山の検索結果

検索条件:

テーマ:九州百名山

104 件中 1~10件表示

九州・沖縄 (鹿児島県)

宮之浦岳 

標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

往復 日帰り 9時間10分
淀川登山口から宮之浦岳往復

コース定数:34

縦走 一泊二日 14時間15分
世界自然遺産の屋久島で九州最高峰に登る

コース定数:49

縦走 二泊三日 15時間15分
宮之浦岳・永田岳 淀川登山口から永田へ

コース定数:50

縦走 三泊四日 16時間
白谷雲水峡から宮之浦岳を経て紀元杉へ 3泊4日

コース定数:60

九州・沖縄 (鹿児島県)

永田岳 

標高 1,886m

 宮之浦岳の西約2kmの位置にある屋久島第2の高峰。山体は花崗岩からなり、女性的な宮之浦岳の山容と対照的に荒々しく、特に西側は岩壁となり、深く永田川源流に落ち込んでいる。  さらに北尾根は峻険な大絶壁を持つ、ネマチ、小障子、障子岳の岩峰が連なり、一湊方面に高度を下げている。山頂西側には、ロウソクの形をしたロウソク岩と呼ばれる岩峰を従え、永田岳の特徴ある景観をつくっている。この岩峰は人工登攀全盛時代は、クライマーの姿も見られた。ヤクシマシャクナゲ開花期に、永田歩道縦走路から眺めるロウソク岩の風景はすばらしい。  永田岳・宮之浦岳鞍部は、ヤクザサの美しいキャンプ適地だったが、自然保護のため現在はキャンプ禁止となっているので注意したい。  また、永田岳南西側大川(おおこ)源流は、屋久杉原生林と鹿之沢湿原がある。鹿之沢小屋もあり、登山者のオアシスになっている。  山頂からの展望は雄大で、屋久島奥岳の中で唯一、永田集落から山頂を望むことができる。  登山は宮之浦岳縦走の途中で往復2時間。永田集落から鹿之沢を経て約12km、8時間。その他、栗生(くりお)から花山歩道経由鹿之沢への登山道がある。花山歩道には花山自然環境保全林がある。

縦走 一泊二日 14時間15分
世界自然遺産の屋久島で九州最高峰に登る

コース定数:49

縦走 二泊三日 15時間15分
宮之浦岳・永田岳 淀川登山口から永田へ

コース定数:50

九州・沖縄 (鹿児島県)

黒味岳 

標高 1,831m

 淀川・宮之浦岳登山道の花之江河の北に位置する。最高峰宮之浦岳の南約4kmで、全山花崗岩からなる。山頂は巨石が東西に露出し、西へ回り込めば容易にその上に立てる。  南の直下には、西日本では珍しい高層湿原花之江河があり、シャクナゲなどの配置から花之江河神宴とも呼ばれる。東の投石岳との鞍部は矮少化した屋久杉に巨石が点在する台地で、投石岩屋、投石湿原もある。  西面は屋久島最長河川小揚子川源流で、屋久杉の森をつくり、北西の季節風をまともに受ける山頂近くは屋久杉の枯存木が多く、南面には樹林が迫っている。  山頂からの展望は雄大で、北に主稜線上の投石岳、安房岳、翁岳、宮之浦岳、永田岳、南は高盤岳(こうばんだけ)、七五岳、高塚山と飽くことがない。登山道は、花之江河から黒味岳分岐に至り分岐から20分の距離。

往復 日帰り 5時間30分
洋上アルプスの展望を楽しむ日帰りコース

コース定数:19

九州・沖縄 (大分県)

九重山 九重連山・久住山

標高 1,787m

 大分県久住町(現・竹田市久住町)の西部にある山で、九重連峰の南に位置する。先年、九州本島の最高峰の座を兄弟峰の中岳(1791m)に譲ったが、これほど愛されている山は少なく、人気は依然として高い。山は角閃石安山岩が露呈したトロイデで、九重火山群の主峰でもある。  山容は南側の久住高原からはやさしいが、西千里ガ浜からは鋭い三角峰を突き上げ、その姿は東洋のマッターホルンにたとえられている。  山頂からの展望は、連峰の名峰たちを間近に、久住と瀬ノ本の2つの高原を見下ろして、遠く阿蘇山や祖母・傾山地へと連なる雄大な風景が一望できる。  この山や高原を称えた文人、墨客の作品も多く、与謝野寛(鉄幹)・晶子夫妻、北原白秋の歌は碑となって残り、川端康成は『続千羽鶴』で、その美しい情景を主人公の手紙に寄せている。  また、北斜面にはコケモモ、南斜面にはミヤマキリシマの大群落(ともに国の天然記念物)があり、初夏には可憐な花で埋め尽くされる。  連峰中央部にひしめく峰々は、その高さと姿とを競い合っているかのように見える。なかでもひときわ目立つのが久住山である。古くから神います山としてあがめられ、天孫降臨の伝説もあるほど。宮崎県日向の高千穂にある「クシブルダケ」は、語の響きから「クジュウ」ではないかという説である。真偽のほどはともかくとして興味深い。  九重山に天台密教が入ったのは平安時代初期のころで、いち早く山岳信仰が栄え、信仰登山が行われたのも、あるいは神話とも関連づけられはしないだろうか。  九重町牧ノ戸登山口から山頂までは2時間。途中までは別項の星生山の場合と同じコースを登り、西千里ガ浜から直進して星生崎(ほっしょうざき)をまたぎ、避難小屋のある鞍部へ下ったあと久住分かれへ。そこから右に進み、空池の縁を登ると間もなく頂上である。  赤川からの直登コースは最短距離だが健脚向。また、かつて人気のあった南登山道や、沢水(そうみ)を経由する本山登山道は、長いアプローチのため最近は敬遠されぎみ。  兄弟峰の天狗ヶ城(てんぐがじよう 1780m)や中岳へは一投足で、久住分かれを直進、御池(みいけ)の縁へ出たあと、天狗の西側斜面から取り付いて山頂をまたぎ、そのまま中岳に。また、久住山から空池、御池、池ノ小屋を経由しても中岳に至る。稲星山(いなぼしやま)(1774m)、白口岳(1720m)へも足を延ばしたい。久住分かれから北千里ガ浜、法華院、坊ガツルへのコースも人気があるが、硫黄山から出る火山ガスには注意が必要。

