秋色に染まる白馬・後立山連峰へ【紅葉コースガイド2025】
北アルプスの北部に位置する白馬岳と後立山連峰は、例年9月下旬に紅葉の季節を迎える。30年以上にわたってこのエリアの撮影に取り組む写真家の菊池哲男さんがおすすめする紅葉のベストコースを紹介しよう。
文・写真＝菊池哲男（トップ写真＝爺ヶ岳より秋色の鹿島槍ヶ岳）
目次
秋色に染まる高層湿原から名山へ 白馬岳（しろうまだけ、はくばだけ）
北アルプス／2932m
紅葉の見頃 9月下旬〜10月中旬
北アルプス北部に位置する白馬岳は高山植物の宝庫で夏山のイメージが強いが、紅葉のシーズンも美しい色合いを見せてくれる。この一帯で最も有名な紅葉の名所は栂池自然園（つがいけしぜんえん）で、入り口のみずばしょう湿原からワタスゲ湿原、浮島湿原そして展望湿原と奥まで連なり、撮影が目的ならばここだけで充分楽しめる。ここから一段登った天狗原（てんぐっぱら）の草紅葉、白馬乗鞍岳（はくばのりくらだけ）の急斜面に色づくナナカマドなどもすばらしい。そしてオアシスのような白馬大池（はくばおおいけ）もナナカマドやチングルマの紅葉がみごとだ。白馬大池から小蓮華山（これんげやま）へ向かう雷鳥坂（らいちょうざか）の草紅葉や小蓮華山北面のダケカンバの黄色も印象的だ。
MAP＆DATA
高低図
最適日数：1泊2日
コースタイム：【1日目】6時間30分
【2日目】8時間5分
【2日目】8時間5分
行程：【1日目】
自然園駅・・・天狗原・・・白馬大池山荘・・・小蓮華山・・・三国境・・・白馬岳・・・白馬山荘
【2日目】
白馬山荘・・・白馬岳・・・三国境・・・小蓮華山・・・白馬大池山荘・・・天狗原・・・自然園駅・・・楠川・・・浮島湿原入口・・・展望湿原・・・浮島湿原入口・・・楠川・・・自然園駅
自然園駅・・・天狗原・・・白馬大池山荘・・・小蓮華山・・・三国境・・・白馬岳・・・白馬山荘
【2日目】
白馬山荘・・・白馬岳・・・三国境・・・小蓮華山・・・白馬大池山荘・・・天狗原・・・自然園駅・・・楠川・・・浮島湿原入口・・・展望湿原・・・浮島湿原入口・・・楠川・・・自然園駅
総歩行距離：約25,400m
累積標高差：上り 約1,923m 下り 約1,923m
アドバイス：この時期になると一時的に冬型気圧配置になり、降雪もあるので特に天候の変化に注意したい。ここでは栂池からの往復コースとしたが、白馬三山を縦走して白馬鑓温泉から猿倉に下山するとさらに充実するだろう。ただし、白馬鑓温泉の営業は9月末までだ。
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プロフィール
菊池哲男（きくち・てつお）
写真家。写真集の出版のほか、山岳・写真雑誌での執筆や写真教室・撮影ツアーの講師などとして活躍。白馬村に自身の山岳フォトアートギャラリーがある。東京都写真美術館収蔵作家、公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員、日本写真協会(PSJ)会員。
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