お正月に登りたい山コースガイド 西日本編

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

新しい一年のはじめに登りたいコースを紹介! 初日の出や初詣など、お正月ならではの情報も掲載。人気の金剛山をはじめ、西日本の5コースを紹介します。

目次

佐賀のシンボル! 天山(てんざん)

佐賀県/1046m
九合目駐車場~あめ山分岐~天山(往復)

天山山頂から、朝日に照らされる佐賀平野と有明海を望む
天山山頂から、朝日に照らされる佐賀平野と有明海を望む

霊峰・天山は佐賀のシンボル的な山である。九合目駐車場に建てられている、書聖・中林梧竹の「鎮國之山」銅碑は一見の価値がある。すぐに天山神社上宮があり、参拝後山頂をめざそう。

草原状の広い山頂からの展望は雄大で、佐賀・福岡両県の夜景が美しい。山頂に立つ3つの碑のひとつが、「阿蘇の噴煙が見える天山の頂に葬れ」と遺言した、南北朝時代の武将阿蘇惟直の墓碑だ。その言葉どおり、阿蘇の噴煙を照らすように空が赤く染まり、美しい御来光が堪能できる。

時間が許せば東西4kmに及ぶ山頂を東の七曲峠方向へ散策、あめ山まで足を延ばしてもよい。軽アイゼンが必要。(文・写真=池田浩伸)

草原が広がる山頂は休憩にぴったりだ
草原が広がる山頂は休憩にぴったりだ
山頂付近は冬になると霧氷がつくことも
山頂付近は冬になると霧氷がつくことも

MAP&DATA

ヤマタイムで周辺の地図を見る
初日の出 7時23分ごろ
初詣 天山神社
上宮多紀都姫命(たぎつひめのみこと)、市寸島(いちきしま)姫命、多紀理(たぎり)姫命の宗像三女神が祭られている。海・航海の神。

参考コースタイム

1時間

アクセス

公共交通機関利用の場合は、天山宮前バス停が起点となるが、九合目駐車場まで徒歩3時間かかる。最寄りのJR唐津線小城駅からタクシー利用が現実的(約15分、約2000円)。
※マイカー利用は、長崎道多久ICから国道203号、県道337号を経て九合目駐車場(約20台、無料)へ、約18km。

関連リンク

山と溪谷2019年1月号より一部編集して転載)

1 2 3 4 5

目次

この記事に登場する山

大阪府 奈良県 / 生駒・金剛・和泉山地

金剛山・葛木岳 標高 1,125m

 金剛山は、大阪府の南東部に位置し、奈良県との県境にあって、金剛生駒国定公園に指定されている。これは標高の高さや山容の立派さによるが、史跡によるところも大きく、南北朝の楠木正成(くすのきまさしげ)にまつわる史跡で代表される。有名な千早城跡をはじめ、葛木神社、国見城跡、さらに修験道に関係ある転法輪寺もある。  山頂は杉の喬木に囲まれて昼なお暗く、厳粛な雰囲気を漂わせている。また、中腹から上の西側斜面は、巨大なブナの自然林に取り囲まれ、小鳥たちの楽園にもなっている。そのほか山中には、ヤマシャクヤクやクリンソウなどの草花も息づいている。  コースも多彩で、春から夏、そして秋にかけてはピクニックやハイキングに訪れる人が多い。冬になると、耐寒登山や霧氷見物に大勢の登山者が押し寄せ、夏以上に賑わいをみせる。大阪側の金剛登山口から登頂し、奈良側の御所に下山する約5時間のコースが代表的。その他、二上山(にじようさん)、大和葛城山、金剛山を経て紀見峠に下る健脚向きのコースもある。

三重県 / 紀伊山地東部

朝熊ヶ岳 標高 555m

伊勢内宮の背後に位置し、志摩半島の最高峰である。山頂に弘法大師の開創といわれる金剛証寺があり、信仰の山として栄えた。「あさま(浅間、朝熊)」の地名は、火山や温泉に関係するとの説があるが、富士の浅間信仰などとの結びつきも考えられる。 地元ではこの山を「タケ」と呼び、死者の魂がタケに宿ると考え、その鎮魂のための「タケ参り」が盛んに行われてきた。俳句では、芭蕉の「此山のかなしき告よ野老掘」や支考の「ほととぎす啼ぬ夜白し朝熊山」が有名である。 山頂からの展望はすばらしく、日本百景にも選定されている。伊勢市街や五十鈴川の流れ、そして二見や鳥羽の海、快晴の日には富士山や日本アルプスも望める。 山頂へはさまざまな登山道があるが、朝熊駅からの朝熊岳道と、西側・五十鈴川側の宇治岳道を利用する登山者が多い。

大阪府 奈良県 / 生駒山地

生駒山 標高 642m

奈良県生駒市と大阪府東大阪市との県境にある山で、大阪府のシンボル的な山。山頂には大阪府・奈良県にある各テレビ局の送信所が設置され、山頂へは信貴生駒スカイラインを利用して車で登ることもできる。奈良県側からはケーブルカーも走る。

年末年始に登りたい山

寺社仏閣の初詣もよし、初日の出を拝むもよし。年末年始にこそ登りたい山をご紹介します。

編集部おすすめ記事