縦走 日帰り 4時間15分
高度感ある大展望を楽しむ

コース定数:18

往復 日帰り 4時間34分
九重山・牧ノ戸峠から、久住山、中岳に登る

コース定数:20

往復 日帰り 4時間40分
誉れ高い九重山群のシンボル

コース定数:19

縦走 日帰り 5時間30分
九重山・長者原から久住山に登り、赤川温泉に下る

コース定数:24

九州・沖縄 (大分県)

大船山 九重山 大船山

標高 1,786m

 大分県久住町の北東部にある山で、九重連峰の東の盟主。あたかも船が転覆したかのような姿で横たわるところから、その名が生まれたが、山容は雄大で、しかも気品がある。  トロイデの多い九重火山群では、唯一のコニーデで、最新の噴火は約1300年前ごろかと推定される。『豊後風土記』に「火つねに燃えたり」と見えるその山は、大船山ではないかと『豊後国志』に書かれている。  展望も雄大で、国見という別名もあるとおりのすばらしい眺めが楽しめる。かつて岡藩主であったアルピニスト大名・中山久清(入山)が、ここを見張台とした故事もうなずける。坊ガツルや三俣山は手にとるように鮮やかで、久住高原から、阿蘇、祖母、傾山へと連なる青垣は登山者の気分をなごませてくれる。  特に米窪や段原(だんばる)の火口跡から平治岳(1643m)にかけて山肌を覆うミヤマキリシマの大群落は、その開花期が圧巻、人出もピークに達する。  九重町長者原登山口から雨ヶ池・坊ヶツルを経由するコースで山頂まで3時間40分。久住町千人塚(せんにんづか)から岳麓寺(がくろくじ)牧野道コース、また、ガラン台までの牧野道コースなどが主な登山道である。

往復 日帰り 5時間50分
岡藩三代目藩主・入山公が愛した山

コース定数:25

往復 日帰り 6時間45分
心いやす森の径を過行き大展望の山頂に立つ

コース定数:28

九州・沖縄 (大分県 宮崎県)

祖母山 

標高 1,756m

 大分・宮崎・熊本の3県境(ピークは大分・宮崎県境)に位置し、祖母傾国定公園の中核。また祖母・傾縦走の起点となる山でもある。  切り立つ岩峰と岩壁、それを取り巻く濃密な自然林は雄大さと神々しさとを合わせもつ。加えて深く刻まれた渓谷には岩を洗う清冽な水の流れがある。ニホンカモシカの生息地として知られ、また最近ではツキノワグマの生息の可能性も出ている。  地質的には秩父系の古生層からなり、祖母山火山岩類の安山岩が主体で、山域全体に錫などの金属鉱床の貫入がある。近世には尾平(おびら)、九折(つづら)、木浦、土呂久(とろく)、見立(みたて)などの鉱山全盛期があり、藩の財源を満たした。  山は嫗ヶ嶽(うばがたけ)、祖母嶽(おばがたけ)とも呼ばれる神体山で、古くから信仰登山が行われていた。北麓にある健男霜凝日子社(たけおしもこりひこしゃ)は、同名の祭神の他に豊玉姫など九神を祭るが、なかでも豊玉姫が神武天皇の祖母にあたるのが山名の由来である。  展望も雄大で、県境稜線の名峰群、さらに九重連峰や阿蘇へと連なる青垣が一望の下。  竹田市神原登山口(こうばる)から国観峠(くにみとうげ)を経由する黒金山尾根コースで山頂まで4時間。緒方町尾平から宮原経由の見立コースで3時間30分。

