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白馬岳を蓮華温泉から往復。マイカー登山で混雑を避け、下山後は露天風呂を堪能する

今がいい山、棚からひとつかみ
ガイド・記録 2019年08月15日

夏山シーズン中、北アルプスの人気の山は当然、混み合う。例えば白馬岳に登るなら、大雪渓からのコースやロープウェイを使ったコースが人気だが、マイカーを利用できるなら蓮華温泉からのルートは少し混雑を避けることができる。下山後の温泉入浴も楽しめる、オススメなマイカールートだ。

三国境から眺める白馬岳。山頂までの最後の登りが始まる、1時間程の行程だ(写真=白井源三)


北アルプス・白馬岳は、夏山シーズンはもちろんのこと、秋の紅葉も美しく、9月いっぱいは登山者で賑わい混雑します。白馬岳へ登るためには、猿倉から大雪渓を経由して登るルートと、栂池からロープウェイ経由で白馬大池を経由するコースが人気です。いずれのルートも、入山口まではアクセスが良くバス路線も多いので、公共交通機関を利用するなら便利です。

もし、マイカー登山なら蓮華温泉からのコースはオススメとなります。蓮華温泉にはバス路線は使いにくいものの、無料駐車場があり、マイカー登山者には便利です。コースも森林限界を抜けての稜線漫歩で名峰を登ることができるので魅力的で、下山後は野趣の野天風呂に入浴できるのは魅力的です。まだ続く夏山シーズンや9月の連休に利用したいコースです。

船越ノ頭から眺める雪倉岳の姿。朝日岳へと続く稜線が、どっしりとした山容を見せる(写真=白井源三)


なお、蓮華温泉の駐車スペースは約70台ほどありますが、土日は早朝でないとすぐに満杯になってしまうそうですので、利用には注意が必要です。

 

モデルコース:蓮華温泉~白馬大池~白馬岳往復

工程:
【1日目】
蓮華温泉・・・天狗ノ庭・・・白馬大池山荘・・・船越ノ頭・・・小蓮華山・・・三国境・・・白馬岳・・・白馬山荘(約6時間30分)
【2日目】
白馬山荘・・・白馬岳・・・三国境・・・小蓮華山・・・船越ノ頭・・・白馬大池山荘・・・天狗ノ庭・・・蓮華温泉(約5時間)

⇒コースタイム付きの登山地図を確認

 

1泊2日、日帰り温泉付きの白馬岳往復

本コースに向かったのは8月5日~6日、駐車場での混雑を避けるために、マイカーで深夜に到着して車中で一泊後にスタートしました。なお、今回はウィークデイだったので盛夏のシーズンでも駐車場は比較的空いていました。

蓮華温泉からは樹林帯を詰めていくと、やがて天狗ノ庭へと到着します。天狗ノ庭は展望台となっていて、これから登る小蓮華岳や、朝日岳へと続く雪倉岳が望めます。

天狗ノ庭からは、これから登る小蓮華岳や、朝日岳へ続くどっしりとした雪倉岳が望める(写真=白井源三)


天狗ノ庭から先もしばらくは樹林帯が続くので、夏の強い日差しを避けながら歩けます。蓮華温泉から3時間あまり、森林限界を超えるとすぐ白馬大池に到着します。白馬大池周辺は栂池ゴンドラ側からの登山者と合流する地点のため、この日はたいへんな賑わい。白馬大池の登山道の脇には、チングルマの群落が盛夏の雰囲気を醸し出しました。

白馬大池からの登山道脇にはチングルマの群落が迎える。間もなく花から秋の綿毛の実に変るのだろう(写真=白井源三)

白馬大池を過ぎて白馬岳への縦走が始まる。振り返ると、青々とした白馬大池が眼下に見える(写真=白井源三)


白馬大池で休憩後は、ハクサンフウロ、チシマキキョウやミヤマキンポウゲなどの高山植物が咲くザレ場を詰めて縦走路を進み、途中で小蓮華岳の展望台となっている船越ノ頭に立寄りました。船越ノ頭からは、斜面を横切り小蓮華岳へのルートが斜め一直線に延びている様子が印象的です。

船越ノ頭からは、これから向かう小蓮華岳へと縦走路が山腹を横切りながら延びている様子が壮観(写真=白井源三)


さらに標高を上げて到着した小蓮華岳には、錫杖が立ち、向かって左側(南西側)には雲海に浮かぶ白馬三山本峰が、右側(北西側)には、遥か朝日岳が望まれて北アルプス北部の山々の展望が開けています。

小蓮華岳から三国境へは一度下ってから、登り返しとなります。右に雪倉岳から朝日岳への縦走路を眺めながら、次回の夢を託しました。

三国境からは、いよいよ信州側が切れ落ちた非対称山稜の白馬岳が頭上に延びてワンピッチです。1時間程の登りで山頂に到着しましたが、夏山には付きものの「夕刻の雨」に降られて小屋へと駆け込みました。

夜になると、雷雨に洗われた旭岳の天空には天の川が横たわり、白馬鑓ヶ岳や剱岳の稜線天空には夏の星座が無数に煌めいていました。

白馬岳を下ると、白馬山荘が眼下に見えてくる。背後には白馬三山縦走路が延び、その先には立山や剱岳が控える(写真=白井源三)

深夜、白馬山荘前から天空を仰ぐと、白馬鎗ヶ岳や立山・剱岳の天井には無数の夏の星座が輝いていた(写真=白井源三)


翌日は同じコースを通って蓮華温泉へと下山しました。なお、蓮華温泉は源泉の違う4つの野天風呂がある、脱衣所すらない湯船だけの自然のままの野天風呂が楽しめます。なお、日帰り入浴ができるのは、10時から4時まで(受付は3時30分まで)、蓮華温泉ロッジで受付となります。

 

ガイド 日本の山
教えてくれた人

白井源三

神奈川県相模原市生まれ。1989年ヒンドゥークシュ登山隊に参加、ゴッラゾム5100mに登頂。2005~2007年に南米取材。アコンカグアBCとインカ道をトレッキング。著書に『戸隠逍遙』(クレオ刊)、『北丹沢讃歌』(耕出版刊)、『冬の近郊低山案内』(山と溪谷社・共著)、『分県登山ガイド 神奈川県の山』(山と溪谷社・共著)など。丹沢の写真展を多数開催。

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