青空に映えるアカヤシオ満開の赤城山 破線ルートの岩尾根から登る
雪の消えた赤城山の岩稜に真っ先に春を告げるアカヤシオ。ピンクの花が見頃になる4月下旬から5月はじめに、満開の群生地が見られる利平茶屋から篭山の痩せ尾根を登ります。
写真・文=奥谷 晶

このコースは一番最近では2022年4月28日に行っていますが、あいにく霧で視界不良のため、ややピークを過ぎていましたが2019年5月18日の写真と記録を使って紹介します。
利平茶屋森林公園からスタートします。立派なトイレもあります。

ゲートのある林道をしばらく進むと、目印となる切り株から尾根筋に入ります。正規の登山道ではなく破線ルートになりますが、踏み跡もしっかりして、テープの目印も要所にあり、方向は明瞭です。ただしかなりの急登で、灌木や岩をつかんでの登りをまじえた痩せた岩尾根となりますので、慎重な行動が必要です。
中腹部分からアカヤシオの密集した群落が出てきます。このあたりは花はすでに散っていて花びらが踏み跡にしきつめられていました。

さらに急登が続き、満開から散り始めのアカヤシオが林立し、雲間から現れる青空とコントラストをなしています。


岩尾根を登り切ると一般道に合流します。そのまま尾根道を進めば駒ヶ岳山頂に到達します。今回はアカヤシオが目的なので、もう一つの群生地、篭山方面に向かいます。篭山はちょうどアカヤシオが真っ盛りで、見事な彩りを楽しむことができました。

篭山からは、踏み跡が錯綜してわかりにくいですが、テープの印を頼りに踏み跡をたどって鳥居峠におります。鳥居峠売店裏の林道を進んで、利平茶屋への道標のあるところから谷に下りていきます。ジグザグの道を下りてゆくとケーブルカー廃線跡の階段に行き当たります。

御神水の湧水池への降り口があります。御神水で休憩してケーブル跡の階段に戻り、再び登山道を進んで利平茶屋キャンプ場の登山口から駐車場に戻ります。
なお、逆周りコースも可能ではありますが、痩せ尾根が下りになって危険なため、おすすめできません。
プロフィール
奥谷晶
30代から40代にかけてアルパイン中心の社会人山岳会で本格的登山を学び、山と溪谷社などの山岳ガイドブックの装丁や地図製作にたずさわるとともに、しばらく遠ざかっていた本格的登山を60代から再開。青春時代に残した課題、剱岳源次郎尾根登攀・長治郎谷下降など広い分野で主にソロでの登山活動を続けている。2013年から2019年、週刊ヤマケイの表紙写真などを担当。2019年日本山岳写真協会公募展入選。現在、日本山岳写真協会会員。
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