南アルプス南部調査人、四国遍路を歩く⑫香川県の遍路道 区間ごとのアドバイス
弘法大師・空海が修行した地・四国と、ゆかりの八十八寺をお参りする巡礼・四国遍路。南アルプス南部を主なフィールドとして長らく山歩きに傾注してきた筆者が、数カ月にわたって通い続け、歩き遍路を結願(けちがん、すべての霊場を回り終えること)した。その記録とともに、登山経験豊富な筆者ならではのアドバイスをつづっていく。
写真・文=岸田 明
はじめに
愛媛県最後の霊場・第六十五番三角寺(さんかくじ)から結願(けちがん)の寺・第八十八番大窪寺(おおくぼじ)まで約170km。筆者が香川県のスタート地点として推奨している観音寺(かんおんじ)駅からであれば約120kmあまりなので、香川県の場合は一回で歩ききることが充分可能だ。一国参りで歩くとすれば、愛媛県のコラムで説明したように阿波池田駅から再スタートがおすすめだが、その場合は、愛媛・徳島の県境にある境目(さかいめ)峠からとほぼ同じ約160kmになる。なお、本コラムでは説明のメリハリと、また計画しやすい短めの日程を提案するため、2区に分けて説明する。
香川県に入ると、結願に向かって否が応にも気持ちが高まってくるが、大窪寺のみならず山寺が数霊場あるので、若干の不安と背中合わせの遍路行スタートとなる。
プロフィール
岸田 明(きしだ・あきら)
東京都生まれ。中学時代からワンゲルで自然に親しんできた。南アルプス南部専門家を自認し、今までに当山域に500日以上入山。著書に『ヤマケイアルペンガイド南アルプス』(共著・山と溪谷社)、『山と高原地図 塩見・赤石・聖岳』(共著・昭文社)のほか、雑誌『山と溪谷』に多数寄稿。ブログ『南アルプス南部調査人』を発信中。山渓オンラインに記事多数投稿。また最近は四国遍路の投稿が多い。
四国遍路の記事:https://www.yamakei-online.com/yama-ya/group.php?gid=143/歩き遍路旅の魅力と計画アドバイス
登山経験豊富な筆者ならではのアドバイスと、その記録
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