寄り道を楽しむ鎌倉ハイキング。葛原岡・大仏ハイキングコースから豊かな緑地と切通しをめぐる
鎌倉はハイキングコースが多く、季節を問わずハイカーに歩かれている。市街地でも小さな尾根や「やつ」とよばれる谷筋が入り組んで複雑な地形のため、場所によっては迷路に迷い込んだかのような錯覚に陥ることもある。鎌倉はハイキングも町歩きも、おもしろい。
写真・文=中島タツヤ
北鎌倉駅から長谷の大仏までつなぐ葛原岡(くずはらおか)・大仏ハイキングコースを南下すると、終盤付近には鎌倉七口の一つ、大仏切通しがある。コースから少し外れた場所にあるので、なかなか足を向けることがなかったのだが、この春、ようやく訪ねる機会を得た。
大仏切通しの前に、ちょっと寄り道
北鎌倉駅から建長寺(けんちょうじ)方面に進み、浄智寺(じょうちじ)への角を曲がって車道終点から階段を上がって山道へ。葛原岡神社に到着し、ひと息ついたら表参道を南下し、源氏山(げんじやま)や銭洗弁天(ぜにあらいべんてん)への分岐を過ぎる。途中、海の見晴らしポイントがある。
やがて舗装路が終わり、山道に入っていくと、右手に小道が現われる。何気なく歩いていると見過ごしてしまうかもしれないが、峯山(みねやま)と呼ばれる山への分岐である。大仏切通しの前に、ここから峯山に足を延ばしてみた。
刈り払いされた明るい道を進んでいく。あたりは桔梗山(ききょうやま)といわれるらしいが、山頂がどこかもわからぬまま、上空が開けた広場に飛び出す。周辺はかなり整備されており、里山のような雰囲気だ。
やがて廃墟のような建物を横目に樹林帯を進んでいくと、峯山に到着。木々に囲まれた山頂は、とても静かな雰囲気である。樹間からは、海が見えた。
あたり一帯は鎌倉三大緑地の一つ、常盤山緑地(ときわやまりょくち)で、地元の方々の整備・保全によって、すばらしい自然環境が保たれている。いつまでもゆっくりしていたい気持ちを切り替え、南に下って車道に降り立った。
都市近郊の自然探索ハイキング
都市近郊の里山を歩いていると、道や分岐が結構多く、また小さな尾根を隔てて風景がガラッと変わることもあっておもしろい。この道はどこにつながっているのだろう?また、どんな景色が広がっているのだろう?まだ見ぬトレイルや風景を求めて、都市近郊の自然探索へ
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