【大地震を経験した私の結論】防災グッズ、どこにしまったか忘れた……という人におすすめの奥の手とは?

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「何からやればいい?」「好きなデザインがない」「置き場所に困る」「めんどくさい」。いつかやらなければと思いながら、なかなか実践できない自宅の防災対策。『おしゃれ防災アイデア帖』(山と溪谷社)では、整理収納アドバイザーのMisaさんが、そんな人に向けてスッキリ暮らして無理なく続く防災アイデアを紹介。暮らし目線で考えた新しい防災アイデア満載の本書から、内容の一部を抜粋します。

リュックに入れない防災アイテムの収納方法

防災グッズは大きなリュックやボックスにまとめて収納して、フタを閉めてしまえばすっきり! となりそうですが、私にとっての課題は「継続」です。

とにかく細く長くでもいいから防災意識を持ち続けること。それが大事です。あの日怖くて不安だった気持ちも、防災グッズのことも、忘れてしまわない仕組みを整えておきたいと考えました。

そこで、普段から使い慣れている無印良品のファイルボックスを防災の収納に使うことにしました。
整理収納に使うアイテムは、中身が透けないものを選ぶことが多いのですが、防災アイテムはあえて半透明のものを使って、中の存在が確認できるようにしました。

小さなことですが、効果は抜群です! 何が入っているか、一目でわかります。
フタはなしで、重ねることもせず、棚に一列に並べる。簡単に出し入れできて、全体を確認しやすい仕組みです。

防災グッズを棚の奥にしまい込まずに、定期的に開ける場所を定位置にしておくことによって、暮らしの中で自然と目に入る機会を増やせて、管理がしやすくなります。
防災アイテムはそれぞれ大きさも形も違いますが、ファイルボックスにまとめると棚にすっきり収まります。

とにかく管理する手間を最小限にすることが継続への大事な一歩だと思ったのです。

ボックスに入れておくもの

使い慣れている衛生セット/ボックス①

45Lゴミ袋、防臭袋(SS、L)、ドライシャンプー、ナイロン手袋、マスク。簡易トイレや水の運搬にも使えるように45Lゴミ袋は厚手で丈夫なものを備えています。

ライトや電池/ボックス②

ヘッドライト、乾電池、ウェットティッシュ、スマホ用防水ケース、ラジオ、懐中電灯、 LEDランタン、ティッシュペーパー、アルミブランケット、軍手など。停電時に使いたい灯りや乾電池も。

カセットボンベ10本/ボックス③

1本で約60分使用できます。ガスは電気に比べて復旧までに時間がかかるので、カセットこんろと合わせて、多めに備えておきたい。

折りたたみヘルメット/ボックス④

折りたたむと2つ分収納できます。台風の時に必要性を感じて備えることにしました。中にタオルを詰めれば頭が小さな子どもにも使えそう。

ペーパータオルとラップ/ボックス⑤

普段使っているペーパータオルを多めにストック。断水時にはタオル代わりにも使えます。ラップを食器に巻いて使えばラップを取り替えるだけでOK。

(本記事は『おしゃれ防災アイデア帖』からの抜粋です)


『おしゃれ防災アイデア帖』

「何からやればいい? 」「好きなデザインがない」「めんどくさい」「置き場所に困る」 あなたの“防災できない”を解決。 スッキリ暮らして無理なく続く「防災アイデア」満載。


『おしゃれ防災アイデア帖』
著者: Misa
発売日:2021年3月6日
価格:本体価格1300円(税別)
仕様:四六判128ページ
ISBNコード:9784635490542
詳細URL:http://www.yamakei.co.jp/products/2820490540.html

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【著者略歴】
Misa
整理収納アドバイザー、地震ITSUMO講座認定講師。夫と9歳と7歳の息子との4人暮らし。大阪府北部地震をきっかけに暮らしに馴染む備えを考えはじめる。著書に『北欧テイストのシンプルすっきり暮らし~散らかっても10分で片づくアイディア~』(マイナビ出版)がある。Instagram YouTube 

防災と暮らしをセットで考えるーー「はじめに」より

私は、小学生の息子2人と夫と4人で暮らしています。
実は、「防災」「備え」という言葉がずっと苦手でした。
めんどくさくて、どうしても楽しい気持ちにはなれなかったからです。

雑誌の中で特集があっても読み飛ばしていたような私ですが、2018年の大阪府北部地震を機に防災に対する意識が変わりました。

当時、子どもはまだ6歳と4歳でした。私の防災知識はゼロに近く、家には防災グッズがひとつもない状態。こんな無防備な家で、幼い2人をどうやって守ったらいいのだと、怖くて、とても情けない気持ちになりました。
防災と暮らしをセットで考えるようになったのは、そんな苦い経験からです。

もしもの時も、いつもに近い暮らしを続けるためには、どんな対策をしておけばいいのか知りたいと強く思いました。自治体の防災冊子で自分なりに調べてみましたが、これだと思えるものにはなかなかたどり着けませんでした。

防災講座を探して参加しながら、少しずつ備えを考えるうちにだんだん「暮らしの数だけ備えがある」と思えてきたのです。もしもの時に、困りごとを少しでも減らすものや知識が防災なら、それは人や暮らしのかたちによって変わってくるでしょう。

それなら、普段の暮らしをもとに考えていく方が本当に必要なことが見つけやすいはずです。
そして、日常に溶け込む防災であれば、自分にも続けられそうだと思いました。

この本でご紹介するのは、防災のプロではなく一人の母親であり整理収納アドバイザーである私が暮らしを楽しみながら、もしもの時の安心を備えるアイデアです。
家族が好きな味の備蓄食材や、使いやすい収納、管理しやすい仕組み、防災を無理なく続けるための、暮らしの工夫を紹介しています。

読んでくださった方にとって自分の暮らしに寄り添う備えをはじめるきっかけになったり「これならできそう!」と思っていただけると嬉しいです。

おしゃれ防災アイデア帖

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