バックカントリーの魅力とリスクは表裏一体であることを忘れずに。 島崎三歩の「山岳通信」 第102号

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長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2018年1月30日に配信された第102号では、1月第3週に起きた2件のバックカントリーによる遭難事例について触れ、魅力以上にリスクも大きいことを説明している。

 

1月30日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第101号では、1月15日~20日に起きた2件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。

  • 1月15日、北安曇郡白馬村神城・小遠見山付近で、オーストラリア人の36歳の男性が遠見尾根北側斜面をスノーボードで滑走中に立ち木に衝突して左大腿骨骨折などの重傷を負い行動不能となる山岳遭難が発生。県警ヘリで救助された。

遠見尾根北側斜面での遭難現場の状況(長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)1月23日付)

 

  • 1月20日、北アルプス小蓮華山で、40歳の男性がスノーボードで滑走中に船越ノ頭付近で雪崩に巻き込まれる山岳遭難が発生。翌21日、捜索中の大町署員と遭対協隊員が発見・収容したものの、死亡が確認された。
    ※本雪崩遭難の詳細については、日本雪崩ネットワークの最新ニュースに掲載されています。
     

 

山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

1月3週はバックカントリースキー・スノーボード中の遭難が2件発生しました。

バックカントリースキー・スノーボードは管理されたスキー場内と違い自然の山中を滑走するため、スキー場では味わえない開放感が魅力ですが、その魅力とリスクは表裏一体であることを忘れてはいけません。

山中では天候や気温、標高によって大きく状況は変化します。単純な滑走能力だけでなく、山中で安全に行動するための総合的な判断力と経験が必要になります。バックカントリースキー・スノーボードを楽しまれる皆さんは今一度これまでの活動を振り返り、慎重な行動を心がけてください。

 

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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