往復 日帰り 6時間55分
やせ尾根からの絶景。花も誘う魅惑の山

コース定数:28

往復 日帰り 7時間15分
展望、花、多彩なコースが魅力の宮崎の名峰

コース定数:31

往復 日帰り 7時間25分
雄々しい山から期待どおりの大展望を楽しもう

コース定数:33

往復 日帰り 7時間35分
祖母山・尾平から黒金山尾根を祖母山へ

コース定数:33

九州・沖縄 (大分県)

三俣山 九重山 三俣山

標高 1,748m

 大分県西部、九重連峰の北に位置し、九重町と久住町(現・竹田市久住町)との境にある。  三峰の堂々たるその山容は、ふもとに広がる長者原湿原とともに、九重町のシンボルになっている。どこから眺めても三峰に見えるのが山名の由来で、別名三岐山(みつまたやま)ともいわれるが、実際には四峰からなる山体。つまり主火口丘である主峰を3つの外輪山が囲んでいる。  各峰からはそれぞれ変化に富んだ展望が楽しめる。南西尾根伝いには兄弟峰の硫黄山(1580m)があり、イオウ臭の強い噴煙は遭難事故の一因ともなるので注意が必要。その奥には星生山があり、眼下の北千里ヶ浜には各峰へ誘うケルンが並ぶ。東峰からは坊ガツルや大船山(1787m)が一望だ。また、草つきの台地にはイワカガミの群落やシャクナゲ、ミヤマキリシマなどが咲き、美しい。  また、火口跡の大鍋(おおなべ)・小鍋(こなべ)のお鉢巡りも楽しい。ここは紅葉期にお勧めしたい。  国立公園内にある山だけに、登山口の長者原にはビジターセンターなどの施設があり、一年中賑わっている。ここから見る山容は格別すばらしい。長者原登山口からスガモリ越コースで頂上まで2時間。雨ヶ池コースは2時間10分。

周回 日帰り 4時間25分
威風堂々とした飯田高原のシンボルを目指す

コース定数:20

九州・沖縄 (熊本県 宮崎県)

国見岳 

標高 1,739m

 熊本・宮崎県境にある九州山地の山。熊本県矢部町(現・上益城郡山都町)、泉村(現・八代市泉町)、宮崎県椎葉村にまたがり、九州山地の最高峰。山地の一大分水嶺をなし、緑川、球磨川、耳川の深い谷を形成する。  山腹は伐採が進んでいるが、今なお九州一の面積を有する天然林帯で、モミ、ツガ、ブナなどの樹林とツクシシャクナゲの群落が残り、国の天然記念物ニホンカモシカ、県の天然記念物ベッコウサンショウウオも生息する。  平家落人が住んだ五家荘、椎葉に近く、登山者も多い。国見岳の南に接する小国見岳(こぐるみだけ)に対して大国見(おおぐるみ)という。  国見岳から南に五勇山、烏帽子岳へ縦走して、五木・五家荘・椎葉へ至るコースは、人気があり、国見岳はその出発地でもある。  熊本県側内大臣、樅木から約2時間。宮崎県側椎葉尾前から4時間を要し、内大臣から尾前まで6~7時間のコース。

周回 日帰り 4時間40分
自然豊かな九州山地の最高峰

コース定数:21

往復 日帰り 4時間45分
平家・源氏の伝説を秘めた五家荘から登る

コース定数:22

往復 日帰り 5時間45分
自然林と大展望の充実したコース

コース定数:28

九州・沖縄 (熊本県 宮崎県)

市房山 

標高 1,721m

 熊本・宮崎両県にまたがる山。九州山地南部の主峰。地質は砂岩、粘板岩などの四万十層に花崗岩が貫入している。  市房山は植物の宝庫で、古来山麓の市房神社は、人吉藩主の信仰もあつく、近在の人々による御岳参りで賑わっていた。参道両側1kmにわたって、樹齢700~800年と推定される巨大な杉並木が続いている。  杉に混じって広葉樹も多く、山麓より頂上に至るまで、照葉樹からモミ、ツガ、ブナ、灌木帯と続き、熊本県指定天然記念物のツクシアケボノツツジ、ヒカゲノツツジなどが、花を添えている。その見事な垂直分布は、研究者ならずとも大いに興味が湧くところである。さらにニホンカモシカの生息も認められ、昆虫では蝶の稀種ゴイシツバメシジミ、氷河時代の生き残りムカシトンボも発見されている。  頂上からの展望も実に雄大で、宮崎県の秘境米良(めら)荘から太平洋、九州山地北面、霧島連峰と、九州南部の主な山々を見渡すことができる。新緑、紅葉、樹氷と四季折々に楽しい山。  山頂までの登山道も整備され、熊本県湯山、宮崎県米良とも3~4時間のコース。稜線北面二ツ岩へ縦走すると8時間を要する。

往復 日帰り 5時間40分
市房キャンプ場から市房神社を経て市房山へ

コース定数:25

往復 日帰り 7時間30分
多彩な樹相が楽しませてくれる県央の盟主

コース定数:33

周回 日帰り 8時間
九州山地南部の盟主。自然濃い峻険な山

コース定数:33

1 2 3 4 5