登山道の状況に応じてアイゼンやチェーンスパイクなどを適切に選択しましょう 島崎三歩の「山岳通信」 第375号

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長野県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。第375号では、下山中に足を滑らせて転倒、負傷した事例について言及。登山道の状況に応じて、適切に装備を選択して歩行する技術を身につけることの大切さを説明している。


1月9日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第375号では、期間中に起きた3件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。

  • 1月2日(木)、南アルプスの北沢峠で、単独で入山した61歳の男性が北沢峠から戸台河原登山口に向けて八丁坂を下山中に転倒、負傷した。

  • 1月2日(木)、南佐久郡南牧村の飯盛山で、2人パーティで入山した50歳の女性が飯盛山から獅子岩登山口に向けて下山中に転倒、負傷した。

  • 1/5(日)、戸隠連峰で、単独で入山した39歳の男性が入山後に行方不明になっている。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

先週、長野県内では、3件の山岳遭難が発生しました。

南アルプス北沢峠付近と飯盛山で発生した山岳遭難はいずれも、下山中に足を滑らせて転倒し、負傷したものです。発生現場の標高は、

北沢峠付近/約1700m、飯盛山/約1460mと、決して標高の高い場所ではないことがわかります。

冬季は標高が低い場所でも、雪や凍った登山道でスリップするリスクがあります。登山道の状況に応じて、アイゼンやチェーンスパイクなどを適切に選択し、歩行する技術が求められます。 
 

外国人向け啓発動画&雪山・バックカントリー安全啓発動画 公開中!

長野県では、県内のスキー場およびバックカントリーエリアにおいて、訪日外国人の遭難事故が増加傾向にあるため、外国人向け安全啓発動画および記事を公開しています。

■Ski Safety in NAGANO 
https://db.go-nagano.net/en/staying-safe-in-the-backcountry/

■バックカントリー装備 
https://www.youtube.com/watch?v=6wSpi_ufRlo

■雪山での危急時に役立つ簡易雪洞 
https://www.youtube.com/watch?v=EEnTxQRrieM

また、バックカントリースキーなどによる冬山遭難を防止するため、 白馬および志賀高原スキー場への玄関口である長野駅において 、主に訪日外国人に向けた冬山安全啓発を実施します。

啓発ステッカー

1月15日(水)には、白馬、志賀高原に向かう外国人スキーヤーに「啓発ステッカー」を配布し、装備の確認や登山計画書の提出などの呼び掛けを実施します。

また、1月24日(金)には八方尾根スキー場、栂池スキー場。2月7日(金)には野沢温泉スキー場にて活動予定です。

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

⇒バックナンバーはコチラ!

島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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