めざせ「現在地がわかるだけ」からの脱却! 読図×登山アプリで「先読み力」を高める【山と溪谷2024年10月号】
登山アプリがあれば、地図が読めなくても問題ない!?……いやいや、そんなことはない。登山に地図読みは必須だし、読図のスキルを身につければ、いろんなメリットがある。雑誌『山と溪谷』2024年10月号の特集「登山アプリと読図の基本」から、「先読み」の重要性を解説したページを紹介しよう。
文=谷山宏典、イラスト=鈴木衣津子
ルートの先読みができるとこんなこともできるんです
① 道迷いを防げる
登山アプリを使っていても、不注意でルートを外れてしまうことはあり、気づかないまま先へと進んでいけば正しいルートに戻ることが困難になる。先読みができていれば、ルートを外れたときにすぐに気づくことができ、道迷い遭難を未然に防げる。
② ベターな休憩場所を選べる
「1時間歩いたら休憩」と決めていても、1時間後にいる場所が必ずしも休憩適地とは限らない。ルートの先読みができていれば、広い平坦地やあずまやなどの休憩適地がどこにあるのかがわかり、その場所で休憩できるように行動時間の調整もできる。
③ 最適なタイミングで水分補給や衣類の着脱ができる
樹林帯を抜け、吹きさらしの稜線に出る前に防寒着を着る。急登が長く続く区間に入る前に、水分・エネルギーを補給して、上着を脱いで薄着になる。今いる場所の先で自分が遭遇する状況が想像できれば、早めに必要な行動を判断して備えることができる。
④ がんばりどころがわかる
目的地までどれぐらい登るのか、わからないままに行動するのは心理的にもキツい(特に標高差が大きい場合は)。地図を読んで、「山頂まで標高差400m」「所要時間は1時間」などのことがわかれば、「この1時間、がんばろう!」と自分を奮起させられるはず。
地形を読みやすい
「ジオグラフィカ」
機能が厳選されて画面が見やすく、地形図を読む感覚で使える。操作性がシンプルで使いやすく、地図を画面に表示するだけで自動保存される「キャッシュ機能」、ルート上のチェックポイントを手軽に登録できる「マーカー機能」が便利。
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(『山と溪谷』2024年10月号より転載)
プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。
雑誌『山と溪谷』特集より
1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。
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