このエントリーをはてなブックマークに追加

スマホのGPSって登山に使えるの? 道迷いのリスクをグッと減らせる強い味方になるかも!

山で便利・安心! 登山用アプリ&GPS徹底使いこなし術
道具・装備 基礎知識 2018年02月13日

かつては高価で、なかなか手の届かなかった登山用GPS機器も、スマートフォンと登山用アプリの登場で、誰もが利用できるようになった。GPS機器を使いこなせれば、道迷いのリスクをグッと小さくできる。そこで登山用アプリ『ジオグラフィカ』を開発・リリースしている松本圭司氏に、山でスマートフォン&登山アプリを最大限に利用する方法を伝授してもらおう。

 

こんにちは、『ジオグラフィカ』というスマホ用のGPSアプリを開発している松本といいます。どうぞよろしくお願いいたします。

★ジオグラフィカ iPhone版
★ジオグラフィカ Android版

スマホ用のGPSアプリを開発している関係から、連載を通してGPSやスマートフォンの話題を提供していけたらと思っています。そこでまずは、スマホのGPSは登山に使えるのか? というお話をします。

 

スマホのGPSと登山用アプリでGPSにしよう!

近年発売されているスマートフォン(以下、略してスマホ)は、ほとんどの機種にGPS機能が搭載されています。逆にGPSを使えないスマホを、最近は見たことがありません。

数年前まで、GPS機器といえばカーナビやハンディ機などの高価なもので、これらを購入しなければ利用できない敷居の高い機器でした。しかし今ではスマホに搭載されているので誰でも手軽に使うことができるようになっています。

そんなスマホに登山用アプリをインストールするだけで、登山用のGPS端末に早変わりするのです。

「Google Map」などの一般的な地図アプリは、地図データをインターネット上からダウンロードします。そのため地図を表示するにはインターネットへの接続が必要となり、圏外の山奥では利用できません。

一方の拙作『ジオグラフィカ』などの登山用のアプリは、地図をインターネットからダウンロードするところまでは一緒ですが、「キャッシュ」という仕組みを使って地図をスマホ内に保存できるのが大きな違いです。そのため、オフライン(インターネットが繋がらない場所)でも見られるというわけです。

なお、『ジオグラフィカ』の場合は表示される地図は国土地理院の地形図です。もちろん登山に利用できる地図です。ジオグラフィカ以外にも、無料のアプリはあるので気軽に試せるのも魅力です。

実際に登山用のアプリ(ジオグラフィカ)を圏外で使用している様子。

 

「圏外」でもGPSは使えるので、山奥でもGPSと登山用アプリは動作する!

時々、登山用アプリについて「山奥では使えない」と誤解している人を見ます。もう一度確認すると、地図アプリはNGですが、登山アプリはOKです。

地図データを事前にキャッシュしておけば、インターネットに接続できなくても使えます。そして、GPSは携帯の電波が届かない場所でも使えます。

GPSの信号は、頭上2万kmを飛んでいる人工衛星から降ってくるので、山奥でも太平洋のど真ん中でも受信できます。圏外でも機内モードにした場合でも動作していて、正確な位置を教えてくれます(※)。

※例外としてiOS8.2以前のiPhoneや、古いAndroidスマホのごく一部などでは、機内モードにするとGPSが動作しない機種があります。

 

安心してください、山奥でもGPSと登山用アプリは動作します。

 

スマホGPSの精度は十分? 使ってみてわかったこと

スマホのGPSは精度(正確性)が機種によって違いがあります。いろいろな機種を試してみてわかったことは、iPhoneは全体的に高精度で、山奥でもピンポイントで現在地が分かります。実際、2011年発売の「iPhone 4S」でも、最近のAndroid OSのスマホより高精度な場合もあります。

一方、AndroidスマホのGPS精度は、価格と発売時期次第で大きく変わるようです。傾向としては、新しくて高いほど高精度です。あまり安い機種はGPS精度が低かったり、谷やビル街で測位できなかったりするので、登山用のGPSにはお勧めできません。

そのため、中古の機種を買う場合は、2015年以降に発売されたもので定価は5万円以上のを選ぶのが賢明です。例えば、SONY製のXPERIAシリーズは堅牢性も高く、GPS精度も一定以上あるので選択肢の1つとなるでしょう。

最新のiPhoneX(右)と2009年発売のiPhone3GS(左)。新しい方が高精度です。

 

1回目は、スマホGPSと登山アプリについて簡潔に説明しました。以下に、今回のまとめについて改めて書き出しましたので、「スマホGPSと登山アプリ」について、誤解のないようにご理解いただけると幸いです。

 

 今回のまとめ

  • ほとんどのスマホがGPSを使える。
  • 登山用のアプリは表示した地形図を自動保存するので圏外でも使える。
  • スマホのGPSは圏外や機内モードでも動作する。
  • 測位精度はスマホの機種によって違う。

 

