登山+観光を楽しもう! 関西でおすすめの山旅プラン3選

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登山のための遠出、せっかくなら旅行も楽しみたい! 関西近郊で登山と観光が両方楽しめるプランを紹介しよう。

写真・文=加藤芳樹

山上の宗教都市を取り囲む山を巡る 高野三山(こうやさんざん)+高野山

和歌山県/1009m(楊柳山)
女人堂~奥之院~摩尼(まに)山~楊柳(ようりゅう)山~転軸(てんじく)山~奥の院前バス停/日帰り

摩尼峠。山道には各所に祠がある

高野山は、弘法大師空海が開いた山上の宗教都市で、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されている。山内の信仰は、真言密教の中心としては壇上伽藍、弘法大師信仰の中心となるのは、弘法大師廟のある奥之院という位置づけだ。現在は、金剛峯寺と117の子院が山内にひしめき、それらの宿坊に泊まるのも高野山の楽しみの一つだ。

その高野山を取り巻く山並みを八葉蓮華(はちようれんげ)と呼び、昔、高野山が女人禁制だった時代に女性たちが巡った女人道が通る。女人道をすべて歩くと、観光する時間は残らないので、観光がてらに壇上伽藍から奥之院を歩いた後に、摩尼山、楊柳山、転軸山のいわゆる高野三山を巡ると1日で登山と観光が楽しめる。

有名な武将たちの供養塔が並ぶ奥之院の参道
高野山のシンボル的な存在である根本大塔

MAP&DATA

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山行アドバイス

女人堂バス停から高野山内に入ると女人道の雰囲気も味わえる。ここをスタートに女人道をたどって、弁天岳、大門、ろくろ峠を経由して高野三山に登ることもできるが、まる一日かかる。転軸山からの下りは森林公園へ下っても、奥之院に下ってもいい。いずれも奥の院前バス停が便利だ。

観光地情報

紹介コースでは女人堂、壇上伽藍、金剛峯寺、奥の院に立ち寄れるが、ゆっくりと山内をめぐるのであれば、宿坊に宿泊するのもおすすめだ。そうすれば、精進料理を味わえ、写経体験などもできるし金剛峯寺では内部や高野山の至宝を集める霊宝館などをゆっくりと拝観できる。高野山をめぐる巡礼の道については連載「世界遺産・高野山をめぐる巡礼の道」も参考に。

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この記事に登場する山

滋賀県 京都府 / 琵琶湖周辺

比叡山 標高 848m

 「世の中に山てふ山は多かれど山とは比叡のみ山をぞいふ」(慈円)と詠まれた。京都・滋賀県境に位置し、古事記にも淡海(おうみ)の日枝(ひえ)の山として記されている。  京都の南の方から眺めると四明岳(しめいだけ)と大比叡(大岳)の二峰を持つどっしりとした山であるが、京都御所より北から見れば大比叡は四明岳に隠れ、都富士ともいわれる三角錐の均整のとれた山容となる。  山の東側には根本中堂を中心に多くの塔頭の建つ天台宗の総本山延暦寺がある。また、山頂の北の奥比叡は殺生禁断の地のため自然の宝庫で、鳥類の繁殖地として有名である。  大原から東海自然歩道、叡山電車修学院駅から雲母坂(きららざか)(四明岳まで2時間30分)、滋賀県側は坂本の日吉神社からの表参道が山頂へ続く。山頂からは琵琶湖や京都市街を望み、北に比良連峰から京都北山を望むことができる。

京都府 /

金毘羅山 標高 573m

山頂部には白い露岩が目立つ山で、京都府民のロッククライミングのメッカとなっている山。麓には壇ノ浦の合戦で入水した安徳天皇の母、建礼門院徳子が仕えた寂光院がある。

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