富士登山シーズンは無事に終了。70日間の山頂生活を振り返りながら来年に思いを馳せる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

9月10日で2023年の富士登山シーズンは無事に終了。山頂の山小屋、扇屋も今年の営業を終えて小屋閉め完了。まだ夏の雰囲気が漂う山頂で、2023年の富士山頂生活を振り返りながら、下山の途についた小岩井さんだった。

 

9月8日 台風接近で、大雨の山頂

日の出× 気温3℃

台風13号接近中〜

昨晩から大粒の雨が降り続き、小屋の前には小川ができました。

お昼くらいには、雨も風もピタッと止まり、青空も見え隠れ。

嵐の前の静けさってやつですね〜!

夕方から雲の中、風が強くなってきましたよ!

 

9月9日 台風一過の山頂の景色

日の出○ 気温3℃

台風一過を期待して〜、ワクワクの起床!

東の空には積乱雲がモクモクで、御来光は厳しかったけど・・・、ちっさな吊るし雲から変幻して、抜けの良い空に美しい吊るし雲に育ちました!

真反対の西の空にはとても巨大で不気味な雲が出現して、ドキドキのシャッターチャンスでした\(^o^)/

しかし、綺麗な写真の中で、どうかと思ったけど・・・。

台風接近中に登頂したのでしょうか? 

トイレのドアを壊し、トイレットペーパーを引っ張り出し、共同トイレを荒らした登山者がいたようです。

これが観光地富士山の現実です。

登山者数を制限するだけではなく、安全な登山ができるように、台風接近中のような危険をともなう天候の中での、登山を規制するのも大事だと思います。

夕方、雲海上に影富士でーす!

 

9月10日 2023年、富士登山シーズン最終日

日の出○ 気温5℃

富士登山シーズン最終日〜。

風が弱く最高の登山日和となり、雲上から綺麗な日の出を拝めました!

久須志神社の前には、日の出を撮影する登山者さんで大賑わいでした(^o^)

午前10時までバタバタで、あっという間に今年度の営業が終了致しました。

山頂扇屋をご利用頂き、誠ににありがとうございました!

午後もお天気良く、小屋閉め作業も捗りました〜!

明日も気を抜かず頑張りまーす。

※山頂は神社さん、山小屋、トイレ全て閉まっています。

 

9月11日 小屋閉め作業中も登山者が続々と・・・

日の出○ 気温4℃

今シーズン終了しましたが・・・、夜明け前、登山道を見るとヘッドライトラインが繋がり、朝焼けとマッチ〜小屋は閉まっているので、ゆっくり撮影できました~!

御来光前の真っ赤な朝焼けは、2ヶ月間のご褒美のように感じました。

風が強く、遠望良く〜、相模湾が光輝き、南アルプスもバッチリ見えました!

午後からは雲に覆われて真っ白、風も強いので、閉め作業もしんどかったですが、順調に進み明日には外界でーす!

お天気願って寝まーす(^o^)

 

9月12日 70日間の山頂生活を振り返りながらの下山

日の出○ 気温3℃

夜中の強風がおさまり穏やかな朝になりました(^o^)

のんびりエンヤを聴きながら、御来光を待つ…

70日間の山頂生活を振り返りました…

コロナ禍から開放されるも、影響はまだまだ続き苦労も絶えませんでした。

マスコミの過剰な報道…登頂者は少なくても、大混雑と流され御来光時も山頂は空いてました。

その中でも、インバウンドの登山者さんが多く、バッチリ装備の方と半袖短パンの方と差がとても大きく、気象状況や必要な装備を、もっと広く認知してもらえるような方法を、確立できれば今後の富士登山も良い方向に行くと考えました。

小屋としてはお土産もたくさん購入して頂き感謝です。

早朝の気温が低く山中湖は雲海びっしり、青空バックで、チーム扇屋の記念写真も撮影して・・・

無事に下山することができました~!

来年は25年目の山頂生活に挑みます!

小屋仲間はもちろん、家族の支えがあってこその挑戦です。今後も頑張って参ります。

よろしくお願い致します。

プロフィール

小岩井 大輔(こいわい だいすけ)

1973年生まれ。埼玉県在住。写真家。20歳のときに富士山の夜明けに魅せられて写真をはじめる。麓からの優美な山容、頂上からの神秘的な富士山の風景を撮影。
⇒Mt.Fuji3776m―神々の世界―

「今を撮り、今を生きる」小岩井大輔の、富士山頂日記

天空の森羅万象を撮り続ける写真家、小岩井大輔の「ほぼ日刊、山小屋日記」。富士山の神秘的な風景、および富士山頂の異次元の様子を、カメラマンの目を通して案内します。

編集部おすすめ記事