和歌の浦と桜の絶景が楽しめる低山歩き。名草山と章魚頭姿山をつなぐハイキング
日本最古の巡礼道といわれている西国三十三所巡礼。和歌山市にある紀三井寺(きみいでら)はその第二番霊場で、早咲きの桜の名所として知られています(桜の見頃は、例年3月下旬~4月中旬)。すぐ裏手には名草山(なぐさやま)、そして紀三井寺西方にある名勝・和歌の浦(わかのうら)には、変わった名前の章魚頭姿山(たこずしやま)があり、どちらも眺めが抜群です。古来、和歌にも多く詠まれ、名勝として名高いエリアにあるこれら2つの絶景山をつないで歩けば、変化に富んだハイキングを楽しめます。
文・写真=根岸真理、トップ写真=章魚頭姿山から紀三井寺と名草山方面の展望
もう一つの絶景山・章魚頭姿山へ
参拝を終えたら、紀三井寺を後にして二座目の章魚頭姿山へ向かいます。紀勢本線の線路を越えて、国道42号を西へ。和歌川を渡り、御手洗(みたらい)公園をめざします。
御手洗池の北側にある和歌浦天満宮(わかうらてんまんぐう)の境内を通り抜けて、展望台へ続く登山道に合流します。章魚頭姿山(たこずしやま)は、山容がタコの頭に似ているというところからつけられた名前のようですが、高津子山(たこずしやま)という表記もあります。
標高137mの小さな山で、山上エリア一帯は自然公園として整備され、展望台からは和歌の浦をはじめとするすばらしい展望が楽しめます。
下山後は低山ならではの魅力が盛りだくさん。近海の魚や寿司、和歌山ラーメンなどの地元グルメも合わせて楽しんで、ハイキングを締めくくりましょう。
桜の時期は例年3月下旬~4月中旬ですが、年によって変動があるので事前に開花状況のご確認を。
プロフィール
根岸真理(ねぎし・まり)
六甲山西端の神戸市須磨区生まれ。現在は六甲山東端の宝塚市在住。アウトドア系を得意とするフリーライター。親に連れられ、歩き始めると同時に須磨の山に登っていたため六甲登山歴60年。アルパイン歴は約30年。 神戸新聞「青空主義」欄で月に1回六甲山の情報(六甲山大学)を発信中。主な著書に『六甲山を歩こう!』『六甲山シーズンガイド春夏』『六甲山シーズンガイド秋冬』など。兵庫県立六甲山ガイドハウスで「山の案内人」ボランティア活動中。
今がいい山、棚からひとつかみ
山はいつ訪れてもいいものですが、できるなら「旬」な時期に訪れたいもの。山の魅力を知り尽くした案内人が、今おすすめな山を本棚から探してお見せします。
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