破風山・皆野アルプスで里山アスレチック。大展望の山頂から下山は満願の湯へ
読者レポーターより登山レポをお届けします。ケロケロさんは秩父の低山、破風山(はっぷさん)へ。
文・写真=ケロケロさん
秩父の皆野(みなの)町にある破風山は、626mの低山ながら、多彩なコース取りが楽しめる、よく整備されたハイキングコースが魅力の里山です。珍しい地質ポイントの「前原の不整合」、オオカミの狛犬がユーモラスな野巻椋(のまきむく)神社、秩父巡礼札所の水潜寺(すいせんじ)、たたずまいの美しい秩父華厳(けごん)の滝など、どのコースも見どころがあって迷います。今回は前原尾根の岩稜帯を歩くコースを選びました。
朝、秩父鉄道皆野駅で友人をピックアップ。荒川沿いにある無料の破風山登山口駐車場に車を停めました。さっそく、樹上から野鳥の声が降り注ぎます。イカルの群れ、シメ、ツグミ、ジョウビタキなど。もう登らないでここでバードウォッチングしてもいいかなあ、なんて思いながら出発。
道標を見落とさないように住宅地の間を歩いて、大渕(おおふち)登山口へ。登山者カウンターの右手から、いきなり急登を登っていきます。最初のピーク、前原山の展望はありませんが、少し過ぎると左手に視界が開けました。
三角形の武甲山の足元には秩父市街が薄い雲海に覆われていました。手前の丘陵地、ミューズパークは赤やオレンジに染まってきれい。
ヤセ尾根をたどり、小さなアップダウンを繰り返しながら高度を上げていきます。途中お助けロープがある岩場や、片側が切れ落ちた箇所もあるので注意が必要ですが、ちょっとしたアスレチック気分を味わえるのが楽しいです。
風戸(ふっと)への分岐を過ぎたあたりから紅葉が一気に増えました。見頃はやや過ぎた様子でしたが、光が当たるとキラキラと輝いてきれい。特に猿岩(さるいわ)あたりのイロハモミジは圧巻でした。
あずまやを過ぎて、すれ違いに注意しながら片側が切れ落ちたヤセ尾根を少し登ると、破風山山頂に到着。山頂は切り開かれ、ぐるりと大展望です。北に城峯山(じょうみねさん)、東は登谷山(とやさん)や大霧山(おおぎりやま)、南に武甲山(ぶこうさん)、白岩山や和名倉山(わなくらやま)、奥秩父の山々、そして西には両神山(りょうかみさん)と二子山(ふたごやま)。
あまり広くはありませんが、日だまりで暖かく、眺望を楽しみながらお昼休憩する人でいっぱいでした。我々もカップラーメンと、食後にコーヒーを淹れてのんびり休憩しました。
下山は山靴の道分岐まで戻り、風戸へ下りました。のんびり歩きすぎてバスを逃してしまい、駐車場まで車道を約1時間歩いて戻りました。
(山行日程=2024年12月17日)
下山メシ
「秩父温泉 満願の湯」の天ざるそば
下山後に日帰り温泉「満願の湯」で露天風呂を楽しんだ後は、食事処で天ざるそばをいただきました。揚げたての天ぷらと香りのよいそば。間違いなしです。次はもう少しお腹を減らして、わらじかつ丼と秩父豚みそ丼のよくばり二色丼をいってみようかな。
ドラマ『下山メシ』放送中!
・各話放送直後より「TVer」にて見逃し配信
https://tver.jp/series/srwqr08jrt
・各話放送終了後より「Netflix」にて見放題独占配信
https://netflix.com/title/81944249
ドラマの原案となった山と溪谷オンラインの連載はこちら。
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/group.php?gid=19
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ケロケロさん(読者レポーター)
散歩をするように山を歩いて、木々や草花の折々の姿や、生き物との偶然の出会いを楽しみたい。双眼鏡をぶらさげて、関東近郊の山をのんびり歩いています。
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