この夏こそ日本アルプスに登ろう！厳選アルプス入門ルート【山と溪谷2024年6月号特集より】

雑誌『山と溪谷』2024年6月号の特集は「アルプス名ルート100」。日本アルプスの名ルートを100本、編集部が厳選。アルプスビギナーがまずはめざしたい名ルートから、ベテランにおすすめしたい通好みのルートまでテーマ別に紹介している。特集ページから、入門ルートのコースガイドを一部紹介しよう。

北アルプス五竜岳（ごりゅうだけ）

アルプス平駅⇒小遠見山⇒大遠見山⇒西遠見山⇒五竜山荘（泊）⇒五竜岳［往復］／1泊2日

後立山連峰の重鎮・五竜岳への最短ルート

ゴツゴツした風格の五竜岳へはエイブル白馬五竜スキー場のアルプス平駅から遠見（とおみ）尾根が最短ルートだ。最短とはいえ、小遠見山（ことおみやま）から西遠見山（にしとおみやま）へとアップダウンを繰り返していくのでなかなか標高を稼げず、思った以上に時間がかかる。白岳（しらたけ）分岐を一段下りた五竜山荘から五竜岳へは、長野県側が切れ落ちているので、比較的なだらかな富山県側を登る。上部に行くにつれて岩場が多くなり、山頂直下には鎖場もあるので落石などに気をつけて登りたい。特に下りの際には要注意だ。ここを抜けると山頂はすぐで、キレット方面を左に分けて山頂へ。剱岳（つるぎだけ）や鹿島槍ヶ岳（かしまやりがたけ）などの展望を満喫したら往路を戻る。

本特集では入門コースとして取り上げているが、遠見尾根の下りでもよく事故が起きている。決して初級レベルというわけではないので注意してほしい。下山は往路を戻る。剱岳を見ながら唐松岳（からまつだけ）へ稜線を縦走し、展望のよい八方（はっぽう）尾根を下るのも興味深い。

（写真・文＝菊池哲男）

MAP＆DATA

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【1日目】　
アルプス平駅(08:00)・・・地蔵ノ頭(08:20)・・・小遠見山(09:40)・・・大遠見山(11:00)・・・五竜山荘(13:30)
【2日目】　
五竜山荘(07:00)・・・五竜岳(08:10)・・・五竜山荘(09:00)・・・大遠見山(10:40)・・・地蔵ノ頭(12:37)・・・アルプス平駅(12:47)

歩行時間：11時間17分
歩行距離：約15,400m／上り1,861m 下り1,861m