地図・読図 登山計画 危機管理
教えてくれた人

松本 圭司

アプリ作家、ライター、料理研究家などマルチに活躍する山好き。江戸川区在住。

アプリの代表作「ジオグラフィカ」は多くの登山者に利用され、GPSアプリに関する講演・講習なども行う。

ほか、国土マップR、アルパカナビ、速攻乗換案内、雨かしら?雨時雨などもリリースする。クリーン&ビルド株式会社所属。

同じテーマの記事
冬山でスマホを使う時の7つの注意点。工夫と知識で、冬山でもスマホを使いこなそう!
冬山こそがGPS機器の活躍の場だが、「スマートフォンは寒さに弱い」と聞く。氷点下を下回る世界で、スマートフォンと登山アプリを使いこなすための秘伝のコツ、知識をお伝えする。
登山を前提にした場合のスマホの選び方―― OS、防塵防水、バッテリー、GPS・・・選ぶ基準は?
各メーカーからたくさんのスマートフォンがリリースされているが、登山アプリをインストールして登山用として使いたいなら、いくつか選ぶポイントがある。新規購入/機種変更を考えている人は、ぜひ参考にしてほしい。
地図アプリだけではない! 登山に使えるおすすめスマホアプリ&Webサービス
スマートフォンを登山中に活かすのは、なにも登山専用のアプリだけではない。登山には複合的な要素があるのだから、利用できるサービスもさまざま。そこで今回は、登山者にオススメの“登山専用”以外のアプリやWebサービスを紹介する。
「上手くいかない」と諦める前に――。スマートフォンのGPSで、よくあるトラブルと解決方法
スマートフォンに登山アプリをインストールして早速使ってみたものの、うまく動かない。「だからデジタル機器は嫌だ」と諦める前に、今回紹介する、よくあるトラブルと解決方法を確認してほしい。
記事一覧 ≫
最新の記事
記事一覧 ≫
こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

晴時々曇
明後日

(日本気象協会提供:2020年2月19日 17時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW グレゴリー「ズール/ジェイド」のレポート公開中
グレゴリー「ズール/ジェイド」のレポート公開中 5人目のモニター「そめや」さんは鈴鹿山脈の竜ヶ岳へ。冬の日帰り登山でジェイド38が快適だった理由とは?
NEW 神戸の背後に広がる山々。六甲山へ行こう
神戸の背後に広がる山々。六甲山へ行こう 気軽なハイキングを楽しむのもよし、本格派な登山やクライミングを楽しむのもよし。六甲山ならではの魅力を味わおう。
NEW カリマー最新3アイテム モニターレポート4人目
カリマー最新3アイテム モニターレポート4人目 最上級モデルのモニター4人目は九州在住の野崎さん。ヤブ岩バリエーションルートでの使用感は?
NEW 紅葉写真コンテスト2019結果発表!
紅葉写真コンテスト2019結果発表! 紅葉写真コンテストに沢山のご応募をありがとうございました。216の応募写真から受賞作品が決定!!
NEW 長野県佐久地域で夢のアウトドアライフ
長野県佐久地域で夢のアウトドアライフ 晴天率が高く、便利で暮らしやすいという佐久地域。移住を実現した方々や地域の魅力を紹介。移住セミナーも開催します!
NEW ギミック満載の防寒帽/山MONO語り
ギミック満載の防寒帽/山MONO語り 山岳ライター高橋庄太郎さんの連載、今月はアウトドアリサーチの冬仕様の帽子を滝子山でチェック!
NEW 雪の浅間山と輝く樹氷を見に行こう!
雪の浅間山と輝く樹氷を見に行こう! 浅間山の絶景が待つ黒斑山スノーシューと、歴史を感じる街歩き。冬の小諸市の魅力を堪能する山旅の提案です。
NEW スノーシューの楽しみ方、冬の山の遊び方
スノーシューの楽しみ方、冬の山の遊び方 本格的な雪山登山は不安で二の足を踏んでいる…そんな人はスノーシューハイキングに行ってみましょう!
NEW 750mlサイズ新登場!サーモスの山専用ボトル
750mlサイズ新登場!サーモスの山専用ボトル 「もうちょっと」の声に応えた「ちょうどいい容量」の山専ボトル。「萩原編集長」の活用術もご紹介!
梅の香りの漂う早春の山への誘い
梅の香りの漂う早春の山への誘い 寒空にほんのりと漂う梅の花の香りは、五感で春を感じさせてくれる。今こそ梅の香りの漂う山へ――
冬でも歩けるアルプス! 全国のアルプスファンへ
冬でも歩けるアルプス! 全国のアルプスファンへ 日本全国にはその数は50以上あるともいわれる「ご当地アルプス」。本場を彷彿とさせる!?
冬だ! 富士山の見える山へ行こう!
冬だ! 富士山の見える山へ行こう! 日本一の山・富士山は、空気の澄んだ冬はとくに美しい。西は和歌山から北は福島まで――、富士山の見える山を目指してみては?