おいしい～。駅からハイキングで駅弁を食べる【山と溪谷12月号】

大阪府・新大阪駅ほか
水了軒（すいりょうけん）

駅弁の水了軒の「八角弁当」は、1975年発売のロングセラー。正八角形の折箱に俵飯と関西風の薄味おかずを美しく放射状に詰め、旅情と上品さを兼ね備えた伝統の味が魅力。「大阪わっぱ弁当」は、曲げわっぱに赤魚の味噌祐庵焼や出汁巻玉子、煮物を彩りよく詰めたもの。出汁の香り豊かな味付けと木の温もりある容器で、目も舌も楽しい。

＊お弁当屋のアクセス

新大阪駅構内の「旅弁当 駅弁にぎわい」エキマルシェ新大阪店（ 6時30分～22時）や、大阪上本町駅直結の水了軒近鉄百貨店上本町店（ 10時～20時、生駒駅まで快速急行で2駅）などで購入可。＊大阪駅でも販売

大阪わっぱ弁当　1385円

見た目も可愛いわっぱに、五目ご飯と煮物や焼き物がぎっしり

八角弁当　1435円

少しずついろいろな味が楽しめることから、老若男女に人気の駅弁

新潟県・新津駅ほか
新発田三新軒（しばたさんしんけん）

新発田三新軒の「えび千両ちらし」は、2017年駅弁大将軍受賞の実力派。ふたを開けると黄金色の厚焼き玉子が一面に広がり、その下からうなぎやこはだ、海老など海の幸が現われる。「まさかいくらなんでも寿司」は、「鱒（ます）・鮭・蟹（かに）・いくらを使ったぜいたくな押し寿司。具材の頭文字からつけられた弁当の名前はユーモラスで覚えやすい。

＊お弁当屋のアクセス

JR信越本線新津駅から徒歩2分の「新発田三新軒事務所」で購入可（新潟県新潟市秋葉区新津本町1-2-43　三新軒ビル）。新津駅から2駅で矢代田駅。

えび千両ちらし　1690円

写真は、厚焼き玉子を半分めくったもの。海の幸が現われる

まさかいくらなんでも寿司　1500円

鮭や鱒の濃厚な旨みと、いくらのプチプチ感、蟹の甘みが調和

神奈川県・国府津駅ほか
東華軒（とうかけん）

「デラックスこゆるぎ弁当」は、茶飯の上に海老天・鮭の塩焼きなど十数種のおかずをぎっしり詰め、味・見た目・ボリュームすべてに満足できる逸品。冷めてもおいしいしっかりした味付けが印象的。「炙り金目鯛と小鯵（こあじ）押寿司」は、皮目を炙った金目鯛の香ばしさと鯵のまろやかな酢締めが絶妙。梅ちり紫蘇巻きが彩りを添えている。

＊お弁当屋のアクセス

国府津駅改札外の「国府津駅売店」（ 8時30分～18時30分）などで購入可。＊小田原駅、箱根湯本駅、熱海駅でも販売

デラックスこゆるぎ弁当　1150円

弁当の名前につけられた「こゆるぎ」とは、小田原の古い地名

炙り金目鯛と小鯵押寿司　1580円

金目鯛の切り身を酢締めした上で、炙ることで脂の旨みが引き立つ

奈良県・吉野口駅
柳谷（やなぎや）

吉野の老舗「柳屋」が手がける「柿の葉寿司」は、脂ののった鯖（さば）やまろやかな鮭を香り高い柿の葉で包んだ伝統の味。葉のほのかな香りが酢飯と魚の旨みを引き立て、上品で奥深い味わいに仕上がっている。一方「鮎（あゆ）寿司」は、香魚・鮎を一尾まるごと使った姿寿司。酢締めの酸味と鮎の旨み、レモンの香りが調和し、見た目も涼やか。

＊お弁当屋のアクセス

JR和歌山線・近鉄吉野線吉野口駅から徒歩2分の「柳屋」（ 8時30分～17時・火曜定休・祭日は営業）で購入可。吉野口駅から吉野駅まで9駅

鮎寿司　1200円

鮎にレモンの爽やかな風味が加わり、後味もすっきりしている

柿の葉寿司ミックス8個　1570円

口に入れたときにふんわりと広がる柿の葉の香りが楽しい

島根県・津和野駅
駅弁くぼた

昭和から続く伝統の駅弁。甘辛い鶏肉、錦糸卵、刻み海苔が三色に重なり、見た目も華やか。副菜には佃煮や山菜、酢ごぼうなどを添え、懐かしい味わい。SLやまぐち号の掛け紙もレトロなデザインで旅情満点。

＊お弁当屋のアクセス

津和野駅から徒歩5分の「くぼた」で購入可（島根県鹿足郡津和野町後田口343）。

かしわめし弁当　1000円

長年愛され続ける駅弁。九州の郷土料理である鶏料理の流れをくむ