めているが、奥穂高岳だけは、白出乗越に飛騨の名ガイド、今田重太郎が小屋を建てて登山者の安全を期した。1度登山者の不始末で全焼したが再建し、現在では近代的な山荘になっている。  一般登山道は涸沢からザイテングラートの岩尾根を登って白出乗越に出、奥穂高岳へ向かう。涸沢から白出乗越まで2時間、それから奥穂高岳頂上まで1時間。  飛騨側からは、新穂高温泉から蒲田川右俣を白出沢出合まで2時間、白出沢を登って白出乗越まで7時間。静かな谷のいいコースで、下りに使えば白出乗越から5時間30分で新穂高温泉に着き、バス停前の無料温泉で山の汗が流せるので、山好きに好評である。  上高地から岳沢を経て前穂高岳、吊尾根、奥穂高岳のコースは9時間で頂上に着く。少しきついが、登り甲斐のある道だ。

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

北穂高岳 標高 3,106m

 北穂高岳は穂高連峰の最北端にそびえる。東は涸沢谷、西は蒲田川右俣からの支流、滝谷によって壮絶な岩壁になっている。主稜線は南北に起伏し、南は岩を踏んで涸沢岳へ、北は大キレットを隔てて南岳、中岳、大喰(おおばみ)岳、槍ヶ岳へと続いている。  この山のよさは、西面の滝谷に尽きる。日本でも超一流のロッククライミングのゲレンデである。かつて、名案内人といわれた上條嘉門次が「鳥も止まれねえ」と嘆かせた悪絶な岩壁で、初登攀は大正14年(1925)。早大の四谷龍胤(りようすけ)、小島六郎パーティとR.C.Cの藤木九三(くぞう)、ガイドの松井憲三パーティが、同じ8月13日に挑み、成功している。  滝谷は中間の合流地点からA沢~F沢が分かれ、B沢~D沢の間のルンゼや岩稜、岩壁が主な登攀対象になり、日本を代表する優れたクライマーたちを育ててきた。  北穂高岳は北峰と南峰に分かれている。北峰に三角点があり、直下に北穂高小屋があるので、普通、北穂高岳頂上とは北峰を指す。  登山道は涸沢カールから南稜の急登をがんばれば、3時間で山頂に立てる。上高地からは8時間30分の道のり。

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

涸沢岳 標高 3,110m

 穂高連峰の主な岩峰は、涸沢カールを中心に半円を描いている。テント場から見上げるとひときわ目をひくのが北の肩に鋭い三角錐の涸沢槍を従えた涸沢岳である。南に前穂高岳と奥穂高岳、北にクライマーのハイマート、北穂高岳と、すばらしい山々がそびえているが、姿のよさでは涸沢岳がまとまっている。  ひん岩(ひんがん、ひんは「王」偏に「分」の字)の筋肉質の岩峰で、北穂高岳側は険しい岩壁となり、縦走路としては一級の悪さだ。  南の鞍部は白出(しらだし)沢の突き上げる白出乗越。歴史の古い穂高岳山荘が、風力発電、太陽光発電など最新のシステムを駆使して建っている。山頂から西に張り出している西尾根は冬期コースとなり、北穂高岳・滝谷の眺めがすごい。  上高地から涸沢、ザイテングラート経由で所要8時間30分。涸沢の中腹には、近代登山史に残る涸沢の岩小屋がある。新穂高温泉からは白出沢経由で所要9時間30分。

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