奥多摩は春が美しい――。早春から新緑の季節の奥多摩の魅力と楽しみ方、そして厳しさ 暦の上では立春となる2月初旬――。山はまだ、寒さの厳しい冬の様相の時期だが、少しずつ春の兆しが訪れる。東京の奥庭である奥多摩でも、少しずつ春の気配を漂わせる。そんな奥多摩が最も穏やかな時期の魅力を紹介していく。 2022.02.08
生藤山から三国峠を越える古くからの道――。明るい展望と陽だまりの暖かさを楽しむ 早春の奥多摩でオススメの山として挙がるのが生藤山。標高を上げると広葉樹林が広がる山は、冬の間はすっかり葉を落とすので、視界が広がり開放感も増す。そして4月に入ると、サクラやカタクリも楽しめる。 2022.02.15
高水三山――、奥多摩の入口にそびえる、それぞれに個性があるかわいい3つの山を訪れる 雲取山から青梅方面へと延びる尾根の東端近くに聳えるのが高水三山だ。山中に立つ歴史ある寺社、埼玉や東京の平野部を見下ろす眺望、そして3月下旬ころから咲き出す、梅やサクラやツツジなどの樹木。奥多摩に春がやってきた頃に訪れたい山だ。 2022.03.01
多摩川支流の秋川を南北に分ける甲州古道・浅間尾根と浅間嶺で、奥多摩の春の訪れをいち早く感じる 多摩川の支流、北秋川と南秋川に挟まれた緩やかな尾根が浅間尾根だ。かつて人々の生活道として歩かれてきた道を4月上旬の頃に訪れれば、奥多摩の春の訪れをいち早く感じることができるだろう。 2022.03.14
御前山――、奥多摩主脈・奥多摩三山の中心にある美しい三角錐の山を縦走して、山麓の文化の違いを感じる 奥多摩三山の1つである御前山は、春はカタクリの山として、秋はカラマツの黄葉の山として人気を集める。多摩川上流(北側)と北秋川上流(南側)を分けているこの山の山麓では、それぞれ違った文化で人々は生活してきた。その違いを感じながら縦走の山旅を楽しみたい。 2022.04.01
石尾根の盟主・鷹ノ巣山。展望とブナ・カラマツの新緑に、ツツジの花が彩る 奥多摩駅近くから雲取山方面へと東西に長大に延ばしている石尾根。尾根上には広々とした防火帯が広がり、周囲は広葉樹とカラマツの樹林帯が多いことから、新緑が始まる季節は緑と展望が美しい。そして5月下旬にはツツジの花が彩ることになる。 2022.04.21
川苔山――、変化に富んだ沢山のルートが集まる奥多摩屈指の人気の山 奥多摩駅の北側にそびえる川苔山へは四方から登山道が延びていて、それぞれ特色あるコースを楽しめる。このうち、蕎麦粒山方面からの道は、5月中旬以降はたくさんのツツジが迎えてくれる。 2022.05.09
三頭山――。奥多摩三山随一の広葉樹の森が広がりブナの巨木を楽しめる山 奥多摩の中でも随一の自然林が残るのが三頭山周辺だ。奥多摩周遊道路の完成で東側の様相は大きく変わったものの、標高1000m以上の山中は、引き続き原生林が残り、5月中旬~6月初旬の初夏の時期には美しい新緑を楽しめる場所となっている。 2022.05.13
多摩川最初の一滴を生み出す「水干」と笠取山。水源の森として守られた重厚な原生林を楽しむ 東京都民の命の川、多摩川。その水源の山と知られるのが笠取山だ。水源の地として守られてきたため、山全体は原生林に覆われ、この山域の中では随一の自然の残った山となっている。独特の雰囲気のある広葉樹林が新緑に染まり始める5月中旬以降にぜひ訪れたい場所だ。 2022.05.19
東京都唯一の2000m峰、奥多摩唯一の「日本百名山」、原生林と展望の雲取山 東京都最高峰の山として、登山愛好者ならずともその名を知られる雲取山。その山頂に立てば、この山が奥多摩の盟主であることに、改めて気付くはずだ。その道程は短くはないが、その“奥深さ”は奥多摩随一といえる。 2022.05.25