百の低山に百の楽しみあり。低山ハイクの楽しさがギュッと詰まった本
標高の高い山はすっかり雪山になってしまいましたが、これからの季節楽しめるのが低山ハイキング。そこで今回は、ICI石井スポーツ登山本店の間瀬孝之さんがおすすめの低山ガイド本を教えてくれました。
「日本百低山―標高1500メートル以下の名山100プラス1」(文春文庫)
ぼくの担当する書籍コーナーで、文庫本の販売数が最も多いのが「日本百名山」なのですが、それに続いてここ数年不動の第二位が小林泰彦の「日本百低山」なのです。
どんな山が載っているかというと、昔から人の生活圏にある山で、日帰りで行けて、危険がなく、特別な技術もいらず、並の体力で誰でもが行ける山。歴史があり、伝説を秘め、詩歌や小説に出てくるような、その地方ではそれなりに知名度がある山。歩いて面白く、楽しいハイキングができる山。そして何よりも著者が好きな山。標高は「日本百名山」の1500m以上に対して、1500m以下。
こうした条件のもと選ばれた山の各項ごとにカラーイラストが付いて紹介されています。著者が東京に住んでいるので関東の山が42と偏っているとは思いますが、するっと読める文章とわかりやすいカラフルな絵がそれぞれの山の特徴を教えてくれます。
読み物としても、ガイド本としても楽しめる味わいのある文庫本です。次の山行の参考になる一冊ですよ。
著・イラスト:小林泰彦、発行: 文春文庫
プロフィール
登る前にも後にも読みたい「山の本」
山に関する新刊の書評を中心に、山好きに聞いたとっておきもご紹介。
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