南アルプス南部調査人、四国遍路を歩く⑥南海トラフ地震と遍路
弘法大師・空海が修行した地・四国と、ゆかりの八十八寺をお参りする巡礼・四国遍路。南アルプス南部を主なフィールドとして長らく山歩きに傾注してきた筆者が、数カ月にわたって通い続け、歩き遍路を結願(けちがん、すべての霊場を回り終えること)した。その記録とともに、登山経験豊富な筆者ならではのアドバイスをつづっていく。
写真・文=岸田 明 トップ写真=高知県土佐市にある安政地震(1854年)・津波の碑
津波浸水想定区域の遍路道と霊場
ハザードマップ解析から導き出し、津波想定浸水区域にある遍路道の区間や霊場について下の地図と表にまとめたので、参考にしていただければ幸いだ。
ここでは津波想定浸水区域にある霊場も記しているが、霊場は長い歴史において、津波被害を何度も経験している。従って、付近の遍路道や山門に津波の浸水があっても、本堂は浸水域外の高所にあるのがほとんどだ。とはいえ、事前に予備知識として知っておいたほうがよいだろう。
プロフィール
岸田 明(きしだ・あきら)
東京都生まれ。中学時代からワンゲルで自然に親しんできた。南アルプス南部専門家を自認し、今までに当山域に500日以上入山。著書に『ヤマケイアルペンガイド南アルプス』(共著・山と溪谷社)、『山と高原地図 塩見・赤石・聖岳』(共著・昭文社)のほか、雑誌『山と溪谷』に多数寄稿。ブログ『南アルプス南部調査人』を発信中。山渓オンラインに記事多数投稿。また最近は四国遍路の投稿が多い。
四国遍路の記事:https://www.yamakei-online.com/yama-ya/group.php?gid=143/歩き遍路旅の魅力と計画アドバイス
登山経験豊富な筆者ならではのアドバイスと、その記録
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