【10月3日更新】立山連峰紅葉がピークに。秋山紅葉情報2024

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本州で最も早く紅葉が始まる立山連峰。最高峰の雄山(3015m)から始まる紅葉は室堂平、天狗平、弥陀ヶ原と、徐々に標高を下げてゆく。現地発の最新の紅葉情報をお届けしよう。

構成=山と溪谷オンライン

北アルプスでも紅葉始まる

標高3000mの山々が連なる北アルプス。なかでも、立山黒部アルペンルートで標高2450mの室堂平までアクセスでき、観光客も高山の世界を楽しめる立山連峰は紅葉の名所として名高いエリアだ。

ようやく始まった立山連峰の紅葉

最高峰・雄山(3015m)などのピークを連ねた立山連峰は日本アルプスの3000m峰のなかで最も北に位置し、例年8月下旬には紅葉が始まる。今年は残暑で紅葉のスタートが遅れていたが、コバイケイソウやイワイチョウの葉が黄色く色づき始めている。これからナナカマドなどが紅葉の季節を迎える。山腹の称名滝は10月下旬に見頃を迎える。立山連峰の山小屋と立山黒部アルペンルートが発信する最新情報を紹介しよう。

紅葉写真コンテスト2023より、秋の装いの立山
紅葉写真コンテスト2023より、秋の装いの立山(写真=カンカン

10月3日 紅葉もやっとピークに(立山室堂山荘)

小屋の周辺は遅れていた紅葉もやっとピークに入りました。赤みが弱いのは相変わらずですが、あまり待ちすぎると全体的な色褪せが始まってしまうのでいつもより控えめな紅葉のようです。

色づき始めた弥陀ヶ原を望む
色づき始めた弥陀ヶ原を望む(10月3日撮影/写真提供=立山室堂山荘)

9月29日 遅れていた木々の紅葉始まる(立山室堂山荘)

最近は比較的安定した天気が続いています。草もみじに続き、遅れていた木々の紅葉始まりました。今年は黄色中心です。紅葉のピークは10月上旬の予想です。

室堂の気温は朝方10℃前後、日中は16℃前後です。夕焼けウォッチングから戻られたお客さんは皆さん寒い寒いと言っています。気温は低下し、風があるととても寒く感じます。

赤く色づいたチングルマ
赤く色づいたチングルマ(9月27日撮影/写真提供=立山室堂山荘)

9月19日 室堂にも秋が到来(立山室堂山荘)

このところ天候不安定で気温も低め。昨晩から館内客室の暖房をつけています。コバイケイソウやイワイチョウ、ウラジロタデが色づいてきており草紅葉を楽しめます。

全体的には黄色くなり始めていますが、赤みを演出するナナカマドや濃い黄色のミネカエデが色づく本格的な紅葉にはもう一段強い寒気が続いてほしいところです。

花期の早かった花は終わり、秋の花が咲き残っています。クモマヒナバッタやザトウムシがわき始め、秋を感じます。

雄山、浄土山をバックに
雄山、浄土山をバックに(9月11日撮影/写真提供=立山室堂山荘)

関連リンク

この記事に登場する山

富山県 / 飛騨山脈北部

立山・大汝山 標高 3,015m

 ふつう立山と呼ぶ場合、雄山神社を祭る雄山(3003m)か、浄土山、雄山、別山を含めた立山三山を指す。昔は毛勝三山から薬師岳辺りまでを含めて立山と呼んだし、江戸時代の文人画家、谷文晁(たにぶんちよう)の『日本名山図会』では別山、立山、剱岳をひとまとめに「立山」としている。つまり漠然とした山域なのだ。  その山域の最高峰が大汝山。古くは御内陣と書かれているので、雄山神社の奥社だったと思われる。縦走路から少し東にそびえている。  花崗閃緑岩質片麻岩で構成される大汝山には、西側に氷河地形として知られるカールがある。日本の地理学のパイオニアで、日本の氷河地形を初めて発見した山崎直方の名をとった山崎カールで、天然記念物に指定されている。  冬の北西の季節風で豪雪が山の東側に積もるため、日本のカール地形はほとんど東斜面に発達しているので、西斜面の山崎カールは珍しい。室堂から見ることができる。  地籍は富山県中新川郡立山町。乗鞍火山帯に属す火山で、溶岩台地の弥陀ガ原の上にそびえている。立山のもう1つの顔は加賀の白山とともに北陸の霊山として古くから信仰されていた修験道としての山。  開山は大宝元年(701)で越中介佐伯有頼(慈興上人)が鷹狩りの折、手負いのクマを追って奥山に入り岩屋に追い込んだが、中に入ると阿弥陀如来と不動明王に化身し「立山開山」を命じたとか。同じ8世紀には越中国の国守に任じられた万葉の歌人、大伴家持が「立山に降り置ける雪を常夏に 見れども飽かず神からならし」と歌ったように、立山は霊位に満ちた山なのである。  後年、天台宗と真言密教の修験道場となり、立山三山を極楽、地獄谷と剱岳を地獄に見立てた思想が独得の立山講を生み、山麓の芦峅寺衆徒の立山曼茶羅図による視覚に訴える全国布教で信者を増大させていった。ことに、宗教上のタブーだった女性にも極楽往生ができるという「布橋大潅頂」がセールスポイントで、江戸時代での先進的、精神的女性解放の旗印だった。  イラスト入りで地獄極楽を説き、ほかの宗門では不可能な、女性でさえ極楽往生ができるという説教を聞かされたときの驚きと喜びが、立山講中の賑わいを生み、芦峅寺から材木坂を登り、長大な弥陀ガ原をたどって室堂や雄山へと、三十数kmもの山道の苦行を悦びに変えていたのである。  現在の登山者は室堂までケーブルカーやバスを乗り継ぎ、室堂から2時間30分で雄山へ、さらに15分で最高峰の大汝山に登り着く。

紅葉情報

秋が深まるにつれて、山の表情は刻々と移ろっていきます。北は北海道、標高の高い日本アルプスから九州の山まで紅葉前線を追いかけて、全国の登山エリアの最新情報をお届けします。

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